傘のほね
しずく垂れるさきっぽ
ぼうっと煙るような空を
みていた

置き忘れた想い
片手いっぱい
こぼさないように抱えたまま

見つからない答えを
いつまで待つの
むらさきの花が ....
いまここに
来たるべき夜の紺青は
誰しもの
奥深くに眠る
逃れられない
悲哀の色をして


春はいつのときも
悲しみ覚えたかたちを
おぼろに映すから
すこし涙もろくなる

さ ....
 砂時計という名の{ルビ幽閉=ゆうへい}を描くべき色彩に迷い、
 指先ひとつで幾度も幾度も
 流れをもてあそんで
 みる

 (ここは、アトリエ・スロウ
 (時の許しに並ぶ場所

 ....
氷の魔法

金と銀に揺れる 鈴鈴なりが
氷の上に 魔法をかける

虹色の氷の上を
くるくる回る 優雅な
妖精のオルゴール

歓声をあび キラキラ光る

氷の上の 女王

黒真珠の煌めきが
スポットラ ....
春風に 舞う
たんぽぽの 綿帽子

大空に向かう
綿帽子の旅

太陽に 銀色にみゆる
綿帽子

風にゆられ ふわふわと
海の みゆる あの

公園に 休もうか
芽が出て 蕾になり
黄色い 夢の花

 ....
その木はぬくもりの森の中にあった
根を深く下ろし
広く伸ばして
太陽の光で守られていた
その木から放たれる力は
周りの生き物の命に
安らぎへのメロディーになった
その歌を耳にするものは
 ....
ある日
世界中で一斉に雨が降り始めた
それはずっと降り続き
海は荒れて
全てを押し流す勢いで

世界中の科学者や
偉い人たちが
毎日議論を交わしたけれど
それは一向に解消されなかった ....
雨が降るので家の中にいる
猫は寝てばかりいる
雨が降らなくても寝ているが
雨が降るとよけいに寝てばかりいる
猫は役に立たないと思う

思うが
冷静に考えれば役に立っているのだろう
と思 ....
あれから
いくつ春を
数えたかしら
わたしの中に眠るあなたは
春ごとに目覚める


黒と白の斑尾模様の猫が
出迎えてくれた細い路地
人の気配が消え
静まり返った石畳
入り組んだ奥 ....
風鈴チリリン チリリン
木こりの森でなり響く
優しい朝の風
春風の吹く優しい森

小鳥の鳴く 目覚ましに
光を 浴びる 丸太の家
暖かい スープに
焼きたて パンの 馨 朝の風

小鳥のさえずりに  ....
{引用=




  うすむらさきの 人々が 自転速度で 水平線から
  粉末になって 夜になる 太陽が 空にのぼるから
              きみは 太陽を掴まえる
  緋色の ....
記憶の糸は ここから近い


青葉とともに樹齢に添えば 
風の渡りがよくみえる

耳を 
やさしく奏でるように
静かなことばは 
紡がれて


  会えるひと 会えぬひと もし ....
春の雪

青空の 雲の隙間より
ひらひらと 降る粉雪

桜の 花びらが
舞い散るような
雪の華

ライトで見ゆる
彩りの雪

冬を忘れ 春を思い出す
雪の妖精

春の光に なごりおしむ

春の雪

 ....
木がいさぎよく裂けてゆく。
節目をまばらに散りばめている、
湿り気を帯びた裂け目たち――みずの匂いを吐いて。

晴れわたる空に茶色をばら撒いて、
森は、仄かな冷気をひろげる、静寂の眩暈に佇む ....
子どもの頃に見た万華鏡
キラキラ光る

ガラスの街

ステンドガラスの
素敵な 街並み

くるくる回る
虹色の輝き

煌めきな彩りを
うみだす
魔法の国

あの道はキラキラな
魔法の道

キラキラ魔 ....
たいよう は くも がすき
 
はれ どきどき くもり 
 
くも は たいよう がすき
 
くもり どきどき はれ
 
ふたつは りょうおもい
 
でも しらないの
 
とお ....
  さ く  ら 

さ く  ら  ら、


    ぼ く  ら    が

  か    け  て


   と お   の

 む か  し   ....
東京、
その日もひとりで
幡ヶ谷の太陽と
馬鹿みたいに重い、
心細さを背負って
唇を噛んでた


夏の
だれるような湿度と
車の排気ガスと
肌に纏わりつく
人間、の ....
絵本の中に
入れたなら

ふんわりと
つつまれ

森の中

どんぐりをたどると

お菓子の国

ケーキの街を
クリームに
口づけしながら

歩く

ガーネット色の
飴だまが

キラキラキラキラ
絵本の ....
もはやこの世界は荒廃していて
私だけが正しいのだと
私が世界を正しく導くのだと
そんな狂い方をして
私は少年兵団を結成します

何百人もの美しい少年たちを
戦場に向かって行進させます
 ....
山の中の坂道に出来た町のなかで一人だった



五年も前

五年も経ってない夜



マスターがアブラムシと言い張る茶羽ゴキブリだらけの木造りの飲み屋

別名だとはわかるけ ....
あんな色の
月の光に照らされては
わたしたち
色彩を失っていくばかりの
ようですね

あんな色の
夜空に月を浮かべられては
わたしたち
月以外にお友達が
いないみたいですね

 ....
一冊の絵本のような生涯
浮遊するひとかけらの海
あれは君なんだろうか

思想のない森と夜の魚
そんな絵本だとしたら

月がちょうど半分 あとは少しの湿度
そんな海だとしたな ....
たね。さんのおすすめリスト(85)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あじさい- ku-mi自由詩23*07-3-28
夜光- LEO自由詩36*07-3-27
アトリエ・スロウ- 千波 一 ...自由詩18*07-3-27
氷の魔法- 鈴鈴自由詩4*07-3-26
たんぽぽの夢- 鈴鈴自由詩9*07-3-25
ぬくもりの木- ぽえむ君自由詩12*07-3-24
言霊- 自由詩707-3-24
Don't_give_up- 佐々宝砂自由詩9*07-3-24
春ごとに沈殿する- LEO自由詩27*07-3-23
優しい朝の風- 鈴鈴自由詩8*07-3-22
usumurasaki- はらだま ...自由詩24*07-3-20
つらなり短冊- 千波 一 ...自由詩15*07-3-20
春の雪- 鈴鈴自由詩4*07-3-20
森の心象___デッサン- 前田ふむ ...自由詩25*07-3-17
万華鏡- 鈴鈴自由詩10*07-3-17
てんきよほう- 倉持 雛自由詩407-3-17
さ_く__ら_ら- はらだま ...自由詩12*07-3-17
三十二行- はらだま ...自由詩30*07-3-16
絵本の夢- 鈴鈴自由詩8*07-3-16
少年兵たち- 三条麗菜自由詩15*07-3-12
ほしのまち- 水町綜助自由詩11*07-3-12
海辺の夜- 三条麗菜自由詩12*07-3-2
手紙- 黒田人柱自由詩2005-8-22

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