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誰も ぼくのことを呼んではくれません
でも 一番初めにでていきます
けっして 前座のつもりはありません
なるほど メニューに僕の名はありません
ときどき 僕をいらないという人もいま ....
春のおだやかな日溜りの中
土のにおいがわかりますか
春の息吹で
緑の香りに隠れた
土のにおいがわかりますか
あなたが今
しあわせを感じずに
春をむかえているのなら
この土のにお ....
冬の風が
冷たく街を冷やしていく
人けのない夜の風俗街
ぽん引きたちは
厚いコートの襟を立て
北風から身を守りながら
ポケットに突っ込んだ手で
何をつかもうとしているのだろう ....
大きな風が
ブナの木を揺らすとき
人は
何事が起きたのだと
ハッとする
でも
小さな風には
見向きもしない
なぜなら
人は
自分が
大きな風を
吹かすことばかり
考えてい ....
ぼくの誕生は白だった
白は何事にも弱く
ちょっとした埃でも
すぐに汚れてしまい
“まぶしい純白 ”と言われたのは
ほんの一瞬だった
ぼくは
成長とともに
すぐに
泥水をかけられた ....
新雪が積もっている
よく見ると
小さな穴が
点々と続いている
それは
子供が通った足跡
ぼくは外へ出て
子供の足跡を
上から踏んでみた
ざく
冷たい空間を
ざく
....
追いかけても
追いかけても
つかまえられなくて
すぐそこに
あるように見えたので
ちょっと
手を伸ばしてみたけど
ちっとも届かなくて
とても
遠くにあるんだ
ということに
....