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晴れた日の鎌倉は
緑の木々の間に立つ
お墓さえ
明るく見える
あの日、体を脱いだ君は
いつから
若葉をそよぐ
風になったろうか
何処かで鳥が鳴いている
それは円い空から
鎌 ....
林の中に、ふりつもる
無数のつややかな枯葉を
踏み拉き…
幾世代もの祖先を想い
自らの重みを、歩いていた。
――遠い空では、飛行機の音が
長い長い尾を引いていた…
何 ....
あの日、僕は立ち尽くしていた。
天使について綴った原稿を
夢の鞄に入れたまま
古びた出版社の、門前で。
地下鉄の切符売り場で
曇り空の東京の地面の下
蜘蛛の巣状に張り巡らされた、路線図 ....
聖者などに、なれない僕は
凸凹だらけの人間です。
凸凹だらけの僕が、あの日
凸凹だらけの君と、出逢い
凸凹だらけの息子がおぎゃあっと生まれ
歩み始めた、日々の凸凹道。
青春の日、僕 ....
死者はいつでも待っている
あなたの過ぎゆく並木道で
枯葉舞う、からっ風と共に
思いの外
素敵ないたずらを、起こそうと
どっかーん…!
太陽の砕けた花火の如く
あの日、きみと出逢った歌舞伎町の夜。
厚化粧のきみは
難聴のハンディをもろともせず
くらしっくをBGMにくるくる
地下の舞台で乱舞しなが ....
久しく忘れた地上の園を
人々が想い出すように
この世には
時折、虹があらわれる
毎朝みる、幾人かの顔が
通り過ぎる朝の道の向こうから
杖をつき、背を丸め…近づいてくる
95歳のトメさんと、目が合う。
――あら、今週も会ったわねぇ
毎週火曜は、通院らしい。
毎週 ....
お正月に風呂屋へ行き
入口でもらったサービスの甘酒を手に
目に入った「足湯」に
ズボンをまくって、足を浸す
紙コップから{ルビ一滴=いってき}の甘酒がこぼれ
お湯が一瞬、白く濁 ....
はぶさんは、いつも
ぺっぺっと唾を吐く
所構わずトイレになる
介助しようと抱きかかえれば
細い手足で、殴る、蹴る
そんなはぶさんの細枝のような体が
実は末期癌に蝕まれていな ....
渋谷のライブハウスgeeーgeに入ると
唄歌いの君は
カウンターで手づくりのおでんを
皿に盛り、お客さんに手渡していた
若い歌姫が「涙そうそう」を歌い
チャイナ服のバンドの「モ ....
妻の運転する車に乗り
CDの再生ボタンを押す
「状況はどうだい、居ない君に尋ねる」
新たなる日々が、始まろうとしていた。
3年前、自ら世を去った友を思い出していた。
こ ....
誰もが四つ葉のクローバーを、探している
三つ葉のクローバーとは呼ばないが
四つ葉のクローバーという名は、しっくりする
三つ葉のクローバーは(ふつう)だが
四つ葉のクローバーは奇 ....
世の人々が何処までも積み上げた
バベルの塔が崩壊した後
全てが消えた荒地の空に
崩れることなく
透き通ったまま立っている、風の塔
全ての者が去った後
たった独りで荒地に立ち ....
うわの空。さんの服部 剛さんおすすめリスト
(14)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
鎌倉日和
-
服部 剛
自由詩
6
18-5-23
緑の懐より
-
服部 剛
自由詩
4
16-6-13
路線図
-
服部 剛
自由詩
2
16-4-23
妻への詫状
-
服部 剛
自由詩
2
16-4-20
風のいたずら
-
服部 剛
自由詩
2
16-3-11
赤い糸―結婚の祝辞―
-
服部 剛
自由詩
5
15-12-13
楽園___
-
服部 剛
自由詩
6
15-12-9
丸い背中___
-
服部 剛
自由詩
2
15-11-22
甘酒の味_
-
服部 剛
自由詩
8*
12-1-6
はぶさん_
-
服部 剛
自由詩
5
11-12-20
渋谷一軒屋の夜_
-
服部 剛
自由詩
3
11-12-17
船に乗る日_
-
服部 剛
自由詩
5
11-12-13
四つ葉のクローバー_
-
服部 剛
自由詩
4
11-11-29
風の塔_
-
服部 剛
自由詩
5
11-11-29
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