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空のとまり木に腰かけて
悪魔が釣りをしている
こんな泥の中から蓮の花が咲くなんて
マジ信じられんわ
と呟いて
黒く濡れた尻尾を伸ばして垂らす
そうして蓮の根を食べて ....
オレの胸の奥底に深海魚が眠っている
時折目を覚まし尾ひれを影のように揺らす
鬼灯を口に含んだように頬をふくらませて
きゅっきゅっ
と小さく鳴く
月を見る猫の目のような
....
足の向くまま川辺を歩く
チィリリリーと鳴きながら
いそしぎがひっそりと降り立った
すこしだけ日が射すような
くもりぞらが
おまえには似合うね
生え換わる赤子のような羽毛 ....
白い時間のうつわ
網膜のひだまり
ベンチでうつらうつらしている間に
思い出が回遊してくる
おはよう
さよなら
おはよう
さよなら
巻き戻される行き先 ....
今日は水族園の定休日
清掃はぼくの仕事だ
すっかり水の抜けた巨大水槽の中
頭上に燃える太陽
遠くジェット機が白い尾をひいて空を行く
濡れたコンクリの地面に空から落ちた星のように
....
葉脈のない手で
壊れそうな
きみを複製して
アロエ
愛がひざまずいて
ここに痣ができたの
ぎざぎざの記憶の痕
なぞるふたつの指
触れる粘液の
とろりと滴る
....
小さな啄木鳥が
枝のむこうに
隠れて鳴いている
霜に白く
苔に覆われた墓石の上に
戯れる小栗鼠
韜晦する記憶のメレンゲ
青い雫
仄かに紅く冷たく
かじかんだ ....
揺れるものが
すきだ
ぶらんこ
はっぱ
おっぱい
おしり
ぷりん
せんたくもの
くもの糸
みずたまりの青空
海のそこからみたひかり
なみだとほほえみ ....
波打ち際にふたり立っていた
足元の砂を波が洗う
掬われるような流れに
チリチリと歯がゆい思いで
―カモメのように
飛べたらええな
とおまえは言う けれど
鳥はいつで ....
子供の頃、よく川原で遊んだ。
鶴見川というあまり綺麗ではない川だった。
それでも当時は葦原が続き鷺や千鳥や様々な鴨たちが羽を休めていた。
その葦原でどこの小学生かわからない女の子と遊んだ記 ....
今まで包まれていたものが割れ
開いた胸の中にちょこんとおさまって
さいごのごあいさつ
ぽつりと佇んで微笑んでいる
あなたのからだが
いまはこんなにも
はっきりと見えるのです
....
ぎゅっとして
きみのむねから
くるしみやかなしみ
でちまったら
いいのにな
そしたら
ふにゃふにゃの
きみをおふろにいれて
あたまにタオルのせて
はぁー いい湯 ....
ロリータ℃。さんのshuさんおすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
悪魔と釣り
-
shu
自由詩
4
09-8-27
深海魚
-
shu
自由詩
5
09-6-24
いそしぎ
-
shu
自由詩
8
09-6-12
路線バス
-
shu
自由詩
8
09-3-11
清掃日和
-
shu
自由詩
7
08-12-25
アロエ
-
shu
自由詩
4
08-10-25
ふゆのレモン
-
shu
自由詩
12
07-12-15
ゆれる
-
shu
自由詩
13
07-8-10
波打ち際
-
shu
自由詩
11
07-6-29
Perfume
-
shu
自由詩
1
07-6-26
石榴人形
-
shu
自由詩
9
06-10-4
「ギュッ」
-
shu
自由詩
3
05-11-16
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