 すべてのおすすめ
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河豚みたいで
可愛くって
指でつついてみる
吹き出した後のえくぼ
可愛くって
また指でつついた 
梅の香りに撫でられ
リマインダーが発動する
まだ甘酸っぱい関係性
二人ともはにかむ
素直な気持ちを
思いきって囁き合う
赤いリボンの端と端を
二人でつかんだ
人肌にとけて
舌 .... 
シャボン玉を吹いた
あの日の希望のように
奇跡みたいな虹色
刹那の喜び
弾けて跡形なく消えた
落胆から眺める最高
再び手にするストロー
シャボン玉が飛んだ
沢山連なって
虹色 .... 
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。鬼。。は。外。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。福。。は。内。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。 .... 
キッチンカーの日替わり丼
いつも行列ができている
社内では手作り弁当持参が多数
外食や買い出しは少数
少数派の僕はキッチンカーの列に並ぶ
順番が来るまで
まるで今までそこになかったかのよう .... 
故人の手紙を何度も読み返しては
そこから滲み出る慈しみに
自分を抱きしめさせて
水曜日
逝ってしまった時の空気が
毎週巡って心を冷やすのを
線香一本分の煙で温める
繰り返す
毎 .... 
君が去って行った方角から
雪の匂いがする
さようならと引き換えに
雪雲を連れて来る
笑い合った日の空気は
すっかり消えてしまった
どんなに懐かしんでも
現実に戻ることはない
儚い夢のよ .... 
仕事を教えてやるよと
レトロな喫茶店に連れていかれた
ノートパソコンより新聞が似合い
年上の人ばかりがいた
テーブルに置かれた
丸い占いのマシンに百円玉を入れると
丸まったおみくじみた .... 
冷たい雨がボトボトと傘を打つ
自然と俯きがちになる
温かなものが恋しい
こんな日に限って一人きり
水たまりを避けながら
家路を急ぐ
いっそ雪になってくれたなら
空を見上げて
頬に触れた .... 
米粒一粒分の確率に
もしかしたらと思う
藁にすがるつもりで
紙幣を握りしめて
くじを買いに行く
夢は大きくジャンボで
テレビCMの歌が
頭の中で鼓舞している 
さっき心に浮かんだ言葉は
すぐに消滅してしまった
書き留められなかったその言葉は
次はいつ出現するだろう
そんなことは無数にあって
捕まえられなかった言葉が
ひらひらと不規則に飛んで
こ .... 
試験管に血が流れ込む
僕の一部が閉じ込められる
流れた血の意味は
あらゆる尺度から分析され
結果を見るまでは
不安が僕を緊縛する
生きることに無頓着な筈が
執着して食い込む不安の言いなり .... 
引き寄せようと
力任せに引っ張る
編み込まれた繊維が
あちこち切れて
最後の繊維一本が残り
伸びて手繰ることはできない
曖昧な愛は
いっそのこと離そうとすれば
繊維一本が絡んで .... 
水の揺り籠に包まれて
血管と血管を絡め合い
喜怒哀楽を受け取った
言葉になる前の感覚は
第六感へ丁寧に蓄えて
外界への手土産とする
星が動いて螺旋を描き
トンネルを眩しい方へ 
青白い顔
まだ魂はそこにある気がした
らしさと共に
だんだん土気色に変わると
らしさから白い鳥が飛び立ち
魂を持っていった
すっかり深い土色となったらしさは
白い花々で埋め尽くさ .... 
君に走り寄ろうとして
転んで思い切り擦り切った
泣いて湿り気で覆えば
傷の治りは早くて
綺麗だったかもしれない
けれど泣かなかった
血小板の力を借りて
乾いて固まっていく体液
新しい皮 .... 
胸に火炎の種を宿して産まれてきた
赤子の時は泣いて火の粉を散らし
成長するにつれて自分で消火し
胸の印を隠して生きてきた
あなたに出会った時
胸が疼いた
忽ち火炎が咲いて
私が私に目 .... 
時間を巻き戻す懐かしさ
沈黙は少しも気まずくない
文字にはない温もりが
耳をやわらかく包んだ
本心を打ち明けた後
ひとり笑って何かをごまかす
寄りかかってしまうな
今だけもう少しだけ .... 
爆ぜてふわりと広がる火の粒
無数の思いを映して漆黒の宙に咲く
見上げる顔は様々な色に照らされた
今の自分がパッと開いて
苦悶する思い散らして
心に纏わりつくものが
だんだん落ちてい .... 
米米米米 米米米米
買いにいけども
米が無い 米が無い
米の棚にはインスタントラーメン
米の棚にはインスタントラーメン
米が無くても生きていけるけど
心の底辺に流れる不安
インス .... 
魑魅魍魎の叫びのように鳴る
アラーム画面をタップ
眠りたい自分から
夢を孕んだ自分が剥がれ落ちた
脳がスヌーズを頼ることを確認し
束の間の静寂に身を委ねた
いつの間にか夢に包まれて .... 
残酷な絵だからと
もう誰も教えてくれない
焼け爛れた日の記憶
キノコ雲に被われた
町にいた人々のことを
スクールバスはどこへ行く
地球は机上で分断され
核の傘という見事な絵空事
地 .... 
もう二度と会えない
さよならも言えなかった
願いは夢で会うこと
思い出を繰り返し語り
笑ったり泣いたり
居場所を灯す
好物だったそうめん茹でる
そうめんの川にオクラの星
麺 .... 
冷えきった部屋から外へ出れば
陽の光がジリジリと体にしみる
角をいくつか曲がって坂道をくだり
今日食べるためのパンを買う
空は雲一つない青
心の中は積乱雲
乾いた風に吹かれ
別世界を .... 
生温い風に吹かれている
魂はこの世に残らないのか
跡形もなく消えたあの人
生きる力を失いそうな時
思い出の欠片を
かき混ぜてみるけど
記憶をすり抜けて
静けさだけが残る
 .... 
 
 
 
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