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信じて強くなると
君は榴花色の口紅で
グラスの縁を彩って
それは渡航への朱印
暗く激しい海流を渡っていく
見知らぬ海鳥の呼ぶこえ
さきほどから
波のこえが聞こ ....
文書グループ「夜、幽霊がすべっていった……」
http://po-m.com/forum/grpframe.php?gid=33&from=listdoc.php%3Fhid%3D1388
....
{ルビ劔箭=つるぎや}神社からの
細い参道の坂道が好きだった
不思議な人体図がかけられた漢方薬局
古ぼけた占いの館
必ず救われる新興宗教の教会
日本で3番目に大きいという大仏
確かめようの ....
街角でポストが見張っている
僕は急いで携帯を隠す
桜の葉が、ぬるい風にざわめく
雨!
雨の予感だ
宛名のインクが溶けぬよう
ビニールのファイルに挟み込む
ビルディングに巻かれ ....
夜風をくれるひと
真昼の温もりがさめた後の
森の湿り気の冷たさ
ビル風が懐かしいとき
吐息のように
寄り添って
いつも真夜中を知るのは
まぶたを閉じる仕草
あちこちに仕掛けられた
....
右のポケットに
湿ったままのハンカチ
トイレのドライヤーで乾かして
にわかに水蒸気は生まれていくが
それは霧でもなく雲でもない
つまり、僕のポケットには
虹は入っていないという事
エ ....
臆病者だけが
乾いている
磁石のにおいの
ひどい穴ぐら
窓の外では
アスファルトが
黒曜石に濡らされている
仕切の向こうの笑い声が
うるさくてちょうどいい
そんな時刻 ....
ぬくもりだけを信じると
深呼吸できない、抱擁
信じて強くなれる
糸電話の決意
遠くでも近くでもない場所から
わざと小声でささやく
から、やさしい距離
保ち続けて
メールのない夜 ....
写真では思い出せる
ものがたりは忘れてしまった
楽しかったことの記憶だけ
振り返ることもなく
通過電車のあとを追う
錆びた風であれば
印画紙を風の色に染めて
完成する思い出
岩 ....
ひとりぼっちに
ならないように
鳴くことをおぼえた
あの日
どこまでも届けと
生まれてくる、こえ
書き付けられた
記憶ではなく
いま、あふれだす、こえ
ことばは、忘れないため ....
ダイコンの花がさいたよ
ニンジンもがんばれ
夜の街で闇をさがし
身を隠す暗がりにも
灯りを求めたりして
中途半端なままだね
いつもぼくらは
言葉の空白にふるえて
粋な単語たちをあつめ
草の実に糸を通すようにつ ....
ときめかせて
はなびらを解き放ち
冬別れの樹、予感
北風までもが人肌の温度
その飛ばす先の青空
気まぐれな季節は
いつも、ふいに帰ってくる
季節のない海の深みに
還っていくその前に ....
今日、世界が終わるとしても
教えないでいてください
怖いからではありません
やっぱりわたしは
明日の約束をしたい、あなたと
交わされることのない言葉
くちぐせのような夢 ....
色の名前を忘れていく
最初に忘れたのは
花の色を真昼の
それにする太陽
そして、ものまねの月
雨の色を忘れていく
濡れるものとそうでないもの
雲の内側では透明の
感傷にも似た
匂 ....
規格品だ
たいせつなのは
精度を上げること
僕らは
マネキンの体温
段ボールの棺桶
まばたきを奪われ
生まれても
生まれていなくても
そのまま
立ち尽くすこと
美しいひとよ
....
走ることは
ほんのすこし
歩くより早いだけで
大地に触れる回数は
結局少なくなってしまう
走るということは
触れないということか
月はやっぱり見えなくなる
世界から消えようとす ....
闇の中で抱きしめる
体温だけを信じられるように
つまり、それはそう
あなたを想うだけで
私はどんな場所でも
世界の果てにすることができる
孤独は誰かを欲しいと感じる気圧
星だっていつ ....
名前を呼ぼうとして
ことばに拒絶される
あなたのくちびるなのです
だきしめたいのは
いえ、むしろ
ことばでは居られないから
そばにいて感じたい
あなたのおこす幽かな風まで
....
カップ酒飲みながら描かれる似顔絵を横目に
不忍池にむかって階段を下りる
もう大阪焼きの屋台はなくて
飛べなくなったオオワシが
うずくまって水面を見つめている
上野には
飛ぶ空がないのだ ....
雪が来ないから だろうか
遠い対岸の君を思い出してしまう
風船のひもをつかむ かのように
手を繋ぎあった昼下がりのことも
雪虹を見た冷たい夕暮れも
私の影は黒いよね
青い光 ....
手すりのない屋上で
そらをとりもどす、わたしがいる
{ルビ限界線=ちへい}に浮かぶ遠い筋雲の
気流の音に耳をすます
わたしがいる
まぶたの裏に
真昼の月を新月と焼き付け
まぼろしではない ....
そんな目でみるなよ
おいしく食べるからさ
針を含んだ
夜更けのくうきがはこぶ
とおい稲妻の裂ける音
面影のように遠雷
かすかに
(雪を呼んだのかい、それとも)
コートのポケット
握った手は汗ばんでいるか
遙かな遠吠 ....
洋光台から各駅停車の二両目に乗って
寝不足な頭は
昨夜の反省をする朝、七時十六分
このまま終着まで眠りたい
飲みなれない酒を勧めたせいか
君はとっても不機嫌で
なのに君のほんとうを見た ....
自分の名前を
忘れてしまいそうになる
遠いとおい旅路なのです
だけれども
決して忘れない
名前もあるのです
あの月と星をいただく塔の上で
そらに吸い込まれる
ただひとつの呼び名のよ ....
目をきつく閉じて
何度も何度も反芻する
あなたの姿
暗闇でも兵士が
銃の整備をするための
あの訓練だ
分解は簡単だ
合理的にできたあなたは
いくつかのホックをはずすだけで
そのす ....
旅程、 それは
気体としての体の呼び名
約束は山嶺のむこうで
鼓動が、 「遠く」と嘆く
あなたの住む町に
なごりを凍らせて
肌の温度で流れ出す
液体としての心
はるか、 はるか ....
今日は丸い椅子には
座りたくなかった
道を失いそうなときには
肘掛けはついてなくて
それ以上はないというくらい
角張った椅子がいい
座るという緊張感が
癒されてはいけない
立っ ....
青白い大人達が
おくびょうな大人達が
ぼくらをとおざける
カンバン方式で
育っていく
生まれたことも忘れてしまい
死なないことだけを教わる
正しい生き方だけを教わるから
間違った生き方 ....
ふるるさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト
(119)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
防砂林の約束
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たりぽん ...
自由詩
6*
07-6-3
岡部淳太郎_「夜、幽霊がすべっていった……」に想う__
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たりぽん ...
散文(批評 ...
7*
07-5-23
駅・石切
-
たりぽん ...
自由詩
13*
07-5-10
ポストのない街まで
-
たりぽん ...
自由詩
8*
07-5-8
夜風、夜の風
-
たりぽん ...
自由詩
11
07-5-6
そのまま僕になっていく
-
たりぽん ...
自由詩
8*
07-4-30
雨を許すと濡れてしまう
-
たりぽん ...
自由詩
19
07-4-25
月への糸電話
-
たりぽん ...
自由詩
11
07-4-19
錆びた風を紡ぐときの浜辺で
-
たりぽん ...
自由詩
17*
07-4-13
ひとりぼっちに、ならないように
-
たりぽん ...
自由詩
16*
07-4-4
さいた、咲いた
-
たりぽん ...
携帯写真+ ...
9*
07-4-1
夜のかたちのピッテロビアンコ
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-4-1
季節にとかして
-
たりぽん ...
自由詩
18*
07-3-30
春は明日の約束
-
たりぽん ...
自由詩
15*
07-3-13
桜、わすれていく
-
たりぽん ...
自由詩
25*
07-3-3
ショーウィンドウ
-
たりぽん ...
自由詩
9*
07-2-25
それとも指輪の刻印で
-
たりぽん ...
自由詩
17*
07-2-21
握りしめる闇、ねじれた雨
-
たりぽん ...
自由詩
14*
07-2-17
旋回、なにかの輪郭のように
-
たりぽん ...
自由詩
14*
07-2-7
駅・上野__(79/07)
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-2-5
雪虹のワヤン
-
たりぽん ...
自由詩
12*
07-1-27
その日、屋上の扉があいていたんだ
-
たりぽん ...
自由詩
17*
07-1-18
ぬりかべ_まん
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たりぽん ...
携帯写真+ ...
14*
07-1-8
遠雷の口笛
-
たりぽん ...
自由詩
15*
06-12-25
駅・新橋
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たりぽん ...
自由詩
12*
06-12-19
誓い
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たりぽん ...
自由詩
18*
06-12-17
暗闇で銃よ、帰郷とは撃つことか?
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たりぽん ...
未詩・独白
10*
06-12-10
旅程、もしくは別の呼び名で
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たりぽん ...
自由詩
15*
06-12-10
丸い椅子に座りたくなかった
-
たりぽん ...
自由詩
15*
06-11-24
白地図を、ください
-
たりぽん ...
自由詩
12*
06-11-14
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4
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