ああごめんなさい
あたくしといたしましたことが
ひどくうろこむしてしまい
大変お見苦しゅうございましょう

うなじのあたりから
せなかまでがもう
ひどくうろこむしてしまい
はがしても、 ....
石ころが落ちていた
少し透きとおってきれいだったので
拾って帰った
こんなもの拾ってきて
母は決してそう叱らなかった
しばらく手で触ったり眺めたりしたあと
かわいそうだから放してあげて
 ....
ただ
ただひろいだけの夜空を充血する程に
まなこを凝らしたら
はしっこの辺りに裂け目がうまれ
乳白色の貴方を呼んだのは紛れもなく私です

その仄かに薫る鎖骨は
芳しき母のようであり
ミ ....
風船が 空を
ひきつれて 砂漠を
わたってくる
へんぽんと 春が
ひるがえる
十年以上も大切に飼っていた玉ネギが
逃げてしまった
「探しています」を電柱や壁に貼り付けたが
反応は全くない
街を隈なく歩いたけれど
それらしいものもなく
みんなはそれぞれの玉ネギを幸せそ ....
ある朝わたしは鴎になり
中央区永代橋の橋桁から白い小さな翼をひろげとびたつ

(そのときわたしははじめて空の名前を知ることになる)


江東区東陽町一丁目三番地
古めかしいビルの窓から
 ....
俺様は草野球チームの四塁手だ
10番打者で四塁手だ
そんなポジションないよとか言うな!
メンバー足りてるからいらないよと言われても
三塁と本塁の間でばっちこーい!と叫んでやる

俺様は会社 ....

中心と空洞
球面と化石
向かいあえない
水の砦


しあわせ
ふしあわせに触れずに
消えるしあわせ
夜の道をはばたく
濡れた鉄の火


曇りの地図が
晴れ ....
 気がつけば2月になっていました。
 そして2007年になっていました。

 私はと言えばパートをはじめて1年が経ちました。
 薬を飲み始めて1年半経ちました。
  
 今年の冬は暖かくて ....
独裁者についてった時代を
その時代の人々を今振り返ってどうかしてたんじゃないかと思うように
百年二百年たったら
俺たちのことを
俺たちの時代をどうかしてたと思うのか
船はずっと北を目 ....
静かに
静かに
この道で
風が眠っています

起こさないように
そっと歩いて
通ってください

風はとても敏感で
すぐあなたに
気づいてしまいます

静かに
静かに
この ....
結婚が決まって 指輪を買いにいった

おもちゃみたいなアクセサリーばかりの私
緊張して店員さんに 結婚指輪をと言うと
いろいろみせてくれた
自分の指のサイズも まともに知らなくて
次々に  ....
家の中に線路が開通した
これからは毎日
海へと向かう青い列車が
部屋を通過していくそうだ
最寄の駅はいつも利用している駅だけれど
春になったら小さなお弁当を持って
二人で海を見に行こう ....
海は凪いで
時折水面の灯りが膨らむ
こんな場面に身を置くと
ゆめを見たくなる

会いたい、の裏側にある
まだ微熱を残した感情から
目を背けずに
鞄ひとつぶんの希望を詰め込んで
夢のつ ....
ちりとりの群れが
空を飛んで行く
南の方へと
渡る季節なのだ
僕らはその姿を見送り続けた
トリはトリでも飛べないトリは?
隣で君がつぶやく
答えなんて
いつか見つかる
裸身の雪が
ぼんやりとした
遠いほたるとなっておりてくるので

あまやかな
姉の匂いにみたされたまま
結露にぬれた窓の外をのぞく

(紙の野原で北風が笑っています)


雨の日の ....
久しぶりの母からのメールは
「もうおとなりのうちの庭に梅が咲いたよ」だった
慣れぬメールをポツポツとうつ母の姿が浮かぶ
娘が梅の花に興味がないのは知っているはずなのに
伝えずにいられなかったの ....
気が付くと、
また曖昧なものになっていた。
前回はあいまいで、
その前はアイマイだった。
…ような気がする。
これもまた曖昧である。

曖昧なものになった ....
人間の骨が
画材に使われる様になって久しい


『心臓の一番近くで』


熱を通さずに
生肉を介して
摂取した骨を
分解しやすくなるように加工して
スズリで水に溶くと
白濁とし ....
いつからか
巨大な目/まばたきをしない目が
わたしをじっと見る

青い/緑の目をしたきれいな雌鹿
自分を巡って戦う牡鹿を
じっと見る
興味深そうに/興味がなさそうに

丘の上にある一 ....
踏み切りで電車がすれ違った
「電車と電車がおおまちがいだよ」
坊やは言った
大間違いするわけにもいかないので
電車は最後尾が離れる瞬間
少し間違えてみせた
「あら、間違えちゃったみ ....
なつかしい匂いに
ひたる冬、
寒さは
使い慣れたはずの指先に


疑いようも無いくらい
数をつのらせて
まもるべきが
すべて、に
なる


泣いてしまうことも
ねむ ....
あんたの1メートル上空の
地上権と
あたしの1メートル上空の
地上権を
交換するの

そレで
あたしの匂い
あたしの甘やかな匂いを
あんたにいっぱい嗅がせて
あんたの一切の先取特権 ....
暗い道でも みうしなわずに 
ついて行けるように と
契りを むすんだ
おとこの 背中に
灯火と星を 刺繍した
西日のうちよせる窓辺に
幼い貝がひとつ
もぞもぞと動く白い靴下を
つん、とつけば、また{ルビ蹲=うずくま}る

どうしてこの子は
こんなに静かな遊びを
思いついてしまったのだろう
座り ....
  静かな真昼の道端に
  ぼくは黙ってころがったまま
  小さな石ころのようです



  三月の風がやって来て
  ざわざわ気持ちをなでるのです
  ほらブランコもゆれてい ....
名前を呼ぼうとして
ことばに拒絶される
あなたのくちびるなのです
だきしめたいのは
いえ、むしろ
ことばでは居られないから
そばにいて感じたい
あなたのおこす幽かな風まで

   ....
今日はアカデミックに
ビタミンの世界を解説したいと思います。

さて、
ビタミンAのAは
明日からビタミン飲もうのAであります。
これは学会での通説であります。
ゆるぎなき通説です。
 ....
泥になって歩く
海の方から風が吹くと
私じしんである 泥
がかわいてしまいそうになる
おまけに潮のにおいまで
はりついてしまいそうになる
この湾岸沿いの道は 淋しさ
そのものが細長く伸び ....
道路に似た人がいたので
間違えて歩いてしまった
慌てて謝ると
よくあることですから
道路のように笑ってくれた
よくあることですから
そう言って
許したことや諦めたことが
かつて自分 ....
ことうさんのおすすめリスト(620)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひどくうろこむして- ふるる自由詩31*07-2-13
宝石- たもつ自由詩18*07-2-13
月蝕- ハエフ自由詩18*07-2-13
そろもん(時節到来の話)- みつべえ自由詩407-2-12
ぼくの玉ネギ- ぽえむ君自由詩12*07-2-12
BLUE_HEAVEN(ノート)- 青色銀河 ...未詩・独白807-2-12
俺様は四塁手- 新守山ダ ...自由詩2007-2-12
光気降譜- 木立 悟自由詩807-2-12
2007.2.11DSで脳年齢が41歳、これってどうなんだろ ...- 初代ドリ ...未詩・独白7*07-2-12
遠吠- 水在らあ ...自由詩26*07-2-11
風が眠っています- ぽえむ君自由詩13*07-2-11
結婚指輪- 砂木自由詩25*07-2-11
海へ- たもつ自由詩1207-2-11
マリンタワー- 銀猫自由詩19*07-2-10
渡り- たもつ自由詩1307-2-10
Blue_Planet_青い星- 青色銀河 ...自由詩1707-2-10
おかえりなさい- さくらほ自由詩21*07-2-9
「_曖昧なわたし。_」- PULL.自由詩8*07-2-9
心臓の一番近くで- 蒸発王自由詩10*07-2-8
- ふるる自由詩17+*07-2-8
手を握る- たもつ自由詩1107-2-8
粉雪- 千波 一 ...自由詩18*07-2-8
液体となった太陽が滴りおちる青い波間で- 青色銀河 ...未詩・独白707-2-7
そろもん(ステッチャーの話)- みつべえ自由詩707-2-7
貝あそび- 佐野権太自由詩29*07-2-7
石ころ- 草野春心自由詩507-2-7
旋回、なにかの輪郭のように- たりぽん ...自由詩14*07-2-7
世界・内・ビタミン- ブルース ...自由詩4*07-2-6
湾岸経由蜜柑畑行き- 岡部淳太 ...自由詩24*07-2-6
区別- たもつ自由詩1207-2-6

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