今日で一年が終わってしまいます
贅沢できなかった日の方が多いけれど
笑えた日をたくさん思い出しています
今日で一年が終わってしまいます
慎ましく生きた日の方が多いけれど
喜んだ日をたくさ ....
あ、
あさごはんが
きょうもやわらかい
そしゃくされた
いのちが
おなかに熱くしみとおる
やわらかくなって
この手に
とどくまで
いったいどれほど
かみくだかれたの ....
哀しみのあなたに
なす術をもたない
わたしもまた
その非力さゆえ
自らの存在に
哀しみをおぼえる
星の瞬きの
ひとつひとつが
人の願いというならば
わたしのそれは
確かな理由を ....
自分の街の空の向こう
自分の目では見えないけれど
青い空がつながっているのだから
きっと青い空にちがいない
自分の街の空の向こう
自分の肌では感じないけれど
冷たい風が向かっているのだ ....
最近どうもこころの具合が悪いので
独協医科大学越谷病院で診てもらったら
末期症状の悪性腫瘍だと診断された
インターン上がりの小生意気なやつから
あなたのこころはあと数日の寿命でしょう
なんて ....
誰にも知られないように
飲み込んだ
ここはいいとこ
花筏
漂い
母の包丁の音で目が覚める
父のくしゃみで目が覚める
黒い鳥の鳴き声に腹が立つ
ここはいいとこ
草熱れ
香り
....
止まれと言われても
蜜柑色の空が
呼んでるからね
右から左から
甲高い機械音
ああもう
うるさいな
もう
白線は踏まないように
進むからさ
慎重に
次の世界へ
ひとつひとくび人の首。
ふたつふたくび誰の首。
みっつみにくく皆の首。
よっつ四方山首ばかり。
一首吊すに戦争仕掛け。
二首吊すに陰謀仕掛け。
三首 ....
発掘した漫画おもしろ過ぎて続きを探して掃除続かず。
「あそこに手が届く?。
わぁ!足も届くんだ!。
すっごいねー。」
おだてられました。
天窓 ....
朝、
雪が降っている
まっしろな空を見上げると
うそが
落ちてきたよ
つむじの風といっしょになって
転がって
そうして
通りゆく人びとのコートをかすめ
ふらっと
ぼくの背中を
貫 ....
ナンセンスな民放テレビの娯楽番組に操られ
傾きかけた「時」のなかを
薄っぺらのシューズで散策している
お主のシルエットは酔客そっくりだなぁ
しかも脳血管に ....
突然、
人間なんてららーらーららららーらー♪
と
フォーラムの
みんなが歌いだしたもんだから
あたまの中の空気は凍りつき
ザクザクと行進する
軍靴の音が響いてきた
かけがえのない
愛 ....
桃の花が散って
春らしくなった
今は
桜が満開
これからは
いつだって
桜は散ることがない
何時だって何処だって
何処の国にでも咲いている
今年も
小面をつけて五穀豊饒を祈 ....
気象予報士があすは初雪がちらつくでしょう という
案の定 夜になって狂いはじめた もがりぶえ
(野良猫の気配か)
近所の飼い犬が吠えたて ....
眠っていると、
杓文字が遊びにきた。
ご飯つぶまみれで遊びにきた。
ご飯つぶ舐めてくれよぅ。
となついてきた。
なんどもなんども、
しつこくなついてきた。
しまい ....
画面から
音楽が聞こえると
文字のコビトが
囁いて
画面に文字と書き込んで
そんなことないよと
笑われて
苦笑してから
画面の下を覗いたら
ピアノのコビトが佇んで
今か今かとタクト ....
年末になると
山から神様がやってくる
御札を持ってやってくる
勝手口へとやってくる
ママが2000円
払う
来年も火事に遭いませんように
油で汚れた古い御札を
ガスレンジの脇の壁から引 ....
雪崩式口説き落としでそのままフォールなんてしませんわたしはヒール。
ウェスタンラリアット一閃!西のホテルに消えゆくきみについてゆく。
入場テーマ鳴りやまぬう ....
昨晩から一年ぶりに実家に帰ったが
田舎のはずの実家も次第にひらけていて
もう田舎とは言えない環境に成っていた
料理は得意だがおふくろの味の料理は
また格別でとても美 ....
静かな湖面に
あなたとわたし
ふたりきり
いつもは感じ得なかった
あなたの男らしさを
ちょっと見直してみたりして
(フレアミニなら喜んでくれたかな
季節はずれの湖面に
あなたとわたし
....
がらくたを集めてそこに塔を創ろう
僕たちががらくたである証にも
ペットボトルを集めてそこにオブジェを作ろう
僕らがアーティストである証にも
空き缶を集めて模 ....
愛している
心の底から
愛している
いとおしい
何もいらない
貴方だけでいい
何もいらない
話しを聞いて
心は澄みわたり
心は穏やかになり
体は責任を負い
体は喜びが満ち ....
久しぶりの
雨の
窓叩く音が
私を招く
人影もない
真夜中の
常夜灯に雨は
照らされて
絹糸のように
白く光っている
時折過ぎる車の
雨の飛沫が
耳を掠めて
....
根雪というも、いずれは川になる
姿は消ゆれども
解き放たれる
いずれは川になる
根雪 去ったあとから芽吹く、新芽に
何かを告げることさえ請いもしない
落ち葉はいずれ母になる
....
あたしの体は商品です
なんて
陳腐なことは申しません
シケモクはまずいのです
でも
あの感触は あたしを大人にしてくれるようです
あたしに覆いかぶさる男の人は
いつも ....
揺れるベッドから理性が零れ落ちた
神性を目指した船の軌道が僅かに逸れたが
荒れたシーツの波は誠実な舵を狂わせる
足早に落ちてくる星 激しく吹く風
互いの舌の先から 獰猛な動物が飛び出して
互 ....
もっと細くしなくちゃ
あなたとのペアブレスが入らない
片想いだけど
そんなこと考えながら
います
場末の小さな店を出ると
もう真夜中のはずなのに
不思議とあたりは白っぽく明るい
街灯もひとつもともっていない
しかし明るいとはいえ太陽がないので
なんだか昼間とはちがった
さびしい明るさだ ....
抱き合うことは
難しくなかった
ただ服を
脱ぐだけだった
あとは
なるようになるだけだ
自分が
気持ちいいことは
相手もそうだと
信じ込むこと
そこから
始まる何かの方が ....
そういえば
愛していた名前を忘れました
みっともないなぁって
笑ってました
毎日毎日
ターンテーブルに向かって
韻をふむのです
そしたら
右と左が分からなくなりました
....
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