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一
日々を連写して
間違い探しをする
遠浅の青に
いつもの魚が溺れている
鱗がまた一枚なくなったこと
それを除けば
昨日と今日の境界線はゆるい
魚は、な ....
通り過ぎた列車の
なごりの風が、引き連れる
潮のにおい
線路沿いにこの道をまっすぐ行けば
ほら、海が近づいてくる
そう言ってふたり、短い影を
踏み合いながら走った日
無人 ....
つないだ手を
そっ、と離して
春までの距離を
歩数で測っていた君は
三十一歩でくるり、と振り返って
僕に何かを伝えてきた
如月駅を走り出した始発列車が
僕を追い越して
君を ....
「雪の音階」
舞う羽の静かな音こぼれるよう
手のひらの中で羽化した希望(のぞみ)
こんこんとこころに積もる雪の下
あなたが埋めた種が芽を出す
....
春からひとり
流れてきた
おまえ
こんこん冬と
墨染めの宵の川は
さぞ冷たかろう
月様には出逢うたか
さぞ澄ましていたろうに
あれは誰かを
好いている
一に ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる
秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た
....
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