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『はじまり』
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挟んだ指先
ところで
今
星が生まれたんだけど
気づいた?
『音』
あぁ、なんだ
君か
心臓から耳に
ぴんと糸を張っ ....
退屈な
軒下を抜け出して
ちりんちりん
風に泳ぐのも
ちょ
っと
ね?
だって僕ってほんとのほんとは、メダカなんだからさ!
メダカって見たことないけれど
ち ....
蚊のせいで眠れない
と
あなたは言った
が
眠れなかったのは
その蚊
と
それを知らせるために起こされた
僕
ンーーーー
豚が口からけむりを吐いて
やっと眠りが ....
1
ビデオテープの町には
あの頃のままの
恋人がいて
老人は
画面に張り付き
色の雨粒を見ている
2
空と地面に一本の線が伸びる
その端っこを
紙コップにつなげて
い ....
頭痛の治し方を模索する
肩甲骨の伸びた少女の
持ち上がった服の曲線が
気になって僕は、640円を財布の中から
錬金することができずに
できる限り救い出そうと試みる
頭が痛い
店 ....
1
腕章をつけた腕で
その児童会役員は、挨拶運動をしていた
少年は、中心的人物で
1組の代表だったが
実はこの学校には、まだ1年半しか通っていない
(しかし、当然6年生ではある) ....
1
目の見えない私には
百科事典は
何の指針にもならない
漬物がよく漬かる重さだから
重宝しているんだ
それだけだよ
2
これはぼくのばいぶるなんだわからないことは ....
1
ばあちゃんは、朝一度
仏壇に線香をたいて
夫と長女に行って来ますをする
六畳間は、線香の匂いでいっぱいになる
2
煙たそうな赤ん坊の叔母さんとじいちゃんを見ながら
中学生 ....
北風は、吹かない
春一番で、うるさい夜に
貴女はやってきた
ここはすごく田舎だから、地元の人で
ここが田舎だってこと、わかっているのは、ボクしかいないんだけれど
それは置いておいて
と ....
抽象的では、何もわからないと
君の声を、聞いたから
具体的ってなんだよ
と、僕の声を、飛ばしてみた
なべに水を入れて火にかける
なべの内側には、小さな泡がまとわり ....
捨て猫チャフカは、夜景を見ていた
チャフカは、自分を人間だと思っていた
人間達は、みんな二人組で、白い息を吐きながら
肩をよせあったり
腕を組んだり
手を繋いだり
手すりに寄りかかったりし ....
さよならをトントン捨て
今日までのトランプで山のようだ
順番どおりに配っても
さよならトランプが山のようだ
幸せだったね、幸せだったね
トランプの数のさよならが
数の合わない神経衰 ....