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さくら 咲いて
遥か山の頂には
あんなに
雪が
残ってるというのに
さくら 咲いて
胸には
こんなに
悲しみが
残ってるというのに
さくら 咲いて
ひつじ雲見上げて
ずしん、ときた
そっか
会えないって
こういうことなんだ
一緒にこの空を
見上げることさえ
できないんだ
この空の下で
あのひとは
わたしの知らない
....
晩夏。
夏も夜を迎える。
眠りかけた夏の夢に
眼を醒ました秋が
そろりそろりと
忍び入って。
とんぼが舞い
夜の虫の音も
秋に変わって
朝の珈琲も
アイス・コーヒーでなく温かい珈琲に
ゆるやか ....
松ぼっくりも
気づかないうちに
こんなに大きくなっていた
ほんとに秋がくるんだ
黄金色の秋が
色づく秋が
勇気のないボクは
緩慢なる自殺を
繰り返す
1本、
また1本と。
すごい風がふいていて
あのひとへの気持ちも飛ばされそうで
こころが全部ふき飛ばされそうで
蛇口から水が流れるようにことばが溢れそうで
すべて話してしまいそうで
でもそうなったら
....
窓辺でふたりして外を見た
遠く近く水田に空が映って
空も雲もあの水田からこの水田へと
だんだん動いていく
お互いなにを考えてたのかは知らない
でもこの時間がすべて
もう二度と還らない瞬間
やさし ....
満月には
ほんの少し欠けてる月が出てる
あの月を
空から取り外して
粉々に砕けさせたい
その時
月はどんな音を立てるのだろう
砕け散ったかけらはどんな色に光るのだろう
砕け散ったかけらを思いき ....
雨がふるかふらないか
曖昧なこの曇り空の下でも
人々は晴れやかに
「おはよう」の挨拶を交わす
昨夜眠れなくてぼんやりしてるひとも
ぐっすり眠って元気いっぱいなひとも
とりあえず「おはよう」っていう
....
テレビだって
顔だって
敷居だって
膝だって
ぼくのマクラだけど
やっぱりここが1番
・・・それにしても
クビ痛くないの?
朝
その風は
わたしのスカートを
やさしく翻した
その風は
きっとあのひとのところにも
届くのだろう
わたしの気配を
少しだけ残して
あのひとはその風に気づきもせず
朝の支 ....
こんな夜のなか
泣いてるひとがきっといる
わたしみたいに