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朝の交差点で
信号待ちの学生が、友達に言った。
「本当の時間割を知りたい」
昨日話した老父が、僕に言った
「人の体の内には、星の数程の
細胞が、再生を、繰り返している」
....
きみは東京という街にやってきて
やがてセンスを身につけるだろう
流行りの服を身に纏い
流行りの帽子をかぶり
そして
流行りの店で可愛娘ちゃんと食事する
しかしだな
....
仕事から帰ると
三ヶ月前に世を去った祖母の
妹のＩ叔母さんが
ソファーに腰掛け
親父とお茶を飲んでいた
母ちゃんが
「お茶をもう一杯・・・」
と言うと
Ｉ叔母さ ....
僕は今、多摩の乞田川沿いにある喫茶店で、
この手紙を書いています。時計の針はすでに
正午を廻り、歓びの時が近づいているのを感
じます。木目の壁に掛けられた額縁の中の水
彩画は広い草原で、若い ....
「 いってきます 」
顔を覆う白い布を手に取り
もう瞳を開くことのない
祖母のきれいな顔に
一言を告げてから
玄関のドアを開き
七里ヶ浜へと続く
散歩日和の道を歩く
....
