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おさんぽカーには幼い顔が幾つも並び
桜の木の下をゆっくりと進む
時おり吹き抜ける風の冷たさに
ぐずる子がいて
あやす保母さんの肩には桜の花びら舞う
※
手を繋ぎあう ....
(1)
あなたにはじめて出逢ったのは
この廃屋が未だ駅舎として機能していた頃のこと
夏草の浸食に怯える赤錆びた鉄路と
剥がれかけた青森ねぶた祭りのポスターが一枚
この駅を訪れるひとと ....
へのへのもへじみたいだねと問いかけたら
「へへののもへじ」が正しいんだと
あのひとは言った
―へのへの
叱られて家に帰れなかった
夕焼け空に
ロウセキで描いた
へのへのもへじ
....