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なぜ生まれてきたのか
そう問われると
とても悪いことをしている気分になる
なぜ盗んでしまったのかと聞かれているような
なぜ殺したのかを尋ねられたような
質問の正しさが怖い

なぜか
 ....
宇宙へ打ち上がる星になりたい
ジェットエンジンなんていらない
魂を燃やして空へ
真っ直ぐに飛んでいく
塵ひとつ出さない


空を見ない人は気付きもしない
僕の旅立ち



{引 ....
日曜日に朝から起きているときは
誰かのために生きているときだ

カメラを首から提げて、僕は君にぶら下がっている
今日の京都は余所行きの顔
君も1時間級の化粧で、休日用の匂い
社会と休戦 ....
にんげんはどんどん美しくなっていく
美しいにんげんが美しいにんげんとけっこんして
より美しいにんげんをうみだす
あまり美しくなかったにんげんも
美しいにんげんとまざりあううちに美しくなる
美 ....
マイタケはビラビラと
エリンギは太くて長い
シメジから精子の匂い
すべて炙ってしまおう
煙はもくもくと天まで
汁が垂れては蒸発する

腐りかけた鶏肉の蛋白
腐臭の向こうに精液臭
この ....
夜になったばかりの砂浜に
喪服で佇む一人の女
黒いドレスに黒いハイヒール
光沢があるのは纏められた黒髪のみで
女の黒い部分のほとんどは
艶もなく影と夜に吸収されている

波打ち際にしゃが ....
裏庭に透明の象がいる
ばあちゃんはそれを知っている
他は誰も信じてくれない

夜、布団に身体を任せて
僕は透明になる
(つまり僕は僕を抜け出すんだ)
そして象に会いに行く

暗闇の中 ....
春には少し早いけれど
春のピクニックと言う
桜はまだ咲いていない

月光荘のスケッチブック
腕に抱えて歩く木曜日
たんぽぽはまだ準備中

昼の日差しはもう小春
アレルゲンも飛んでいる ....
動物がほとんどいなくて、すきっ歯な林だけがあるような
そんな植物だけが林立する場所にも、空き缶は捨てられていた
その缶を水が徹底的に錆び付かせ、風が土に埋葬した
泥に溺れそうな缶詰の、淵が顔を覗 ....
冬の朝というのは
どうしてこうも透き通っているのでしょうか
そしてその残酷なほどに低温な誓いを
そ知らぬ顔で踏み荒らす通勤電車の暖房

冬に身を寄せ合うのは
厳しい冬をみんなで乗り越えるた ....
血液は旅をする
一生の半分は心臓を目指し
残りの半分は心臓を懐かしむ
何周も何周もするのだから
何度も何度も繰り返すのだろう

プールの前に体温を計る
血液が今、何を思うのか
知るため ....
黒い雲です空一面
私は黒い傘を持って
駅まで旦那を向かえに行きます
雨が降るだろうと思っていました


天気予報で小娘、憂鬱な芝居をしながら
急な雨にご注意くださいと言いましたから
人 ....
詩人は手で話す
読者は詩に目を傾ける

手で話し、目で聞く人と
生活の中で出会う

詩人の口も手も
まったく役に立たない

話す手は空中を泳ぎ、踊る
表現の塊だった

手話は発 ....
汗っかきな子でねぇ
いっつも首にタオル巻いて
シャツの首元なんかすぐに
茶色くなっちゃってねぇ
ほんと汗ばっかりかいてたよ

あの子の座ってた石は
すぐにわかったな
お尻の形に濡れてて ....
桜桃を美味いという人の気が知れない
身が小さい割には種が大きいし
小振りなスモモの甘さしかない
驚くほどに痛みやすくてすぐ腐る

果物屋で売り物にならなくなって
処分に困っていた変色した桜 ....
食器を洗う熱湯
湯気、水流弾ける音を
換気扇が吸い上げていく

じゃばざ
じゃばばばビタばば
つるるろるうう

きゅんと蛇口を締めて
前掛けを擦り上げるように
手の水分を拭き取る
 ....
小川 葉さんの木屋 亞万さんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界が始まらないことを願って- 木屋 亞 ...自由詩3*11-3-8
星になること- 木屋 亞 ...自由詩8*10-6-8
木漏れ日カメラ- 木屋 亞 ...自由詩4*10-5-26
ゆめ- 木屋 亞 ...自由詩4*10-4-30
Like_a_rolling_story- 木屋 亞 ...自由詩2*10-2-17
海の遺影- 木屋 亞 ...自由詩7*09-8-12
盲目の象- 木屋 亞 ...自由詩6*09-3-19
春の似顔絵- 木屋 亞 ...自由詩3*09-3-9
ひとのきかん- 木屋 亞 ...自由詩7*09-1-30
綺麗なお姉さんは好きですよ- 木屋 亞 ...自由詩2*08-12-21
平熱- 木屋 亞 ...自由詩6*08-10-30
夕焼けヒッチハイク- 木屋 亞 ...自由詩3*08-9-4
手生- 木屋 亞 ...自由詩3*08-9-3
あの子のあの頃- 木屋 亞 ...自由詩5*08-7-26
桜桃忌に捕まえて- 木屋 亞 ...自由詩7*08-6-20
ありとあらゆるあらいもの- 木屋 亞 ...自由詩6*08-6-18

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