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{引用=
こんなにもかなしくさびしい目をした
青い犀は
かつてみたことがない
霜月はじめ
いや
ぎりぎり瀬戸際のこの師走のおわりの
月さえ凍える
しろい ....
すれちがったトラックには
零れるほどのいのちが
ひしめいていた
通勤車両ではこばれる
ひとみたいに
いっせいに体をゆらしていた
くろい体毛
くろい顔
....
親分が死んだ
翌日は
空がどんよりしずみこんでいて
さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
車内の
十月
か。
なやまされていた
か。
....
オタマジャクシが
ぼくのまぶたの裏側に棲みついてしまった
けれど、だれからもみえない
ぼくにも
影の輪郭しかみえないが
たしかに棲みついて動きまわっている
....
{引用=
夏がころがりおちてゆくのを
陸橋のうえから
ぼくは
ずっとみていたんだ
いつかかならずくる
嵐が
ニンジン畑のどこに潜んでいるのか
だれも知らないことが残念でなら ....
{引用=
ふいに落ちてくるのは声
ねむりを破る声
とどまることなく走りつづける
でんしゃのなかを
でんしゃと同じ速度で疾走する男がいて
疾走する男のその努力をもし徒労という ....
光に目を凝らすと
色彩が失われ
あらゆるカタチはこわれている
ひとつの塊にしかみえなくなっている
蠢くものの姿がみえない
ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
眠らないバスにのった
眠れないぼくは
あの野性化した雲といっしょに
あかるい夏の海辺をどこへむかっていたのだろう
写真でみただけの
マリアナ諸島の鮮やかなブル ....
{引用=
またいつもの
自転車にのって
ぼくがむかっていた
先とは
どこだろう
でも
いまは
どこだろうがかまわないおもいでいっぱいなのは
はたして
ど ....
屈折率がちがうので
液体があるのだとわかった
ひんやりとした
理科室が好きだった
フラスコやビーカーやアルコールランプの橙色をしたたましいみたいな火
....
{引用=
アウストラロピテクス〜はるかに
ホモ・エレクトス〜さらに
ひととひととを分かつ外的要因によって
踏み出す一歩その一歩の歩幅の違いが決定的だとして
ここまで
....
夏嶋 真子さんの石川敬大さんおすすめリスト
(11)
タイトル
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日付
雪の往還にたつ青い犀___ーー_堀晃の絵画を観て
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石川敬大
自由詩
19*
10-12-30
運ばれた先で待っているもの
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石川敬大
自由詩
19*
10-12-2
赦されるの蚊、この殺戮は。
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石川敬大
自由詩
18
10-10-9
ふあんな街は犀の背中にのっている
-
石川敬大
自由詩
16
10-9-11
犬もみていた、夏のおわりを
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石川敬大
自由詩
18
10-9-6
でんしゃのなかにふる雨は声かもしれない恋かもしれない
-
石川敬大
自由詩
18
10-9-1
ピアノ協奏曲「月光」
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石川敬大
自由詩
21
10-8-28
うつつと夢の間を縫うバスに乗って
-
石川敬大
自由詩
19
10-7-22
日曜日のカエルは旅好きである
-
石川敬大
自由詩
28
10-6-27
気化してしまう液体なのだ
-
石川敬大
自由詩
17
10-5-29
非生存に思いをめぐらせて
-
石川敬大
自由詩
9
10-5-16
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