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地上からほかのどこかに通じる
風通しの良い扉が一斉に閉じると
秋の始まりだ
秋は閉ざされながら熟していく
密度の高まった空気と光と音楽
みな緩やかに撹拌され混ざり合いながら
ひ　.... 樹に実っている果物
その皮はいったい
どれだけの労働を包んでいるのか
どれだけの音楽的な映像を
自然と科学が
ぎりぎりのところで摩擦する地点で
果物は静止し膨張する
果物は時　.... あるいは、私は人里から山を一つ越えたところにある渓流の脇を何も考えずに歩いていた。落葉樹が思い思いに枝を伸ばし、太陽は私の上に斑点を作っていた。渓流が川底の段差に応じて流れ落ちる音のほかに　.... 　今の日本では、誰でも理科の教育を受けると機械論的自然観を植え付けられる。自然界は元素の組み合わせでできています。自然は量的に計測可能です。厳密な実験に基づいて自然を利用していくのです。だ　.... 実家の二階にある寝室、家具の匂いが強い部屋で、幼かった私はしきりに咳をしていた。肺から何もかもを洗い出し絞り出すかのように激しい咳をして、掛布団を小刻みに揺らしていた。脳を巡る血液は熱く、著しく濁って　.... 朝
目が覚めるたびにひとつの果実がつぶれる
一面に広がる光の前で
目を閉じることができない
生まれたままの姿で
死ぬことのできない光たち
僕が主食にする甘い果実をつぶしていく光たち
生死　.... 小さなあまりにも小さな


小さなあまりにも小さな
ことにかまけて
昆虫針でとめられた一羽の蝶のように
僕は身動きひとつできない
僕のまわりを
すべては無声映画のように流れてゆく

　.... 蛇蝎の唄
鏡にむかって唱える


おのれ　醜（シュウ）

どろあしで　ふみにじる
鏡に　流るる　どろえきのしたに
ちぬらるる

おのれ　蛇蝎の族（ウカラ）
韜晦を重ね
はや　と　....

Gitonさんの葉leafさんおすすめリスト（8）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
愁思	- 葉leaf	自由詩	6	15-10-1
果物	- 葉leaf	自由詩	4	14-10-11
傷	- 葉leaf	自由詩	6	14-9-6
森山恵詩集『みどりの領分』について	- 葉leaf	散文(批評 ...	2	14-7-30
風邪	- 葉leaf	自由詩	4	13-2-1
不眠	- 葉leaf	自由詩	3	12-12-29
黒田三郎詩集＿現代詩文庫を読む	- 葉leaf	散文(批評 ...	10*	12-11-13
山本太郎詩集＿現代詩文庫を読む	- 葉leaf	散文(批評 ...	5*	12-10-26

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