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ライムを搾ればそれだけでいっとうだわ そ
う云ってきみはライムソーダを眺めている
少しばかりゆがんだグラスの底から生まれた
泡が ゆるやかに浮かび上がっては ぱちり
と弾ける きみの瞳はい ....
風が
五月を終わらせる風が
不規律なステップを踏み
わたしは
ほどけないからだで臥せったわたしは
頬をゆかに押しつけ
網戸越しに流れ込む黄や薄青や緑を
血の通わない指で
ゆう ....
白の人は煙草を吸っておりました
一息吸ってはゆっくりと
口から引き出された煙は
、そして、ゆるやかな渦
雨が降っておりました
さら、さらさらさらさらさら、さ
白の人は煙 ....
どこにいますか、とうめいないま
なにいろですか、ちらばるかぜ
編まれた雲のひとすじと砕いた虹の一音まで
まきとる古ぼけた糸車
つみあげる小さなてのひら
秘めたつぼみの膜を ....