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セックスしようと思ったのはついさっきで
その相手がいないと気付いたのはもっと前だった
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昨日スパゲッティを食べた
くるくるとフォークで麺を絡めると
ほどけそうになったので
急いで ....
例えばわたしは赤信号しかしりません
博士はそれに腹を立てたのです
それから幾つもの工具を取り出して来たかと思うと
脳内チップを取り出しました
例えばわたしは赤信号をしってします
例え ....
あの子は夏に死んだと云う
漆黒の髪をしずかに垂らしていた、
あの子は息をなくしてしまった
ひどく鬱いでいたので
空気の奇麗な山奥へ療養に行った
しばらくは落ち着いていて
やさしくわらっ ....
夏は不透明だ、と思いはじめたのは
考えてみれば最近になってからなのに
ずっとそんな風におもっていたみたいな気がして
どっちなのだろう よくわからない
喉にペットボトルの冷たい中身を流し込む ....
なぜ、と
疑問を投げかけていたらきりが無いのですが
それでも脳内に渦巻いているそれらを
抑えておくのもどうも滑稽のような気がして
連絡帳を出すときにそおっと、
母の書いた言葉の後に慣れないボ ....
真夜中に子供は眼を覚ます、
覚醒する、息を止める
父親も母親も
今日はもう眠りについていた
いつもはもっと遅くまで
呼吸を荒らげているというのに
しん、と耳の中でなにかが残るような気が ....
太陽のオレンヂを借りて
不釣合いなその眼差しを盗んで
下らない闘争に及んで
わたしはもうダメなのだと
おもった
そのうまく回らない舌で呟くきみの
つたなさが好きだったはずなのに
大き ....
あさがきたのだ、とおもった
怖くはないはずなのに
黒いマジックで付け足した生命線だとか
あの頃の小さな記憶が赤裸々に飾られて
油性で強くにじんだそれを
わたしはきっと理解できないのだ ....
不安定な渦に呑みこまれてゆこうとしている
その、生命体
疼いているのだろうか
ふと、余韻
迷惑がるきみの背中
もしかしたら
怖かったのかもしれないね
{引用=つめたい、
そうい ....