{引用=


飲まなかった眠剤を
ひとつぶ ひとつぶ
湿った土に埋めて
紫がかった芽が見えてきた朝から
八年間くびをそのままに待ち続けたら
柿がなる

たわわに実る柿の実は
わた ....
酒に酔うて
人に酔うて
乱雑な物言いをして

おれはこんな所へ居る者では無い
もっと高い所へ居る人間だ

そんな事を宣って

あらケンさんその通りだわよ
あなたは私か ....

コンバインが
おもちゃのように点々と
そこここに配置され

軽トラックが
ちゃかちゃかと走る

収穫の秋がきた

辺りには喜びが
薄い金色に色づいて漂って ....
小学生のころ
仲が良かった友人の家の
お父さんは雨男で
お母さんは雨女だった

家に行くたびいつも羨ましかった
彼女の家の中はいつも雨で
じゅうたんにも床にもトイレにも  ....
ひとは思想だけで死ねるという
それにはわたしには思慮が足りなかった

ひとは愛のために死ねるという
それにはわたしには憎しみが足りなかった

ひとは祈りのために死ねるという
そ ....
朝起きて冷蔵庫を開けたら
祖母が入っていた

さみくてさみくてなんだかも
生ぎてぐのがいやんなっちま
なんて言うので
そんなに寒いのなら
もう死んでしまったっていいんじゃない
と思った ....

初夏の山は
いいにおいをしたものを
たくさん体の中に詰めて
まるで女のように圧倒的な姿で
眼の前に立ちはだかってくる
たまに野良仕事をしている百姓が
山に見惚れていることがあるが
 ....
誰とも話したくない時は

きっと誰かに
愚痴を聞いてもらいたい時

誰とも話したくないけど
誰かと話したいから


こんな時ばっかり
電話してごめんね
わたし、
あなたにひどいめにあわされたいよ。

たとえばわたしをだくならば
べっどではなくてつめたいゆかで。
たとえばきすをするならば
いきもできないくらいにはげしく。

やさしさより ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
目に映るものだけ追いかけて
いつの間に通り過ぎて
気付がいたら
手なんてとどかなくなってた

心とか想いとか
そんな大それたものじゃなくて
小さな気遣いとか
ささやかな優しさと ....
哀しい空想に疲れたら

そろそろ戻りませんか?

易しくはないけど

それでも優しい{ルビ現実=ばしょ}へと
あなたを知って
誰より知って

あなたより知って
あなたになりたい

あなたの見えないとこ
うなじとか背中とか
全部撫でて記憶して
再現できるほど

あなたになりたい
いつだって同じ
こうするべきなんだって
思いつづけて
あと少し勇気がなかった

だけど今なら行ける
暗い暗い何もないところ

もっと早くに
こうするべきだったの
なんて口にして ....
※いちにちめ

朝起きたら
靴から花が咲いていた
綺麗な花ではなかったが
あんまり堂々と咲いていたので
迷った揚句に仕方なく
会社へは裸足で行くことにした

※ふつかめ

朝起き ....
君が見えない不安は
ふわ、と浮いて墜ちる感覚
根付く場所がなくては
あたしは何処にも存在できない

病的な依存
健全なる共生
愛すべきground
冬になったら
彼が凍ってしまって
まるきり目を覚まさなくなったもんだから
やさしく体を開いてあげたら
ふたつあるうちの腎臓の
ひとつが石化してしまっていた
両手で上手に取り出し ....


好きと嫌いが
ギアの上で揺れていました
わたしはちょっと迷いましたが
結局どちらとも決められないまま
右手で好きも嫌いも
すっかり覆い隠して
細心の注意を払い
 ....
花は散ったとしても

彩や香りは思い出せるから

花弁を拾い集めるのは

もうやめましょう?



散り際は儚く美しく

あとはただ土へと返るだけ…





 ....
濁った沼のある寂れた町に
マリーという女が住んでいた
マリーの本名は誰も知らない
彼女は
夏の真夜中のような眼をした
中々の美人であったが
友達はいなかった
若者はみな都会 ....
「ねぇ 私の事好き?」

「何?いきなりそんな事聞いて。」

「いいから答えて私の事好き?」

「あぁ 好き好き 決まってんだろ。」

「どのくらい?」

「なんなんだよいったい。 ....
?チョコいる??って聞いたら

?たけ里で?って言うから

今年も去年に引き続き たけのこの里



来年も再来年も

あなたに たけ里 あげたいなぁって

うん ちょっと ....
せっかくあてたパーマが
あまりにも不評だから
八つ当たりしたかったのに

?俺は好きだけどなぁ?なんて
ぼそっと言うから
もうどうでもよくなって

それくらいあなたの事
好き ....
心があるから人間
それを無くすと人形

ならば私は人形
心なんてとっくに無くしちゃったから
もう 戻れないの
それでいる事は楽だもの

人形は悲しまない
人形は傷つかない
 ....
バイト先に君臨する
みんなが女王と呼ぶあのお方

いつも凛として
一喝一瞥で皆震えあがり
誰も決して逆らえない

でも私は知ってるの
彼女が?クチュン?って
可愛いくしゃみを ....
生きてりゃいい事あるよ
{引用=ホントニソウイエマスカ?}
もっと強くならなきゃ
{引用=ヨワイコトハワルイコトデスカ?}
自分をしっかり持ってさ
{引用=ジブンッテナンデスカ? ....
その悲しい冗談
笑い飛ばしていいかい?


頬つたう涙が渇くまで
いつもよりも少しだけ大袈裟に

君がつられて笑ってくれるまで
呆れるくらいの大声で


ねぇ いいよ ....
あまりに授業がつまんないから
後ろの方の席で
寝たふりしていたんだ

そのうち授業も終わって
学級委員の相馬君が
「起立」って言って
みんなの立つ音が聞こえてきた

それでも ....
あめのなかに
ゆきのまじる


ぶーげんびりあの
かねのねの
音のあまつぶ
しらゆきまじる


むすめはやらない
むすめはやらない



{引用=三つで病に
五つで迷子 ....
あたしのスカートの
端っこを切ったのは あなたでしょう?

羽をばたばたさせて 空に浮かぶ
髪が伸びたので あたしは飛べるようになった

まっさらな夜を
あなたの匂いをたよりに飛んで
 ....
なかがわひろかさんのおすすめリスト(41)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- あぐり自由詩7*09-12-1
酒に酔うて- 田園自由詩409-11-11
収穫の秋- 吉田ぐん ...自由詩707-9-14
雨男と雨女- 吉田ぐん ...自由詩2007-6-26
うつくしい死因- あずみの自由詩807-6-9
悩ましい朝- 吉田ぐん ...自由詩35+07-5-24
初夏- 吉田ぐん ...自由詩4307-5-17
親友- 優飛自由詩6*07-5-8
本能- lazy自由詩11*07-4-27
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
いつかの私へ- 優飛自由詩4*07-4-9
帰るべき場所- 優飛自由詩3*07-4-8
溶けたい- lazy自由詩8*07-3-17
last_one_day- lazy自由詩3*07-3-16
朝起きたら- 吉田ぐん ...自由詩2207-3-15
My_ground- lazy自由詩6*07-3-13
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仕事の話- 吉田ぐん ...自由詩2507-3-11
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喪服屋マリー- 吉田ぐん ...自由詩1707-2-25
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ちょこれいと- 優飛自由詩9*07-2-11
口が裂けても- 優飛自由詩7*07-2-10
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手折り唄- もも う ...自由詩25*07-1-25
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