すべてのおすすめ
若草色のかざぐるまに
しがみついていた、あの人が
夕風にさらわれて
私の中を流れてゆきます

水たまりの映す青さの
ほんとうを
確かめるまえに
軽々と飛び越えて
もう
行ってしまっ ....
月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く

鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ

{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
 ....
私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです


何か言わ ....
帰宅ラッシュだった
階段で圧力に耐えかね
ひょろ長い女の背を
あわあわと胸で押してしまった

(押すなよおっさん!

おっさんではない
武士である



{ルビ法度=はっと}に ....
春へと続く回廊は
まだ細くて
差し込む光に
白く歪んでいる
三月は
足裏を流れる砂の速さで
大切なものを{ルビ攫=さら}っては
あやふやなものばかりを
残してゆく


  いくつ ....
優飛さんの佐野権太さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風待ち- 佐野権太自由詩31*07-7-4
月下夜想- 佐野権太自由詩15*07-5-23
太宰ヒラメ- 佐野権太自由詩41*07-4-20
武士のきもち- 佐野権太自由詩34*07-4-5
桜通信- 佐野権太自由詩18*07-3-5

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する