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使い古された男のそれのような
亀頭をそっと覗かせて
疑心暗鬼に世を憂う
お前が生きて最早万年
そろそろ敵も絶えた頃
お前の甲羅も外したらどうだ
重かろうに
窮屈だろうに
 ....
なんてこった
そんな何気ない顔でも
あんた
生きてるんだね

あんたが笑っても
泣いても
たとえ急に怒ったって

世界は痛くも痒くもない
分かりやすく言ってやろうか ....
私とあなたの名前はクローバー
たった一人の願いを叶えるために
生まれてきた

隣同士にいつもいるあなた
泣きたくなるくらいの
優しい気持ちになる

誰かの願いを叶えるために ....
宇宙が地球を影す頃
そろそろお家に帰らなきゃ
おいしそうな夕飯の匂い
あの子の家はカレーかな
いいないいな、おいしそう

僕の家はどんな匂いかな
好きな物が出るといいな
 ....
干支がちょうど二回りして
ああ、今年は当たり年やなあて思ってたときに
行ってもうたあんたのときとは違って
長生きした人の葬式は
ほんま呆れるくらい殺風景なもんやな

受付の人は寝 ....
春の花を見つける
忘れないように匂いを嗅ぐ
きっとこの花が
私を飾る
だから忘れないように
匂いを嗅ぐ

夏の果実をかじる
熟す時期を覚えておく
きっと私が最期に食す ....
坊や、雪が降っているよ
桜はまだ、咲かないの
ご覧もう咲いているよ
真っ白な雪桜が

坊や、雪が降り続いているよ
椿はまだ、咲かないの
ご覧もう咲いているよ
みどりいろの ....
わたしは死んだ
あんたはさぞかし喜んでいるやろう
あんたは周りにいっぱい女の人こさえて
家にも帰って来うへんで
月に一回お金だけ落としていって
なんかの義務みたいにわたしを抱いて  ....
パパは今朝の革命に失敗して
その日の夜から
帰って来なくなった
そして僕はパパのいない毎日を生きて
いつしかパパと同じ年になった

パパの遣り残した革命は
とてもちんけなもの ....
【一女】


今昼の行い
良人の夢に
現れぬことを
ひたに願う

この行い
一瞬の産物なれど
世にもおそろしや快楽は
我の内をひた濡らす

嗚呼うつろな顔を見 ....
なあダーリン

悲しいときもあるやろ
寂しいときもあるやろ
辛くて
訳分からんなって
死にたくなるときもあるやろう

けどな
あたしは止めるよ
あんたが死のうとして ....
ねえ聞いてる

聞いていない

ねえちゃんと聞きなさいよ

聞かない

彼女は歌唄い
彼だけのために
歌を歌う

彼女は歌う
誰にも聞かせない
美しい声で ....
そこのけ、そこのけ
彼女が通る

男前のあんたらも
富を振りまく殿方も
国を動かす権力者も
彼女の前に道をお作り

一人いれば可憐の花
二人そろえば羨望の眼差し、道が空 ....
お前みたいにようできた妹を持つ秘訣はな

兄ちゃんみたいな駄目な兄貴を持つことや

何やってもあかん
お父ちゃん、お母ちゃんに
心配ばっかりかけよる
こんな駄目な兄ちゃん見てる ....
憂い顔の蝶が舞う
襖に描かれた青、赤、緑
添い手を離せば
連れて行ってしまわれる

あちら
こちら
ひらり
舞う蝶

停まり葉は枯れ落ち
夜雨(よさめ)に羽根が ....
あやおかしな男とはいるもので
月水金になりゃ
どっかに行っちまう野郎がおりまして

火木、土日は
わたしの寝床で
愛を囁くんですが
他日は何処へか行くんですよ

ある日 ....
なんでかねェ
止められへんもんてあるんやねェ
唖っという間のことで
なんや悲しむ暇もありゃせんわ
痛かったやろねていうても
苦しかったやろねっていうても
後の祭りっちゅうのはこ ....
コンシェルジュリーに棲む女
人は醜女の心を持つと言う
不能の旦那の種で生まれた
愛しき結晶を抱いている

コンシェルジュリーに棲む女
愛した人が手を差し伸べる
掴めぬのか
 ....
女は金を持ち
有力な血縁を持ち
権力を持ち
奴隷を連れては
男を自由に取り替えていた

女はボロボロの服を纏い
両親は何一つ残さず死に
奴隷のような毎日を送った
彼女 ....
「女の人生はまるで芝居だ」と云ふ貴方
貴方は分かったように云ふけれど
命を賭けた名演技
貴方に添うその女も
科白をなぞっているだけよ

乞い買われて
飼いならすかのような錯覚 ....
わたしがその昔
まだ若くて
眠り姫だった頃のお話

お父様は
わたしの婿選びに
わたしを目覚めさせた者だけが
その権利を得ると各国の王子たちに御触れを出した

わたしは ....
夜、冬空の下に魂は凍る
武器を持たない戦士は
凍りついた魂を削り
剣を作る

悪魔の肉を切り裂いて
真っ黒な血が夜を濃くする
凍りついた魂は
月に照らされ
黒々と輝く ....
良い人たちが国を造った
とりあえずの法律と
良い人たちだけの政府を造った
僕らはその人たちに
従えばそれでいい

悪い人たちは
殺してしまえばいい
良い人たちは口をそろえ ....
お風呂に浸かって
六十兆の細胞を丹念に洗いつくす
明日消えるものには別れを
新入りの細胞には洗礼を

すべての細胞を磨き終えたら
今日も一日が終わる
さよならした細胞
初 ....
あの日子宮に辿り着いた時
私は多くの仲間を蹴落として
一人の女を犯した

彼女はとてもきれいな
色をしていたから
私は穢したくて
嫉妬していたのだろう

彼女と一つにな ....
「みそうどん」

大好きなうどんの
脳味噌和え

少し辛みがきいてるけれど

隠し味とでも思いなよ

ちゅるちゅるちゅる
冬場より夏の方がおいしいかもな

ちゅるち ....
最後の日、最初の日
間の少しの瞬間に
私は眠る

何にも属さない真空の時間に
私は密かに
眠っている

最後の日
私は何を思ったか
張り詰められた息苦しい
そんな時 ....
彼は一度もピアノを見たことがない
白いところと黒いところが
どんな風になっているかを
彼は知らない

彼の耳には
白いところと黒いところの
音が聴(み)える

彼の音に ....
みずへらしのお仕事は
毎日毎日水を減らすこと
とにかくいろんなところを回りながら
どんな水も減らしてしまう

あの子が悲しくならないように
涙の粒を吸い取って
ごくりごくりと ....
時々自分がどこにいるか
見失うことないかい
きっと誰にだってあるはずさ
一度や二度や
もっと頻繁にある人だって
きっといる

存在を証明するものは
結局何か
彼女のお ....
南 翔さんのなかがわひろかさんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
亀の甲羅- なかがわ ...自由詩4*07-2-12
鏡面化の世界で- なかがわ ...自由詩3*07-2-12
クローバー- なかがわ ...自由詩6*07-2-10
宇宙の宿す、影の頃- なかがわ ...自由詩5*07-2-6
葬り廻り- なかがわ ...自由詩5*07-2-5
四季の森- なかがわ ...自由詩12*07-2-4
雪花(ユキバナ)- なかがわ ...自由詩6*07-2-2
わたしが死んだ後に- なかがわ ...自由詩15*07-2-2
今朝の革命- なかがわ ...自由詩1*07-2-1
三人の女- なかがわ ...自由詩2*07-1-30
生き死に(いきしに)- なかがわ ...自由詩7*07-1-29
歌う女、聞かない男- なかがわ ...自由詩2*07-1-28
ザ・女子高生〜最後のサムライよ〜- なかがわ ...自由詩10*07-1-28
兄ちゃんと妹- なかがわ ...自由詩16*07-1-25
舞蝶〜踊り子と一人の紳士〜- なかがわ ...自由詩4*07-1-24
兼業恋人- なかがわ ...自由詩8*07-1-23
ステージ4- なかがわ ...自由詩5*07-1-22
コンシェルジュリーに棲む女- なかがわ ...自由詩7*07-1-21
二人の女- なかがわ ...自由詩5+*07-1-20
女の一生- なかがわ ...自由詩5*07-1-19
眠り姫の目覚め- なかがわ ...自由詩5*07-1-15
魂を研ぐ者- なかがわ ...自由詩5*07-1-11
良い人の国- なかがわ ...自由詩14*07-1-5
細胞日記- なかがわ ...自由詩8*07-1-4
子宮の中で- なかがわ ...自由詩12*07-1-3
「みそうどん」/「四角四面」/「厭世観」- なかがわ ...自由詩3*07-1-2
最後の日、最初の日- なかがわ ...自由詩4*07-1-1
彼の音- なかがわ ...自由詩4*06-12-31
みずへらし- なかがわ ...自由詩11*06-12-30
アリバイ- なかがわ ...自由詩3*06-12-29

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