寒い夜
隣を歩く君の手を
握ってポッケに
詰め込めたなら……^^
山田くん家の猫が 一度だけ
家出をしたことがあるという
猫である以上 それはきっと「さが」ってやつ
なんだろうけど
山田くんは とても おろおろしていた
「すぐに帰ってくるよ ....
フシギだね
サンセイの ボクと ハンタイの キミ
かきまぜちゃえば チュウワ できるよ
笑ったらいい
空虚のなかに立ち尽くし 何も掴めない僕を
好きなだけ笑ったらいい
怒りなんて覚えないから
笑ったらいい
暗闇の中を彷徨い 何も見つけられない ....
つないだ手を
そっ、と離して
春までの距離を
歩数で測っていた君は
三十一歩でくるり、と振り返って
僕に何かを伝えてきた
如月駅を走り出した始発列車が
僕を追い越して
君を ....
山田くん家の猫は、いつも くーすか寝ている。
山田くんが帰ってくる タイミングが
彼には お見通しらしくて
山田くんが帰ってくる十分前になると
ごはん (ほら、あのカリカリしたやつ ....
時の{ルビ端尾=はつお}を握り締め
いまだ名もなき{ルビ形=なり}を孕み
音なき音に耳を{ルビ欹=そばだ}て
真空妙有の{ルビ現=うつ}に凪ぐ
深遠に{ルビ籠=こ}む白い背 ....
おもらしをした日に
ベランダに近づくと
道化を演じたそれが
僕の鼻をくすぐる、
アイラビュー、交信中
未来のあなたはどうですか
アイニジュー、更新中
昔とちっとも変わ ....
春近しバレンタインに歯医者行く
{ルビ薄氷=うすらい}が私の好きを映してる
瞳を閉じた、夜空の下の君
君が、その目を開く、次の瞬間
僕は自分が どうなっているか、この頃 不安なんだ。
君が本当に涙を止めるまで
もし、僕がここに居られないとしたら、 ごめん、あや ....
いいやもう
いいやもうって
思います
僕の言葉は
風に呑まれる
だってさあ
だってさあって
いうけれど
風が吹いたら
それでさよなら
いいやもう
いい ....
何から書いていいか分からなくなるのはいつもと同じ
僕は水の上に立っている
神様からそういう力を与えられたのだ
こういった永久に続くであろうゆるゆかな時間が世界に充満していると
僕は ....
俺の理解者
俺の気持ちを音にして奏でてくれる
俺もおまえの気持ちをこのごろやっと分かって来た気がしたんだ
二人で一緒に俺たちだけの音を奏でような
これからもよろしくな!
君の電話はいつも
君の事思い出したときにかかってくる
君の声はいつも
穏やかで
優しくて
どこか甘えてるようで
こどもっぽくて
それでいてしっかりしていて
僕はその声を ....
僕の心 君の心
決して一つになんか
なりはしないけど
重なり合った
手の温もりは
嘘なんかじゃないよ
だから もう泣かないで
....
見てみぬ振りしようとしてた
ただ通り過ぎようとしてた 現実
どんなに願っても叶えられない
どこまで行っても終わりなんか見えない 愛の形
でも
それでもただ見つめてい ....
石ころが落ちていた
少し透きとおってきれいだったので
拾って帰った
こんなもの拾ってきて
母は決してそう叱らなかった
しばらく手で触ったり眺めたりしたあと
かわいそうだから放してあげて
....
うにょん
君が言う。
うにょん
好きだ。
声が良い。 音が良い。
うにょん
幸せな気持ちになる。
うにょん
いろはに こんぺいとう
....
タイトル通りですかね。
冬の星座を
天体望遠鏡で観察してみた
丸いレンズの中には
大きな歯磨き粉が写った
どうやら粒塩が入っているらしい
プカプカ浮いている
歯磨きはどこにも見当たらない
キャップを取ったまま
....
背中がまがっているよ
葉巻が落ちたよ
おじいちゃん
手を 貸すよ
おじいちゃん
買い物のビニール袋が
たくさんだよ
おばあちゃん
手を 貸すよ
おばあちゃん
....
明るい未来ってなんだろな?
争いが無くなればいいのかな?
それが答えかは分からないけど
絶対に暴力は振るわないよ
明るい未来ってなんだろな?
環境が綺麗になればいいのかな?
それが答え ....
拝啓
お元気ですか?私は相変わらずの毎日です。
朝は六時におきて、支度を済ませてから家を出て
電車を乗り継いで、会社につくのが大体八時。
五時まで仕事をして、また電車を乗り継 ....
ほらごらん
星が瞬いているよ
風がまっているよ
きれいだ
きれいだろ
こんなに澄んだ気持ちになったのは何年ぶりだろう
災いは時として僕達を試す
うーん ....
ねぇ。空に投げたらどうなるのかなぁ?
うん。投げてみたらいいんじゃないかなぁ?
そか。でも、投げてもいいのかなぁ?
だね。いいんじゃないかなって思うよ?
じゃあ、投げるね。
うん ....
風を動かしながら作ってみました
襖の奥にはいつも
畳の{ルビかおり=におい}に
惹かれてゆく
{ルビ斑=まだら}の猫が
鼻ちょうちんを
夢うつつ
{ルビ創=つく}っている
それを
{ルビ世界=せかい}だと ....
浮かんでいる事に
疲れてしまった{ルビ彦星=ひこぼし}が
君の引力に
導かれて
冷たい、
アスファルトに
クレーターを
作りだした
そこから生まれるのが
儚い愛情だって、
....
灯りを
一つずつ
消していく
浮かびあがる
無数の光が
遠くの
素朴なものを
照らしている
みえる
と
みえない
の
間に
暗い淀みができていて
....
あの海になろう
あの森になろう
さかなたちのいる
けものたちのいる
いのちのある
かつて私を生み出した
波をうねらせ
梢をゆらす
風
力強く
両手をひろげ
すべてを抱 ....
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