スコップの目覚まし時計
雪が情熱で溶けるのは冬
つける薬を 欲しがるのは春
わびる氷 くびれ揺れる水のフレア
に 後ろ手で そくっと映し見る
白く なだけはなれなかった
夜 ....
登校中の女の子と男の子が
道路を横切ろうとしている
飛び出しに供えて ブレーキに足をかける
春の陽射しの中 防寒着の子達は
車道の前に立ち止まり
急に 女の子がしゃがみこんだ
その手に ....
お祭りなので
顔を汚くしていた
ドラム缶いっぱい
葛湯を作ってふるまう
青い星だけをつないだ星座を下さった
青いネックレス座だと
いって
作業台の上にはつねに
いっぽんの薔 ....
わけてあげると
たわけたことを
のんきにみせてる
づきづき わらう
かなしばられないかおで
そようのないがしろな
ほのぼのやわに
ちゅあちゅあ こぜり
みくだし みくるい
....
困らせたいわけじゃない
だけど困ってしまったらごめんね
トーキン
はる
左の耳から出てきた紙くずが
右の耳へと入っていくような
かさかさしたおわりのなさ
木の間にぶら下がる健 ....
私は霊だ 唐突だが気づく
年を重ねて老いてなるわけでもなく
生まれつき 霊だ
霊と肉体の合体で
動かしているのは心
じゃあ 私って誰?
肉体を授かり 名前を授かった
その負う この世 ....
ゆく指に かけられた
白い泣き霧
すねを 親から離した
裸足が 蹴り 蹴り歩く
ツノから逃げて おいでなさい
こんこんとわいて おゆきなさい
通い寄り落ち ほこらの辻道
古い ....
夜が蓋をあけて覗き込む
よく 寝ているよ
運んでいるのは
ぱりぱりと笑う
ロウに遊ぶ 火
綿入れの中 冷たい手
雪のかまくら 水化粧
あしあとに あしかさねる
のののん しんし ....
ひものついた雪が
首の下で揺れる
残されているのに
しばられて
くずれていく 雑な音声
ふらついて
たてついて
鳴るはず も
ない すずやか
な 声
唇には唇の 開き方があって
花ならば散るのに
風にでも なびくのに
喉がかすれて
目にしたくなくて
声が くぐれず
いつもの いついつ
指を唇に あててみる
静かに 沈黙が ....
おやすみから はてははじまり
おやすみから はてなはうまれる
おはよう はてのはてな
黒い羽の眼鏡が
タクトを宇宙に投げる
バトンガールの腕の中
くるくるう
地球が回った
....
飾り部に出入りされている木の
皮をはがせば しらじらと
預けられていた夜中が
てっぺんから ひるがえり
白い髪を吐き まるまり落ちる
梳いていた指達
歩いていた足達
口づたいに行く ....
ちきこに ひとかべ そそうのことせ
のにかむ つきはむ そこゆにこごせ
ちりきに ましらお にながし とねすに
つつるに なめよお さしとせ わにうな
ちきりん ちきりん なそひに お ....
ちきりん ちきりん 角踏み立つ身に
ちきりん ちきりん 指混む夜更けの
ツル草 仕留めた 雷様を
腕も 巻き持ち まだ眠る
残る 一房 渇かぬうちに
暇をとらせた 赤闇 小屋 身に
....
回線の影が鳴り始める
たくさんのおまじないを用意して
咲かせたい花があった
くるくるとダイヤルをまわす
つながらない番号はないはず
私だけ 年をとってしまったわ
陸橋を運転しな ....
小さな女の子が通りを歩いている
手荷物を持って 一人で行く
どこへいくの
頼まれたものを持って行くの
一人前なの
偉いね
路上で爆発した八歳の女の子
どこへいったの
宙ぶらりんの石畳
青ざめたかたい宙
道はつらぬかれ
私を覚えているのは誰もいない今
空は冴えわたる
距離は明け
星の霊園の夜を封鎖する
たどりつくまでに
永いわだちを
....
蝶の羽根を持つ馬の
たてがみは 毛糸で編まれている
影絵の後ろ 電池の照らす
いななきが 廊下の溝土を蹴る
さなぎに 芽生えてしまった馬は
何もかもが理不尽で
本当の蝶より 大きく美し ....
フリルの青いふちどり 透明な金魚鉢
陽だまりに腰掛ける 丸く揺れる水
雲の尾びれが覗き込み ひとくち
指に 甘くて白い 隙間が 落ち
金網を越えて 草の上 風枕にのぼせた
黒い小石を ....
いとしさの痛みあつめて穴を掘る
はれわたる白い世界と細い背と
うしろ手の情と熱とを持て余し
花が枯れたから
僕はここにいるね
花が枯れたから
僕はここにいるね
咲いたらよぶから
咲いたらいくから
花が枯れてるうちは
僕はここにいるね
砂利についた 貝ガラ どろどろ
黒く吐いた あぶくに うちあげられ
ヒレの息づく爪のかけら
まるい黒い斑点に交じる
夜毎落ちていく指噛む昼
まわした儀 どこからか溢れて
....
テレビ放送を後にして
二階の部屋から そっと屋根に上がる
両手を組み合わせて
ベントラー ベントラー と祈る
星空の彼方から
ユーホーが くるはずだった
それは極秘情報であり きたとし ....
かたちをかえて
ついてくる
いくつものあれは
真っ白な血をはいて
7ほんめのあしで
かきまぜている
くうかんにねじを
さしこむような
それでいて柱を
なぎたおすような
すうじにきざ ....
カラの待ち雪 棘のソリ
押し花テープ 濁す香り
えんぴつトンネル 炭のスス
あいら ぶゆう
べきっ
猫も寝ず
ネジも
春 じゃがいも種の 底
芽 トタンですべって コ ....
届かなかったと
落ちた空 みつめて
眠りこむ 雪を
春が 起こして連れて行く
ここにも そこにも
次の夜が朝から待っている
影で隠している
風の遊び道具
石に座っていた凍り ....
体が渡っていく
時というものをとらえている
内で揺れている思いは
木霊のように 降りている
次のよりどころはあるのだろうか
でも先の事を知って なんになる
ところどころに私が居る
....
向こうの外にある空から
根を切られて絶えた花達が
小川のように 流れてくる
一本ずつだった者が
根を捜して彷徨って流れ歩く
土を忘れるように
水を与えられ
雨の届かない屋根の下
....
よしたあとでみつめて
うつしそびれたのどかなあおを
石の空にこすりつける
指が汚れて
しかたないとふきとる
雨が来ない
ぱちと さえぎる
空腹の火種
湿りに破れていく草 ....
豆腐屋で静かに足を洗う馬
さみしいと言う砂壁の砂になる
目がくぼんでゆく穴の中にこども
嫁ぎます重い方のつづら持って
嫁ぎます一番軽い首持って
紙コッ ....
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