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朝起きたらまず
しゅろの箒で部屋を掃き出す

すると部屋の隅々から
夢の中で捕まえそこねた小人や
夜のうちに死んだ蝶々などが
硬くつめたくなって出てくるので
プラ ....
老朽化の進んだ体育館は
二階に観客席が付いていて
死んだ蛾や蝉がたくさん落ちていた
わたしは
つま先の赤いうわばきで
それらの死骸を踏み砕き
空へ近づこうとするかのように
一人でそこへの ....

家を出ると
道端に
無数の舌が落ちていた

赤信号が
誰ひとり停められなくて
途方に暮れているような真夜中だった

舌たちは
うすべにいろの花のように
可愛らしく揺れなが ....
久遠薫子さんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
書店員の一日- 吉田ぐん ...自由詩1207-9-18
赤いうわばきとたいくかん- 吉田ぐん ...自由詩2507-9-7
こわいはなし- 吉田ぐん ...自由詩2507-9-1

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