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小さな音で聞く
古い音楽のように

今日の何処かに住むような
哀しみであればいい


何より大切な光だと
思えた瞬間を

ふいっとこの手のひらに
思い出せればいい


東の ....
今夜の空に2つの月が浮かんでいる

どちらもまあるく太った月だ

その色もその形もまるでそっくりおんなじなのに

照らすあかりは全然違う

右の月は煌々と

くっきり僕ら ....
僕がじいっと空を見ると
空はもっとじいっと僕を見る


まるで僕は透けてしまうようで
慌てて空から目を逸らす


焦がれにも似た静かな揺らぎが
遠くからやって来て
 ....
とり とんだ
おもいたって
くものうえまで



とり はばたいた
どこへいこうか
かんがえながら



とり とびつづけた
きぶんがよくって
どこまでも



と ....
空が剥がれ落ちていた

無音を描きながら

時間を奏でながら



空たちはみな地に落ちて

染み込んで消えた

あっさりと自由に




せめて僕は

空 ....
もしもきみが

きみのぜんぶを

すきじゃなくても

それはあたりまえのこと


だってぜんぶは

だれにも

みえないんだから
紫さんから見た
僕の瞳は
紫色


黄土くんに聴こえた
僕の声は
黄土色


臙脂ちゃんが読んだ
僕の言葉は
臙脂色


乳白さんが触れた
僕の涙は
乳白色


 ....
「僕を知っているのかい?」

「もちろん。」

「じゃあ僕の特徴は?」

「んーと・・・」

「それじゃあ僕の特技は?」

「ええっと・・」

「それなら僕のイメージは?」 ....
古いエレベーターの揺れの中で
僕の細胞は{ルビ篩=ふるい}にかけられた


だけど残った物はどれもこれも
ロクでもない代物に見える


チンと扉が開いて
気は進まないが後ろから
押 ....
琴線添う
枯れた声
妄想疑い
喪失染色

過ちから
開かれる
深層へと
自問投身
チリリン チリリン
眼鏡の君はブーツで漕ぐ

紫雲
オレンジのビル
夕陽と遊べ遊べ


チリリン チリリン
ニセモノみたいな僕の人生の
猫も転がる土手の道

ほんの少し前を漕ぐ ....
「とりとめもない!」


そう言ってパタンと地べたにつっぷした9月の横にしゃがんで僕は、

「いつまでもスネていたって仕様がないだろ。」

と9月をなだめた。


「フン。お前にオ ....
昨日隣街で
宇宙の人に話し掛けられた


こんにちは
と彼は言う

こんにちは
と僕も言う


どこから来たの
と彼は聞く

すぐ近くから
と僕は答える

僕もそ ....
六月工場は
けだるい傾斜の
丘の上

機械は今日も
フル回転


ゴットン ゴットン
パッサン シャーシャー


ちょっとスローな
六月工場

これでも全てが
パワ ....
砂漠のニコニコ
僕の肩を叩く

右手にレモンを握って
僕の瞳を覗き込んだ


砂漠のニコニコ
ポーンと高くレモンを
空に放り投げた

レモンは太陽にぶつかって
数えきれないほど ....
m.qyiさんの松本 涼さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
チビ- 松本 涼自由詩510-1-27
2つの月- 松本 涼自由詩806-11-27
ゆらぎ- 松本 涼自由詩3*05-10-8
とりとんだ- 松本 涼自由詩4*05-1-3
- 松本 涼自由詩7*04-12-29
ぜんぶ- 松本 涼自由詩5*04-12-8
紫さん- 松本 涼自由詩4*04-11-29
11月- 松本 涼未詩・独白3*04-11-25
エレベーター- 松本 涼自由詩4*04-11-2
- 松本 涼自由詩2*04-10-27
自転車- 松本 涼自由詩6*04-10-22
9月(完結編)- 松本 涼自由詩2*04-10-3
宇宙の人- 松本 涼自由詩5*04-9-26
六月工場- 松本 涼自由詩6*04-6-13
砂漠のニコニコ- 松本 涼自由詩10*04-6-10

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