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夕暮れ、薔薇は香っていた
まだ残る夕光の中で
私は花びらをそっとむしりとる
指先がいとしくて
何かを待ちわびて


ふっと夏の透き通る波が
心に押し寄せて来て足先を濡らし
すべてを呑 ....
あなたは泣いています
あなたは泣いています
緑の雨にずぶ濡れて
ただただこの世がいとしいと


あなたの頭上に垂れ下がる
電線の雫がぽとりと落ちて
ひとつひとつが世界を映してる
あな ....
ものがたりをしよう
こんな淋しい夜更けには
ものがたりをしよう


青いペアグラスは粉々にくだけ
私の心は深く傷ついた
銀のスプーンを強く噛んで
一人ドアを閉じ貝になる
永遠などない ....
透き通るガラスの惑い指でなぞり
    雨をみていた心おちいて


白い足走り去る朝つかのまの
    雨をみていた虹を待つまま


紫陽花の肌の静けさこぼれゆく
    雨をみてい ....
その人の
麦藁帽子の影落とし
額の重さが
夏になった
街灯に蛾が群れている
明滅する明かり


雲がさあっと横に分かれて
月が顔を出した
誰もいない
蛾がひっそり群れている


角からぽーんと勢いよく
何かが飛び出した
赤いビニー ....
頰杖でまどろむ窓辺何もかも
    透き通ってゆく水晶夜にて


草のゆめ針の夢またむらさきの
    時のうつろい夜は傾き


果敢ないと花びら時に散るならば
    ....
押入に夕闇はつと隠れてる
    「もういいかい」と「まあだだよ」とで


庭先にブランコだけがゆれていて
    昼のサイレン明日はとおく


陽のひかり障子にさせば心痛み
    ....
朝原 凪人さんの石瀬琳々さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏至- 石瀬琳々自由詩23*08-6-19
緑の雨- 石瀬琳々自由詩10+*08-6-5
ステラマリス- 石瀬琳々自由詩25*07-10-28
雨をみていた- 石瀬琳々短歌17*07-6-22
影落とし- 石瀬琳々自由詩16*07-6-19
月夜- 石瀬琳々自由詩25*07-5-17
水晶夜- 石瀬琳々短歌21*07-4-17
押入の夕闇- 石瀬琳々短歌17*06-11-24

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