すべてのおすすめ
三年ぶりに異動が決まって
どんな気分かだなんて
芸術家には分かるまい。
土手から西日がもれて
絵画のような光景が広がる。
でもそこに立ちはしない
車を走らせるだけ。
整備工の友人は
仕 ....
 朝、目覚めると家中クモの巣だらけ、湯気が立っているものもあれば
冷気を発しているものもある。つまり、部屋の中は煙が立ち込めていて、
まともに息も吸えやしない。気が狂いそうだ。おまけに、クモの巣の ....
 コインパーキングから出ようと精算したら、隣に止めていた車の
料金を払ってしまった。めげずに、もう一度コインを投入すると今度は
そのまた隣の―といった具合で、運転手たちはさまざまな母国語で、
あ ....
彼にその一件を報告すると、驚いて携帯をベッドの隙間に落としてしまった。
「どうしたの?」と隣で裸で寝そべる女は言った。
「女の娘?」と嘯く彼女を彼は無視しして、さっさと服を着ろといい、
これから ....
タクシー運転手の吉川さんが、こちらに向かって歩きながら
「昨日の夜、見たこともない美人を乗せたんだぜ!」と大声で話しかけて
きたものだから、窓を開けていた他のタクシーの運転手連中が
どこで乗せた ....
先週の土曜日。酔っ払ったTが言った。

「この前俺、女と寝ている時、高校の頃に皆と
錦鯉を盗みに行った事とか思い出したら泣けたわ。」

どちらの方が幸せかはまだ分からない。でも、
今日みた ....
土曜日の夕方、近所のスーパに向かった。店では月曜に発売するはずの週刊誌が売られていた。時刻は5時を回ったところで、店内には小学生や部活帰りの中学生に交じって仕事を終えたばかりの会社員や作業服を着た男た ....  デパートの屋上か、蜃気楼の摩天楼。
魂の旅路を終えたばかりの革靴は雄弁に語る。
朽ち果ててゆく外観よりもむしろ
室内のほうに目を向けなければならない。
取り残された額縁の裏には
「数に還元 ....
よかれといっても、
投票箱に硬貨を投げ入れる真似をしてはいけない。汗を流しながら
市民体育館の駐車場で議員ががなり立て、
夏は過ぎようとしているが、投票権を持たない子供らも
自転車にまたがった ....
夢が現実になることは、そうそうないのだから心配いらない。
何より、こうして今、喋っているのだから
「死んじゃいないよ」と僕は言った。二日続けて
僕が死んだ夢を見て電話をくれた友人に。三日目の晩に ....
路肩に沿って歩く野良犬の後をついていったなら
冬を終わらせずにすむと思ったー小春日和のためにも。

行けるだけ行って不意にひるがえしたコートも
二月と三月の境界線を行ったり来たりしたのちに ....
一体、これで何度目ー?

昼休み、カーテンの隙間から、
窓際に座る生徒がゴミを捨てるのをベランダから見ていた。
僕はそいつに近づいて、
「カーテンが揺れるだけだと思ったら大間違いだぞ!」
 ....
               僕たちはレコードを回した
                握っていたハンドルも、
                  スパナも振り回した
              ....
開店前の7時、
スーパーマーケットの駐車場に車を止めて
日曜日のハンドルを握りながら友人を待っている。
自動販売機から戻ってくる友人に、
おはようのかわりに足かけをしたもう一人の友人は、
数 ....
くちばしが作る青空がある
ストイックな
灰色の水たまりが震えていたな
もしかしてー、でも、
ミミズが鳴くといったのは誰だろう?
ホームに立つ鳩の群れ。
灰色の翼は、昨日拾った新聞エイト。○と×。
僕らは競馬新聞でしか世界を知ろうとしない。
先頭に立つ者、
靴ひものほどけた天使たちよ
転ぶなよ!
泡立てられたクリームはベッドで寝かしつけられた子供の夢そのもの
冷ややかな時の流れ身を任す私たちに、
つかの間にしては充分過ぎるほどの温もりを与えてくれるだろう。
そうして、客の大半は棺桶まで眠 ....
頭をすりよせてくる野良猫でさえ驚く。
お値段約9万円、
「工場タンクの注意書き」「反射ガードレール」のそれらしく、
真夜中だろうと灰色の輝きを放つ
シェラックのスーツ。

「○○○みたいで ....
 空席と指定席の区別はなかった。真夜中だった。
列車の座席の上を
紋白蝶が、泊まり歩いていた。
誰かが置き忘れた携帯電話が、
蒼冷めたシートに語りかけていた。
沈黙が発光していた。それから消 ....
川辺に仕掛けられた網という網が、
鱗眼の兄弟に荒らされている。そして、
二人が念願かなって鯰をバケツに入れていた頃、
廃材置き場の亭主が首を吊って死んだ。
集積車が行き交うだけの、さびしい葬式 ....
「今度またやったら、燃やすわよ。」と、
彼女は言った。
彼はその言いいつけを守らなかった。
燃えることはなかったが、ただ
想像以上に、
彼女の胸は温かいと彼は思った。
用水路に横たわる犬の死体に、
石を投げ付ける子供らー
そりゃないよ!

すべては無人の空模様。
音もなく、夕日を滑る飛行機雲。
部屋の中で、かちかちのバナナみたいに凍った
雑誌や、写真の ....
詩を書くにあたって最も大切な掟は、
ーあらゆる「PLAY」について最もよい位置をとれ
ということである。
たとえ詩が完璧であっても、詩人の位置が、
その「PLAY」をはっきりと明確に
みるこ ....
昔、
浜辺に白紙が漂着した。
それは昨日、
ぼくが君に貸した
本の一ページだった。
文字はおろかシミさえ無くなっていて、
大海で起こりうる時間の消失を
実証するのに充分だった。もしくは、 ....
 およそJ・Cashが、自発的な自己検閲として、夜ごと自宅倉庫内で一触即発の窓ガラスを相手にがなり立てたことは、不眠症患者と、めん鳥との精神的交流を断つための成功例として、科学者たちの間で囁かれている .... 灰皿に盛られたオードブル
そこに手を伸ばすことをよしとしない
もらい煙草が正解。街へ出る際には
誰かに聞かせる小話だけあればいい
それが、
どんな言葉だったのか。
風呂にでも入りながら考えるとしよう。
空っぽの口に装弾した犯人のことも。
まもなく、
冬がやってくるというのに
さながら、
新品の漆黒のコートに
無数 ....
まただ。―別れ際の挨拶に、
握手をするもんじゃない。
居心地のいい部屋を出て行く時と同じ。
ドアノブから手を離せなくなる。そして、
僅かながらにあいた扉の隙間をすり抜け、
部屋の中へと鼠がか ....
高速道路で、
料金所に座っているのは神父だった。
「これからどうすればいい?」と
ぼくは訊いた。しかし、彼はパントマイムするだけ。
「救済って命がけの手話みたいだな。」差し伸べられたその
真 ....
上着で頭をすっぽりと隠して、いかにも雨宿りでもするといった格好で
玄関に立つ泥棒たち二人。一方の男が合図を送り、もう一方の男が
捲れかけた網戸を気に食わなさそうに蹴破り進入する。そして、
はじま ....
ブライアンさんのプテラノドンさんおすすめリスト(60)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
愚痴- プテラノ ...自由詩411-3-6
辻褄- プテラノ ...自由詩310-7-30
精算- プテラノ ...自由詩310-7-22
会話で起きたこと- プテラノ ...自由詩210-7-8
駅で分別されずに捨てられたゴミのエピソード- プテラノ ...自由詩510-7-2
Born_to_Win_[snow_melody]- プテラノ ...自由詩110-2-2
変わってねーのは夕日だけ- プテラノ ...散文(批評 ...210-1-9
図式- プテラノ ...自由詩2*09-10-3
選挙- プテラノ ...自由詩1*09-8-30
慰めの匂い- プテラノ ...自由詩1*09-4-8
コート- プテラノ ...自由詩1*09-2-28
カーテンによる間違い- プテラノ ...自由詩509-1-15
Born_To_WIn_[カラスパナ]- プテラノ ...自由詩3*08-10-4
履歴書に対しできること- プテラノ ...自由詩2*08-8-19
ヒバリ- プテラノ ...自由詩308-6-7
酔漢- プテラノ ...自由詩108-5-8
そして、クリームの中で血が滲む- プテラノ ...自由詩308-5-1
詩的スーツ- プテラノ ...自由詩108-4-9
彼女は言った、現実ってそんなんじゃない- プテラノ ...自由詩2*08-3-26
なまず- プテラノ ...自由詩2*08-3-12
約束- プテラノ ...自由詩208-3-5
剥がす- プテラノ ...自由詩108-2-3
審判員への一般指示の詩一篇- プテラノ ...自由詩308-1-22
漂流- プテラノ ...自由詩1108-1-15
[:card- プテラノ ...自由詩108-1-11
[:smoke- プテラノ ...自由詩108-1-7
コート/冬- プテラノ ...自由詩5*07-11-29
[:horn- プテラノ ...自由詩1*07-11-29
フラれる- プテラノ ...自由詩3*07-10-21
[:Glass- プテラノ ...自由詩1*07-10-13

Home 次へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する