すべてのおすすめ
毛むくじゃらの腹をした雨雲
雨のハープを光らせ
シトシト
静けさの幕につつまれたこの部屋で
風をうけた花が揺らいで匂うように
ストーブが笑顔をもらす
暖かさが
君のぬくもりが
豊かで穏 ....
待ち合わせの時間まで
僕は地下街の書店で時間を潰すことにした
詩集のコーナーで数少ない詩集を二、三冊めくってみたが
どれもこれもピンとこなくて他のコーナーにある書籍も
黙りこくったまま ....
真夜中の詩人が歩き出す
まだ眠らないのは
月も星も眩しいから
銀色の煙が美味しいから
愛だとか傷痕だとか
嘲笑を抱えて孤独を彩る
真夜中の詩人が歩き出す
聞こえているか?この詩が ....
逃避行toハーコー的基地外
yo!ってたかってpass the MICオレが異端
マスでコアな電気獣を撃つ麻酔銃が放つ
おのれ己の変な純情と相反するtragedy
虎で異字するモカ錠イ ....
東京が 自殺した
新宿南口JR改札前 高架
整列する雀
凹む電線
ガードレールにとまる女 白く。
瞬く横断歩道
歩行者用信号機が青に変わり
かちり
盲人用信号がボタンを掛け合 ....
夜が終わる音を
聴いてみたくて
ふとんから顔だけ出して
ひっぱった毛布の端で
口元の辺りが隠れている
暗い水槽の中で
向きを変える熱帯魚の尾ひれは
水を斜めに ....
球体関節神の差す蝙蝠傘の天幕の
表にモルタルリバー 千の雨垂れ
に黒食カヤックが尖天目指して進んでいる
黒食カヤック上砂漠談が花を咲かす
少女はどうか!で銅貨銭2枚
一つはドレスにレースを、 ....
1
通りかかったカマキリに
僕以外の卵は食べられた
奇跡的なこの誕生を
誰が祝ってくれただろう
2
ある日道路を這っていたら
目の前で仲間が鳥に食べられた
姿か ....
とてとてあるくかわいい子供を
吹雪は飲み込んでいきそうです
灰の地吹雪はそれはもう勢いで
伸ばした手も掠れさせるほどに
多分息もできなくなりましょう
下から舞い上がり降る地吹雪は
....
{ルビ横断=よこぎ}る 白い雲
風花が 雪のように
そして君はいないよ
穢れゆく青空を
穢れゆく海原を
引き裂いていく
君はそよかぜに?
コーヒーを飲み過ぎたのでねむれません
ねむれないので詩をかいてみます
詩をかいてみたので目から鼻水がでました
ティッシュを買いにゆかなくちゃとおもいます
でもどこにもゆかれません
そとは暴風 ....
あまりにも空ではない
ふんづまったリンデロン軟膏を塗りたくる
乾いた肌からまた血がにじむ
難破した船ならば狼煙をあげる
火種がないならば
老眼鏡で太陽光線を集める
燃やすものがないならば
....
雨の日に外に出るということは
とてつもなく無謀なことでもある
それが傘を差さないで行くことなら。
こんなに舗装されていない道路でも
一切の水滴は留まることなく弾かれ
うすぼんやりと曇った空を ....
裸足で踏む、土は冷たく
北を見て、
南を見て、
東を見て、
西を見て、
それから俯き、土を掘る。
今年もやってきた厳冬と
軍人が抱える白菜にひそむ現実。
キムチ月間が
ここの子ど ....
第一話
不得手
何事もボクは苦手で不得手で
そんなボクには友達もおらず
ただただ毎日エロスなサイトを
巡回していた
第二話
忘却
高校卒業後
特に何もせずに生きていた
....
天井に頭がつきそうなあなたと
どてっ腹に穴のあいた私は
どこか浮かれた心地で手を繋ぎます
やがて日暮れて
子どもたちはそれぞれのミノに潜りはじめる
私たちも
アンゴラのマフラーを身につけま ....
うるさすぎる世界
のに無駄な音はないの
拾うために
あなたの言葉
街を歩く
電車にのりこむ
(必要がなくなりつつある金属のクサリの) ウルサイ!
耳栓をつけている ....
あたし何百回も見てきた
大人の汚い部分を
そして次はあたしが汚くなる番
男は白い物を吐き出すけれど
あたしは口から血が混じった異物
止まらない 涙が出てきた
初めて吐いたのはあの人 ....
らくだに乗って、ゆこう
こぶをなでて
いつくしんで
涙をながして
さようならさ
砂の王国まで、ゆこう
やけどをして
喉もやかれて
涙をながして
さようならさ
いけにえに、中におい ....
わたしは揺られてゆくのです
暖房で濁った、暖かい空気に包まれて
わたしはゆくのです
赤い列車はわたしの知らない幾人を乗せて
ここよりまだ寒い明日の方角へ向 ....
ダンボール
捨てたいものをつめた
ダンボール
は、ちいさかった
そしてなにもなかった
わたしはなかった
あ、あ、あ、
みじかい音をいくつも出して
壁に羅列のスタンプをして
そ ....
歴史学者の研究
私はそれを読む
人類が誕生した
同時に空の消滅
空はただそこにあり
誰のものでもないが
人々は所有権を求め
殺戮と破壊 ....
土くれの上で
ブクブクと肺をうごかして
息を吸う
息を吐く
それから
しらじらとした空気の中で小さくワルツをする
手はこう、角度はこう、小さく、チラチラと、
....
グラスの底の穴からミルクがこぼれている
おさえた手からミルクがこぼれている
立ってる床の穴からミルクがこぼれている
ミルクがこぼれている
それ以上は何と言った ....
寒空へ向かうシャボン玉の割れたさきで
季節が変わる
ふくらんだ嘘を削ぎ落とすようにきみは
僕をたった一つにする
やさしい指先に抗いましょう
午後の上機嫌なチーズスフレ ....
奇怪な生物が群れ泳ぐ
微細な海で
きみは自在にはねまわる
ぼくはきみをすりつぶす
人差し指の先っちょで
ぼくと君のあいだにある
屈曲率が
あんまり悲しいので
( ....
男の部屋なんて
臭くてオナニー三昧だ
自分ではわからない臭い
自分の臭いしか返ってこない毛布
畳にころがった週刊プレイボーイ
ビデオを借りに行くほど熱心じゃ ....
ストーブの前で
きみの姿が消える
水がほしくなる
透明の重さのない
思い出にならない水
こわれたばかりの
ろうそくの炎が
いなくなったきみの吐息を
....
その箱の中には
巨大なソーセージのような
赤黒いいなまこのような
パンパンに膨れ上がったものが
体らしきその全体をくねらせていた
私はそれが自分のもの ....
暗闇の中で誰かさんとワルツ
手を合わせ
回るように
流れ星の歌声が降り積もる中
くるくると
ワルツ
暗闇のあちらこちらから
ため息と共に
一夜限りの夢が咲く
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