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春 近く
今 輝く大海の一滴で
水晶を濡らし
世界の浄化を試みて


春を待つ
植物らの冬ごもり
陽光の射角
昇り 高まる


温帯 東京は
冬の日光浴こそ
快適な遊び
 ....
夜半過ぎに雨は降った
大地は黒く浸透されて しっとりと
朝の目覚めに清涼な大気があり
吸う息 吐く息は冷たい湿潤を
血の通う暖かな肺腑と交換する

私の知らない夜
夢の潮に委ねた聖なる夜 ....
黄金のようだ
輝く空が

太陽は熔けた白金
月は静かな銀
星星の黄金

天空は黄金の光
都市で乱反射する
ビルディングが輝き
メタリックな車は1トンで疾走しながら
光を振り撒 ....
全天の半分が
この太陽の光で圧倒されて
青空の透明感が増す
枯れ枝に太陽光は懸かり
直視できぬ もどかしさ

潮のごとく逆巻く直射光
日差しは小さな部屋を満たし始めて

また静かな一 ....
湿り気を帯びた
黒潮からの風が流れくる
幾分か柔らかさを含んで

太平洋の西のはずれ 日本列島 梅雨

空気が清々しい 今年
寒暖の激しさは何処へ

二酸化炭素の濃度が増えて
肺が ....
私の指が透けて通るほど

大気は爽やかに留める

木々と眼球の間
透ける空気に樹木は裸になり
沈黙の呼吸を続けて 地球は浄化され
透明な気体が絞り出されて 私は深呼吸する

透き抜け ....
時雨れて 灯る

電飾の街に
密かに流れている 音楽
それぞれの想いに

灰にむせぶ
軒の低い 並びに

人 人は傘に身を寄せて 通り過ぎ

雨足に歩道は すっかり

足音と ....
まともな感覚
正しい事は正しい
悪は悪と言い切り 思い切る

感覚が狂わされ
魂がギタギタに切り裂かれている

善良な魂 保つ者よ

テレビを静かに 消せ

音に飢えたら ベート ....
木々の緑を揺らし洗う

風の音たちが
私を遠い所へ連れ去ってゆく

ざわめきの葉葉に清純な雨が伝う

そう暴風雨は埃にまみれた
この都市を透明に塗り替えて
明日の蘇生を約束してくれる ....
私は自由だ
自己責任の及ぶ限りにおいて

父・母が名づけた

藤井邦彦という名において

己に負荷をかけ
背水の陣を形成しつつ

将来を予想し
あの未来と言う 小高い丘から
現 ....
芸術の巨大な 第一波

自己表現は為される( 成就! ?

白く塗り込められた キャンバス
書き留められた 文字
録音で魂が吹き込まれ
レンズが骨まで映し出す

芸術は自然を 追尾し ....
自ずから成る
耕作の係数に支配された土

この土地に極楽鳥は野営し
その雫で濡れた重たい巣をいとなみ

静かに沈んでゆく ぬくもり

作物を繰り返し保っている
土力の茶色に緑は 
 ....
月からの 乾いた風が
鉄とコンクリートの都市を吹き抜けて

切れるような触角のガラスに映ると

天界と砂漠のような大地が
暗い夢のように結ばれて

解くことができない 
幻影が月の雫 ....
春の女 桜の古木にもたれて

ぬめる 初々しい 肌 寄り添う

産毛が細く 金色に光っていて
毛穴は深く 呼吸をしていて

絹の触れあい

暖かな風は 透ける布の裾に戯れ
頬の紅が ....
おぼろな 三月

見晴らしのいい 場所で
遠く 帝都を仰ぎ見たくなる

両腕を広げると
風に 翼

東京タワーまで
フワリ フワリ 飛んで行けそうだ

春 霞
飛行の航跡に
 ....
そんなふうに
春が眠り 寝息が聞こえて
やすらって いたなら

霞むんだ

高雲の桜色の空に やってきた
風にほんのりと

春の靄は大きな体を
この地にあずけきって
眠っている
 ....
地平の果てまでも
永遠に続くような 街並み

今日も 曇天は目配せする

低い土地に
風はゆっくり 堆積して 吹きだまる

喫茶の二階から
試掘のパイプを繋ぐ

今 過ぎていった ....
ポットの注ぎ口から
授乳温度の液体ネコを流出させて
膝の上に置く

ネコは不定形
とろーり とろーり
湯気を立てて 
うたた寝をしている

ネコの脳波はカップの上で波紋を立てて
き ....
南中 傾きかげん
午後は冬枯れて
ゆっくり暮れ始め
つる草の茎は乾く

雲が湧き立つ
空き地の水溜りに
空が留まり

太陽が雲に隠され
疾風が翔る
空と大地が近づいているだ

 ....
空気が もっと透けて
幹どうしが当たると
かーん かーん と
乾いた音が遠くまで響く

岩や砂塵は
薄い大気の流れを押し切って
存在を増し
影は濃い

インターネットは繋ぎっぱなし ....
夜の始まりは
もうそこまで来ている
この夕刻の佇まいに

街よ 街よ
幾千人の人が

整備された
君の歩道を歩む時

街路の樹木も色づき
寂しげに 落ち葉も 舞う
この風に
 ....
晴れやかな
子午線の午後

東経はユーラシアに
張り巡らされ
北緯は赤道を北上して

ナイロンの投網
透ける青の糸
この空に張り巡らされている

地の湿った所
窪地の巣穴に
 ....
鮮やかに 雲が 
青空から 吊り下げられて

細いナイロン糸が
結び目を のばして

雲は動く
己の腕の寂しさが続くかぎり
雲は行く
己の知らないくにざかい

雲の影が落ちる
 ....
明るみが つぶやく
影が出来ていて

潅木に 優しい陽光が
密かに 染み渡って

今日 静かな作業を編む

コスモスを風は包み
清涼な空気は
明るさを溶かし込む
ソーダ水の輝きで ....
大地と空が
触れ合い
お互いを確かめ合って
一つに溶けている

横たわる夜は
静かな寝息が
そっと 部屋から漏れていって
夜景の街を満たす

夢 追うように
ベランダから
夜を ....
午前の陽が
空間に満ち満ちて 
こぼれそう

木々の緑に
この陽光は 留まり
深い瞑想の光合成が
効率よく 静かに浸透して
一葉は重く 沈む

地球の裏側で
ラプラタ川のほとりで ....
夏がゆっくり 歩み
晩夏のうしお
ひたひたと
我が胸を濡らし

透明な羽根 輝き
つくつくぼうしは
夏の最終章を寂しげに歌い上げる

木々の圧倒的な緑の先に
秋の気配は
そよぐ風 ....
黄昏をそっと飲み込む部屋で
夕闇の迫ってくるのを
静かに 待つ

大いなる大地の
昼と夜を
この地球が音もなく航行するのを
額のにじむ汗に微風を感じながら

夕闇の光で織る
繭玉を ....
陰樹の茂りに
やさしい 幻を見せて
吸われた強いタバコ

陰でささやかれる 会話
もうろうと 煙り
奥の端の席に 織るべき 夢

この店は 沼の匂いがする
湿りの温もり
肌にしたた ....
今 朝日を額に受け
まぶたの裏には
暖かな血流を感じ

息を整え始めた

鳥の声 高く昇り
青空がイメージされる
白い雲と

背中に負った 過去が流れ出す

(悔いるべき愚行) ....
乱太郎さんのアハウさんおすすめリスト(43)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春_待つ- アハウ自由詩3*09-1-21
夜の雨- アハウ自由詩209-1-19
黄金のようだ- アハウ自由詩109-1-16
この太陽_この青空- アハウ自由詩7*09-1-16
空気を吸う- アハウ自由詩2*08-6-25
五月の風- アハウ自由詩508-5-21
雨に煙る_街_街- アハウ自由詩508-5-10
縫合する- アハウ自由詩8*08-4-21
暴風雨- アハウ自由詩15*08-4-18
君は君の『名』において自由だ!- アハウ自由詩5*08-4-16
人間をめざす- アハウ自由詩608-4-13
砂糖キビ畑にて- アハウ自由詩8*08-4-12
月と都市- アハウ自由詩408-3-23
春の女- アハウ自由詩508-3-23
弥生_三月- アハウ自由詩408-3-7
春が寝息をたてて- アハウ自由詩12*08-3-4
曇天の街で- アハウ自由詩308-3-2
液体ネコ- アハウ自由詩22*08-1-11
輝く雲- アハウ自由詩408-1-1
大気圏第二層- アハウ自由詩207-12-11
初冬の街- アハウ自由詩9*07-11-15
有翼のめばえ- アハウ自由詩5*07-11-12
糸を放つ- アハウ自由詩14*07-10-30
秋は逝く- アハウ自由詩11*07-10-29
横たわる夜- アハウ自由詩807-10-26
秋が・・・ラプラタの詩人へ- アハウ自由詩607-9-4
晩夏のうしお- アハウ自由詩907-8-28
繭の部屋- アハウ自由詩8+07-8-2
女の店- アハウ自由詩607-8-1
今_この時- アハウ自由詩607-7-25

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