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葉月の昼下がりのどうしようもなくもてあました窓の
したで、たったいま、わたしにできることをすべて思
い浮かべてみても、ただ、雨の日の猫のように四つ足
を投げだして眠ることしかできなかった。
 ....
乾いてる軒下暮らし梅雨の日もそれが定めとうな垂れて

ほんとうに美しい玉葱の芯どうしてもほら泣いてしまいます

玉葱の玉を採ったら葱だらけでもそれは夢{ルビ二兎=にと}を追うひと

玉葱の ....
れんちゃんは犬なのに
お手もできない

ある日
このぼくにできることを数えてみた
あれと、
これと、
それに、
三日数えても尽きなかった
それで
ふと、気づいて
そうだ
ぼくに ....
 田んぼ


乾いた田んぼに水が入って
追いつけないままに去っていった
春の詩をようやく諦める

花菖蒲は元気に咲いている
紫陽花もゆっくり色づいてゆく
発芽した朝顔は満員電車みたい ....
 生きる


乾いた空の木の枝は
去年と同じ姿をしている
彼らは信じて疑わない
この冬が
やがて春になることを

人はどうして姿かたちを変えるのだろうか
老いることは人も木も同じは ....
親はいないのか
捨てられたのか
たかいのか
ふかいのか
風がきつい
まぶしい
今日の空
ひとのかたちで
風に捨てられて
おまえは
なんていう名の雲か
太郎か、次郎か
花子か、雪 ....
 鈴木さんと、大王さまはスロープに向かって、ゆっくりあるいて行った。そうして、青白い灯りのなかに立って、わたしに手をふってくれた。
 さようなら……。
 わたしもちいさく、手をふった。

 あ ....
 東の空にいつの間にか、オレンジ色した淡い月がでていた。

「あ……、もう、こんな時間だから、お家に帰りましょうか。」
 やだっ、そんなの、ずるい!
「外山先生……、わたしどうしても、もういち ....
(わたしは猫になって、イチローに会いに行ったの)

 
 きょうの午後、鈴木さんに出会った公園にようやくたどり着いた。
 この公園のどこかに、イチローがいるはずだけれど、わたしの目に猫の影は映 ....
 わたしは二階の部屋にあがって、鈴木さんのガラス玉を手にとって、しばらくながめていた。どこかでみかけた夜店の、輪投げの景品みたいな、ただのガラス玉だった。
 だいじょうぶかなぁ、なんだかニセモノみた ....
 えっ……、
「どうして? どうして会えないの。」
「外山先生はね、また、猫にもどっちゃったんだよ……。」
 猫に……? 
 えっ? なによ、それ……。
「鈴木さん! わたしね、すごく真剣な ....
 おかあさんが家に電話して、おばあちゃんが元気そうだったから、このまま買い物に行くことになった。動きはじめた車の窓ガラスをいっぱいにあけて、わたしは猫又木山文化会館の三階をみあげたの。
 あっ、だれ ....
「ねぇ、あずきちゃん、イチローはね、あずきちゃんに恋をしてるのよ。きっと……。」
 え……、恋?
「そんなの、うそだぁー。」


「あっはっはっはっはっ……。」
 外山先生とおかあさんがま ....
 外山先生はまた、立ち上がるとホワイトボードのまえでしばらく考えてから、青い字で、

 わたしはここにいます。

 ……と、書いたの。

「たった、一行ですが、これでじゅうぶんだと思います ....
(ようやく、外山先生の絵本教室が始まった……)



 鈴木さんの絵はおそろしくヘタだった。
 画用紙だと思った紙はよくみると、カレンダーの裏紙で、そこにクレヨンと水彩絵の具でわけのわからな ....
 きょうは月よう日。絵本教室の日だった。
 夏休みも、もうすぐおわる。あんなにうるさく鳴いていた蝉も、けさはとても静かだった。おかあさんは朝からいそがしく洗濯していたから、わたしも手伝うことにした。 ....
 だれかが来たのかもしれない。わたしはイチローのあとを追いかけて、玄関のドアを開けてみたけれどだれもいなかった。イチローは玄関の前のしろい郵便ポストのうえに、すばやく飛び乗ると、ほそくて長いしっぽをま .... 「あずきー、ねぇ、あずきー。」
 おかあさんがわたしを呼んでいる。
 わたしはいま、絵本を描いているところだから、おかあさんの用事はなにもできないことを知っているはずなのに……。
 ぱた、ぱた、 ....
 も吉と歩く


何もない冬の午後
も吉と歩く
はたちの頃 一年ほど日記をつけた
何も残せず ただ消えてゆく日々が
とてもこわかった
時間はたっぷりあったのに

いつもの散歩道
 ....
冬の玄関にはわたしにいちばん近い花を置くたとえば蒲公英

辿り着いた岬に根をおろして君は海をみていたね昨日も今日も

陽だまりを送ってくださいとあなたが言う十一月の蒲公英を送る

今年最後 ....
もう、十一月だ。
現フォもすっかりサボッてるけど、ここんとこ畑仕事もサボってる。
十一月は関西では玉葱の植え付けシーズンです。休日の朝、買ったばかりのラパンに乗って、玉葱の苗を買いに行きました。十 ....
{ルビ月極=げっきょく}さんは資産家だ
日本全国に空き地を持っている
でも、どこに住んでいるのだろう
月極さんのお家がない
そう思うと、ちょっとかわいそう

パートさんになった
月極で働 ....
まいにち、テレパシーをとばしている

とどいたのかなぁ
今日は雨だけど ・・・


れんちゃんにとって
六月はもう、真夏とおなじだった
朝から暑くてたまらないみたい
ひんやりつめたい ....
空のピアノを見ましたか

ほら・・、
二重橋のような、おおきな虹のことです

ト音記号と、ヘ音記号のついた
おおきな、虹
ドは、どこにあるのかなって
迷いませんか

ふしぎなことに ....
昨日とおなじものは
いらないのに
明日になったらやっぱり
おなじもの?

君はかわっても
ぼくはかわらないのかな
いくつになっても?
うん。
将来のゆめを語るひとでいたい

九十 ....
ぼくも夏毛になりましたって そんなアホな 
暑中お見舞い申し上げます   たま

雨の日はほら
また寝ぐせがついてる犬のひげにアイロン だめかしら

どしゃぶりの雨の中しつこく猫をさがす犬 ....
あした咲く朝顔は
雨の軒下でこうもり傘みたいに
とじています
あしたも雨なのかな
朝顔って、おかしな{ルビ花=ひと}だね
傘をもって
生まれてくるなんて

いちど咲いたら
もう、とじ ....
すこし太った と
しわだらけのあなたが言う

たしかに 
しわの数はへっていないけれど
わずかに 浅くはなっている
一年ぶりに 団地にUターンしたのが良かったのか
また 
独居 ....
かたつむりがね
いないとさみしいよね
木の葉の影の雨宿り
でもね
木のてっぺんにもいるんだよ
きっとね
だって だって
ひなたぼっこしたいから


アリさんがね
いないとさみしい ....
ゆうてみて
あたしのどこがきつねなのか

そらぁ
お天気の日に雨はおっかしわなぁ
そんでもなぁ
この雨を降らしたんはあんたやで
しょぼくれた顔してうどん食べてたから
声かけたん ....
北大路京介さんのたまさんおすすめリスト(84)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨の日の猫は眠りたい_2013- たま自由詩29*13-8-1
玉葱なひと- たま短歌25*13-6-29
ぼくにできること- たま自由詩25*13-6-21
北の亡者/Again_2013皐月- たま自由詩35*13-5-14
北の亡者/Again_2013如月- たま自由詩29*13-3-4
雲の子- たま自由詩40*13-2-24
あずきの恋人_(最終回)- たま散文(批評 ...13+*13-1-26
あずきの恋人_(連載⑪)- たま散文(批評 ...14*13-1-20
あずきの恋人_(連載⑩)- たま散文(批評 ...12*13-1-14
あずきの恋人_(連載⑨)- たま散文(批評 ...13*13-1-10
あずきの恋人_(連載⑧)- たま散文(批評 ...12*13-1-6
あずきの恋人_(連載⑦)- たま散文(批評 ...13*13-1-3
あずきの恋人_(連載⑥)- たま散文(批評 ...11*12-12-30
あずきの恋人_(連載⑤)- たま散文(批評 ...11*12-12-25
あずきの恋人_(連載④)- たま散文(批評 ...11*12-12-22
あずきの恋人_(連載③)- たま散文(批評 ...11*12-12-18
あずきの恋人_(連載②)- たま散文(批評 ...11*12-12-16
あずきの恋人_(連載①)- たま散文(批評 ...13*12-12-13
北の亡者/Again_2012霜月- たま自由詩33*12-11-29
わたしバックします- たま自由詩20*12-11-19
眠れないパンジー- たま散文(批評 ...18*12-11-8
月極のひと- たま自由詩37*12-10-5
ぼくのテレパシー_2010- たま自由詩29*12-9-26
空のピアノ- たま自由詩30+*12-9-13
- たま自由詩30*12-8-11
ちぎれたしっぽ- たま短歌23*12-7-27
朝の日記_2012夏- たま自由詩33*12-7-9
M_2012- たま自由詩35*12-6-25
きっとね_2011- たま自由詩26*12-6-2
きつねうどん- たま自由詩40*12-3-21

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