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まだらに重いまぶたの道
雨の折り目
額のしずく
まぶたの奥を巡る音
まばたきのたび
出ようとするもの
入ろうとするものが
宙に光の柱をつくる
ひとつ ....
橋をくぐる橋の向こうに
ひとつおきに壊れた灯があり
ひとつおきに鳥の背を射る
青のなかの金
金のなかの青
朝に昼に 夢をめくり
めくりめくり 剥がれ落ちる
....
髪を切る音
霧に落ちる道
羽と火の音
氷の船
高く奇妙な階段の家
ある日消えたあとの空地を
ひとつふたつすぎてゆく声
影のなかをすぎる影
海に沈みか ....
名前を持つものから離れ
河口に立ち並ぶ
数億年の牙を見つめる
雨の光 灯の光
また 雨の光
早い時計
地平線
昼の雷
流れつく音
どこか欠けて
....
窓に映る窓 沈む窓
手首から土
幾度もひらく
白く小さな花火のはじまり
光なく光ある
言葉の淵の舞をすぎ
針を静かにつつむ手のひら
大きな銀の鳥
唱と踊 ....
誰か知らぬひとの手をとり
裏の暗がりの路をゆく
鳴りつづける何か
水たまりのつらなり
土の眠り
土の夢
影の家々
光の淵につもる雪
風が分かれる ....