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僕は、それを、思います
それ、は、空、を、思います
空、は、雲、が、浮かびます
雲、は、遠く、に、流れます
遠く、に、心、が、向かいます
心、が、きしり、と痛みます
きしり、と、君を、思い ....
公園でひなたぼっこ
菜の花がふるふると揺れて
時折まだ寒い風が吹く
公園には誰もいない
イヤフォンに交じって風の音
まるで流れる血潮の様な音
子供の頃を思い出す
耳を塞いで歩いた ....
月光輪は白く
外灯は虹をかがやく
世界は青く
白い道をしめす
道端に手向けられた花は
誰をしめすでもなく語りかけ
僅かな戦慄と蜘蛛の糸のような
儚い残存を与える
あぁ、夜だ
....
その町はいつも晴れていた
暖かな日差し、爽やかな風
青い空に、柔らかな雲
町外れの湖には
それらの全てが溶けだし
大きな森を育んでいた
青年はその湖に足を浸しながら
いつも遠い、見知らぬ ....
愛を奏でるちいさな小鳥
ちいさなちいさなちいさな小鳥
あんまりちいさなお声だもので
愛のおうたが届かない
夢の実の成るちいさな木の芽
ふわふわふわふわふわふわ木の芽
あんま ....
すべてはこのバスの中で完結している
ふとそんな言葉が頭を横切る
雨はもうじきあがるだろう
そうして所在無さげに
手すりの傘だけが残るのだろう
老人は窓と小説を交互に眺める
後ろのどこか ....