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観覧車で
高く 低く
回っている
ような
メリーゴーランドで
遠く 近く
回っている
ような
そんな錯覚も
ある
けれど
ふと
思い返すと
....
誰かが言った
「世界は蜜でみたされる」
私は夢見た
「世界がレモン水に沈んでる」
世界は今
一体何で満たされているの?
私は蜜より レモン水の方がいい
満たされるよりも
沈 ....
こすってもこすっても
とれぬ三日月の影を
外套の裾にまとわりつかせながら
深淵なる闇の中を 独り歩く
遠くに見えるはおぼろげな光
温かき人の光
手元にゆらめくはうつろな光
冷たき心の ....
種を残した
朝顔
立ち枯れた
向日葵
空になった
金魚蜂
萎びて縮んだ
水風船
細かく汚れた
網戸
風鈴の音が
風にさらわれ
カーテンの呼吸は
深みを ....
夏の重みに
耐えかねた蝉たちが
ぽつり
ぽつりと
落下してゆく
どこまでも
真っ直ぐな彼らは
受け流すこと
なんて 知らず
真っ向から
夏を
受け止めるから
一週間
....
時々歩いてきた道を振り返って
何か落としてはいないか
何かを忘れてはいないか
確認するけれど
そこで思い出せたものは
忘れ物なんかじゃない
手にさげてたカバンの中
奥深くに入ってたも ....
幼い頃、年明けには凧上げ。
冷たい北風の中、
小さな手で一生懸命糸にしがみついていた。
その手からざぁっと凧を連れ去ったあの風は、
友達がほしかったのでしょうか。
桜咲く春の日。
鬼ご ....