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炎昼を赤子の声で鳴く蝉や
誘蛾灯十枚の爪かかりけり
泳ぎきし手足を埋めて砂の城
真夜中の汗つま先へ到達す
扇風機ふいに大きく頷けり
蟹踏みし踵より蟹生まれ{ルビ出=い}づ ....
ニフティのF文学(文学フォーラム)には、『いまのは倶楽部』という短歌・俳句の会議室があり、私はそこで読み書きをしていました。
私が参加しはじめたころは、発言数は一日四つか五つくらいだったでしょう ....
一回転してしまえない飛び出せないからぶらんこの鎖がたわむ
靴だけを先に逃がしてぶらんこに繋がれたまま残ったわたし
順番を待ってから乗るぶらんこはつまらないからぎりぎりねじる
ぶらんこ ....
人ふいに春の水から石拾ふ
うららかや友うつくしく疎ましく
花冷や行方不明の恋敵
ボンネットに足跡残し春の猫
春嵐緑の騎士を連れて来よ
花冷のされど ....
いっぽんの木は森にまぎれ
ひとつの屍は累代の死にまぎれ
かすれない文字が積み重なることばにまぎれ
わすれることをゆるしながら
不意打ちのように
わすれたということを思い出させる
――― ....
昔、ネットである人の書いた作品を読んでいたく心傷ついたことがありました。
数首の短歌が書き込まれていて、一つは我が子の靴を見てその成長を思う、といった内容の歌だったのですが、そのすぐ次に書かれて ....
自分はもう詩歌の読み書きに飽きたんじゃないかと思う時期が繰り返しやってきます。何を読んでもおもしろくない、たのしめない、ある詩に幾人もの人が賛辞を送っているのを見てもそらぞらしく感じてしまう。
....
なぶられて大鼠の尾やはらかに冬の地を打つ死してなほ打つ
むざむざと引きずられゆく鼠の尾 師走の道をけものが渡る
人並みにもの{ルビ購=あがな}ひて心安し師走の街の世 ....
大クレーンふいに傾く{ルビ雪催=ゆきもよい}
{引用=一九九七年一一月三〇日}
冬の月中天にさしかかるとき人魚は難破船を{ルビ欲=ほ}りゐる
憎しみに冴えたるこころ煌々とはげましゐたり冬の満月
冬月が鉄橋の上に待ち伏せる窓にもたれる男の額
....
大冬木細き枝より影となるむらさき凍りはじめる空に
{引用=一九九七年一二月二六日}
玄冬の砥石を濡らす太き指
{引用=一九九五年一一月二二日}
白鳥のくび憂鬱な長さなり
一九九五年一二月二六日
意地悪を言ひたくなるの冬の薔薇
一九九五年一二月二六日
昨夜は職場の女たちが集まって慰労会をした。
一年ぶりだった。
家計のためにパートタイムで働く女が、自分の楽しみのために一人家を空けるのは、それがたとえ数時間のことであっても容易なことではない ....
暁の太陽は黄ににごりゐて霧の向かうにごろりころがる
死に際の蜂歩みをり無傷なる秋の薄羽を背に負ひつつ
うとまれず待たれず夕の半月よ灰紫に左欠けたる
目覚めれば降りはじめたる雨音に ....
色褪せしカエルの背をなでやりつ人差し指はものひきつらす
日暮れれば花弁を閉ぢる花と知らず植ゑてよりわが昼は呪はれ
土くさき夜気につつまれ甦る記憶くるしくのびる根のごと
街路樹の根の垂 ....
わたし、どこやらに極楽があるとおもう
春の山道で
垂れ下がって咲いている藤の花と
それを咲かせている木が
じぶんの花も
たっぷりと咲かせているのを見ると
山藤はがむしゃらに這いのぼ ....
m.qyiさんの渦巻二三五さんおすすめリスト
(18)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
怪談俳句
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渦巻二三 ...
俳句
19+*
07-9-10
パソコン通信の思い出_3
-
渦巻二三 ...
散文(批評 ...
12
07-6-29
ぶらんこ
-
渦巻二三 ...
短歌
11*
07-5-2
花冷
-
渦巻二三 ...
俳句
7*
07-3-30
墓
-
渦巻二三 ...
自由詩
3
07-3-4
作品が人を傷つける
-
渦巻二三 ...
散文(批評 ...
14+*
06-12-29
詩に飽きたとき
-
渦巻二三 ...
散文(批評 ...
4
06-12-29
師走の鼠
-
渦巻二三 ...
短歌
4
06-12-28
雪催
-
渦巻二三 ...
俳句
3
06-12-18
冬月
-
渦巻二三 ...
短歌
7
06-12-18
大冬木
-
渦巻二三 ...
短歌
6
06-12-13
玄冬
-
渦巻二三 ...
俳句
5
06-12-13
白鳥
-
渦巻二三 ...
俳句
6
06-12-8
冬薔薇
-
渦巻二三 ...
俳句
4
06-12-8
女が家を留守にするとき
-
渦巻二三 ...
散文(批評 ...
16*
06-11-9
晩秋
-
渦巻二三 ...
短歌
3
03-10-24
人差し指
-
渦巻二三 ...
短歌
9
03-7-14
極楽の花
-
渦巻二三 ...
自由詩
18
03-4-10
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