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等圧線の険しい尾根道を
一気に駆け下りた寒気の精鋭に
容赦なく身体を押えつけられて
また2センチ青空が遠のいた
街路樹の痩せた指先から
次々に零れ落ちた枯葉の巡礼を
容赦なく運動靴 ....
呼吸のように
代謝のように
君と僕を
当り前につなぐもの
歯磨きのように
晩御飯のように
君と僕を
さりげなくつなぐもの
無理矢理つなごうとしても
呆気なく解けてしまうも ....
黒は一才
生温かい
混沌
の中で
暗闇
の綻びを
手繰り寄せる
青は二才
ヒモつきの
自由
の底で
意識
は成層圏を
突き破る
黄は三才
幸せな
惰性
の ....
裏切り者の
地平線は
沈む
沈んだ
地平線から
朝が現れる
目覚めた時から
裏切り者は
傾く
傾いた
日常茶飯に
安住の平野はない
転げ回っているのか
追 ....
君
テーブルの上に
飲みかけのアールグレー
やりかけのジグソーパズル
僕
ソファーの上で
読みかけのミステリィ
書きかけのソネット
空
静かに晴れて
開けっぱなしの窓
....
日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするけれど
月曜日の洗面器には
カラ元気をなみなみ張って
火曜日の鳩時計の中で
大人しくクルッポーを演じたら
水曜日の排水口に
息も絶 ....
現実が喉につっかえた夜
時計の秒針は
時を刻まずに
僕のしょっぱい言訳と立場を
チクチクと陰縫いしている
身動きがとれなくなった僕は
掛け布団と
敷き布団の間で
暗闇と同じ色に ....
ちょっとだけ焦げたトーストに
マーマレードを丹念に塗りつけながら
行間が欠伸している新聞記事を
接続詞のように眺めていた
かなりぬるくなったコーヒーを
スプーンで執拗にもてあそびなが ....