すべてのおすすめ
仲直りの握手をしようと右手をだすと
喧嘩してないけどと 夫も手をのばす
二時間飲み放題に行って
飲めるだけ飲んで来て吐いて
なんにもならないじゃないかと大喧嘩
のはずだったが 記憶がないらし ....
春は来るのだろうか
3月も末になるというのに
天気予報に雪だるまのマーク
しかも まるまる大きな雪だるま
ごうをにやした農夫は
苗を育てるハウスを建てる場所の雪を
除雪機で吹き飛ばした ....
心のある場所をさがす
頭じゃなさそう
顔じゃなさそう
体でもなさそう
でも体の外にもいない
どこだろ
頭の上かな
みえないから わからない
言葉にもいない
どこなの どこなの ....
登校中の女の子と男の子が
道路を横切ろうとしている
飛び出しに供えて ブレーキに足をかける
春の陽射しの中 防寒着の子達は
車道の前に立ち止まり
急に 女の子がしゃがみこんだ
その手に ....
詩などの投稿掲示版を利用させて頂くようになって
十年くらいになったのだろうか。
ほんとに無料で投稿してもいいの? 好きな詩に投票?
ポイント? 感想は書きたいけど ポイントなしだと
がっかりな ....
わけてあげると
たわけたことを
のんきにみせてる
づきづき わらう
かなしばられないかおで
そようのないがしろな
ほのぼのやわに
ちゅあちゅあ こぜり
みくだし みくるい
....
休んでる間に担当を変えられた
と嘆く彼女
突然だね というと
前から決まっていたらしい 一言もなく
休んでいるうちに外されたんだと激昂
おもしろくない と朝から大荒れ
だよね 嫌だねと ....
二十歳の誕生日も近づき
お祝いに赤飯を炊いたというから
おすそ分けを貰いに寄った
買物のついでにお菓子類など買って
ちょっとお祝い気分
日曜日で車庫に車がない
ああ 遊びに行ったのね
....
無限の時から逃れるために
大型店から 時計を買う
腕につけたら タイム・サービス
すべりこむ キャッシュ ワン・コイン
仮眠しかとれないんだよ
にっこり 煮込んだ 憎しみ
すすりあ ....
嫁いで どれくらいたった時からだろう
実家の両親が 他家の者として私に接し
夫の両親も 嫁として私と接した
血族でも 他家の者になった私は
実家の事には 深く口を出さず
それが お互いの ....
紫色に染まった指では帰れない
道草をした通学道路 道沿いにある桑の実
よその家の前にある 小さな紫の甘い実
小学一年の私達は つぶつぶをぱくりと楽しんで
親にばれないように 反対側にある川 ....
またきたか 雪
せいぜい覚悟して降れ
消されるくせに
やっと生き残った枝をへし折り
修理した屋根を壊し
道をうめて無くし
叫び声さえ凍らせるなら
覚悟して私に降れ
美しい冬 ....
ゆく指に かけられた
白い泣き霧
すねを 親から離した
裸足が 蹴り 蹴り歩く
ツノから逃げて おいでなさい
こんこんとわいて おゆきなさい
通い寄り落ち ほこらの辻道
古い ....
ご指名は ときかれて
いいえ 特にないですと答える
チェーン店の美容院は こんでいて
手の空いている人が 洗髪したり
髪を染めたり 切ったり の方が
私的には 早く終われて良い気がするの ....
残されたものは 揺すられて
うわついた笑いが みすぼらしい
陰リの横に陽を積むように
水面をくぐって
目を開いてみたけれど
うつむく頼りなげな草見上げて のばす
わずかに出た指に重な ....
ひものついた雪が
首の下で揺れる
残されているのに
しばられて
くずれていく 雑な音声
ふらついて
たてついて
鳴るはず も
ない すずやか
な 声
若い頃 林檎畑で見た光景
霜柱で凍る草の下に倒れるとんぼと
そのとんぼの上を 何度も上下に飛び
まるで助けようとするように 凄まじい気を
放っていたとんぼ つい 凍りの中から助け
しばらくし ....
唇には唇の 開き方があって
花ならば散るのに
風にでも なびくのに
喉がかすれて
目にしたくなくて
声が くぐれず
いつもの いついつ
指を唇に あててみる
静かに 沈黙が ....
ネットでできた詩友さんは いつも消えていくので
あまり深追いはしない いつも
忙しくなったんだな 飽きたんだな
ひとときのやりとりが 良い思い出になるように
なんて 気を使っているわけでもない ....
おやすみから はてははじまり
おやすみから はてなはうまれる
おはよう はてのはてな
黒い羽の眼鏡が
タクトを宇宙に投げる
バトンガールの腕の中
くるくるう
地球が回った
....
やんやんやんちゃに のこのこゆきぐも
すてりんころげた おなかは ぐーぐー
ちいさなつめたい おてて と おてて
ほしのしたに おちちゃった
みつけて ゆきだるまあん いたいの ゆきだるま ....
靴下をはいた雨が
廊下を明るくたどる
つめたいの 爪に隠れる
雨の手
この指で消えてしまうと
笑いこむ
トタン とたあん
泥つぶ ついた足
で ごめん
....
暗くなる前から隠れる所を捜した
冷たい風を避けて 二人は草の茂みに潜んだ
ざああ ざああ 荒れ気味の風が林檎畑を走る
強い風に羽があおられて もっと草の奥へと
二人は入り込んだ
夜空 ....
おばちゃん 忘れ物だよ と
玄関から 姪っ子の アッシュが
車に乗り帰りかけた私に叫ぶ
四歳の女の子が 握りしめてきたのは
実家の回りに茂る草をむしって入れた
透明なビニール袋 ふたつ
は ....
カラのコップに残る
冷ました 後の氷
気体になって 闇になり
朝方から 光に変わっていく
眼から光は入り
指先から 出ては
小さな声で笑う
寝癖で まとまらない髪の中
....
回線の影が鳴り始める
たくさんのおまじないを用意して
咲かせたい花があった
くるくるとダイヤルをまわす
つながらない番号はないはず
私だけ 年をとってしまったわ
陸橋を運転しな ....
茶色が包みはじめて
白い花びらが消えていく
蜜を求める蜂は
終わった
折れた風に
立ち続ける 緑
枯れていく事が結実なら
すいあげられてしまおう
通称 スイカ畑 という林檎畑がある
父が子供じぶん スイカを作っていた畑で
祖父母が買い求めた時は 杉林だった
杉の木を一本 一本 切り倒して畑にして
すぐに収入に結びつく スイカを作っていた ....
良かった とたくさん書いてある手紙
挫折した私にあてた 亡き先生の言葉
都会の勤めを一年で辞め地元に再就職した
仕事を覚えたての私に
あなたの事だから きっと会社の利益になる
早く決 ....
錆びた釘 カンの切れ端 木屑をめくれば虫
雪で潰れた物置小屋の腐らない破片をさらう
小さなスペースに散らばっている小石
両手で包み バケツに集める
土台と共に 捨てられる礎
....
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