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三日前、一度だけ会った新聞記者が
病で世を去った
一年前、後輩の記者も
突然倒れて世を去っていた
彼の妻とは友達で
今朝、上野の珈琲店にいた僕は
スマートフォンでメッセージを、送信した
 ....
あなたは一体
何処から来たのでしょう?

あなたは、あの日
たった一粒の種でした

一粒の種の中には
「他の誰でもないあなた」という設計図が
小さく折り畳まれ
ぎゅっ  ....
万国旗は青い風にはたはた…揺れ
園児等が駆け回り、賑わう
秋の運動会。

染色体が人より一本多く
まだ歩かない周と、並んで坐る
パパの胸中を{ルビ過=よ}ぎる、問い。

――僕等はあわ ....
ある画家の内面を映し出した 
目の前のキャンバスには 
ふたりの男が描かれ 

荷車を曳く者と 
荷車に乗る者と 
ふたり共、哀しく頬がこけている 

その画家は 
「生」という題を ....
くたびれた足を引きずって 
いつもの夜道を帰ってきたら 
祖母の部屋の窓はまっ暗で 
もう明かりの灯らぬことに 
今更ながら気がついた 

玄関のドアを開いて 
階段を上がり入った部屋の ....
どうやら僕は
今迄の思い出を 
大事にしすぎたようだ 

部屋の中は 
まだ終えてない宿題みたいな 
山積みの本  

ポケットの中は 
札は無くともささやかな記念日の ....
「免許を取るには、年齢位の金がかかる」 

誰かさんが言ってた通り 
33歳にして33万という金を 
母ちゃんは惜しげもなく貸してくれた 

二俣川で筆記試験に受かり 
初めて免許を手に ....
わたしはいつも、つつまれている。 
目の前に広がる空を
覆い尽くすほどの 
風に揺られる{ルビ椛=もみじ}のような 
数え切れない、{ルビ掌=てのひら}に。 

その手の一つは、親であり  ....
長い間 
独りの囚人は
牢獄の
冷たい石の床上で 
両腕を垂らし 
立ち尽くしていた 

弱い我が身を守ろうと 
幾人もの人を 
闇の底へ 
蹴落として来た 

背後の窓から  ....
毎日ともに働く人が 
あれやって 
これやって 
と 
目の前に仕事をばらまくので 

わらったふりで 
腰を{ルビ屈=かが}めて 
せっせ せっせ と 
ひろってく 

そのう ....
 皆さまおはようございます。昨夜のBen's Cafeの夜を
共につくってくれた皆さまは、今頃それぞれの日常に戻っているこ
とでしょう。僕は先ほど鎌倉の自宅に戻りました。 

 今日はなんだか ....
夜行列車の車窓。
夜明け前の雪国。 
宙に舞う風雪。
山々の裏に潜む朝陽に 
うっすらと浮かび上がる 
ましろい雪原。  

( {ルビ転寝=うたたね}の合間 
( 車窓の外に離れて浮 ....
 今、発車前の夜行列車のなかで
この手紙を書いています。上野駅
は昔から無数の人々が様々な想い
を抱いて上京する駅なので、昔と
変わらぬ空気が今も残っている気
がします。 

 先程、少 ....
上司の心ない一言に火が点いて 
職場のちゃぶ台をひっくり返した日
しょんぼり夜道を歩いていると

通り道のボクシングジムから 
ばす ばす と
瞳をぎらつかせたぼくさーの 
ひたむきな ....
ノロウイルスの流行で 
デイサービスの部屋はすっからかん 
いつもにぎわう30人のお婆ちゃん達も 
いつのまにやら5〜6人 

職員は皆マスクをして 
消毒液にひたしたぼろきれで 
あち ....
うたた寝をしていた 
週末の終電を降りると 
駐輪場に一台 
自転車は倒されていた 

それを黙って立て直し 
冷えたサドルに{ルビ跨=またが}って 
軋んだペダルを今日も漕ぐ

人 ....
 僕が現代詩フォーラムという詩のサイトと出逢い、自作の詩を載
せ始め様々な人の詩を読むようになってから三年の月日が過ぎた。 
自分の詩作について言えばまだ課題はあるが、只、間違いなく言え
ること ....
 今、時計の針は、午前二時半を回っている。この深夜に、何故か
僕はあなたに手紙が書きたくなった。(あなた)というのは、特定
の誰かを指しているのではなく、今、この手紙を読んでくださって
いる(あ ....
一枚の葉も無い
一本の細い木のように
突っ張った体がベッドの上に横たわる

焦点の合わない瞳
微かに呼吸する半開きの口
折れ曲がり固まった枝の腕
真っ直ぐに交差した両足
手首に刺した点 ....
ゆりえさんの服部 剛さんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
光の欠片- 服部 剛自由詩1218-9-18
花の名前- 服部 剛自由詩917-6-18
秋の運動会- 服部 剛自由詩815-11-3
夕暮れの坂_- 服部 剛自由詩411-10-11
遺影のまなざし_ー四十九日前夜ー_- 服部 剛自由詩2009-3-10
Freedom_Song_- 服部 剛自由詩32*08-9-22
免許を取れた日_- 服部 剛自由詩27+*08-8-26
椛の木陰_- 服部 剛自由詩25*07-4-24
囚人- 服部 剛未詩・独白8*07-4-8
畑の道にうつむく人_- 服部 剛自由詩18*07-4-6
「Ben's_Cafe・ぽえとりー劇場」に集まる皆様へ_〜感 ...- 服部 剛散文(批評 ...507-2-19
夜明け前_〜老婆の言霊〜_- 服部 剛自由詩1007-2-6
手紙_〜四つ葉のクローバー〜_- 服部 剛自由詩12*07-2-4
さんどばっぐ座- 服部 剛自由詩14*07-1-18
もみの木を囲んで_- 服部 剛自由詩7*06-12-20
夜道の信号_- 服部 剛自由詩15*06-12-3
詩人・一期一会_〜序章・誰も知らない一本の大樹について_〜_- 服部 剛散文(批評 ...19*06-11-22
詩友への手紙_〜僕とあなたの間に一篇の_詩_を〜___’06 ...- 服部 剛散文(批評 ...15*06-11-12
裸の女- 服部 剛自由詩11*05-10-27

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