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きっとやっと咲いた
薔薇でもあっただろう
でも眼には棘のまず薔薇
まずの井戸をおりていくと
また別な薔薇を踏む
柔らかな感触に慌てて
傷口とそれから棘とを
裸足の空に付与している
森の痛む肋膜は

記憶とともにアンモナイトだ

春をこじらせ

また

すみれ草を踏む
{引用=じっと殻に背を丸め
春を待つ{ルビ蛹=さなぎ}のように森は
いまだ
あわい{ルビ揺曳=ようえい}の入江

冬木立のはざま
小橋のそでに
ゆたかな寝がえりをうつ
にがい{ルビ蕗= ....
nomanさんの道草次郎さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ある一つの詩作- 道草次郎自由詩3*21-3-12
地層と人- 道草次郎自由詩5*21-3-10
啓蟄と芽ふき- 道草次郎自由詩6*21-3-8

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