すべてのおすすめ
打ち間違えたこころ読み返し間違えた指先をふかづめの刑。

閉じて仕舞ったこころの暗証番号ことばの端々に織り交ぜて。

心臓から遠く離れたこころで手をつなごう(ま ....
亀の行列が通りすぎるまでぼくの口はいつも開いている。

また押し入れの中の牛が泣いている眠れない明日は街に行く。



沼に沈めた家から真っ先に逃げ出してき ....
 雨の日にはかなしみに服を着せ、傘を持たせて出歩かせる。普段は裸のかなしみは、はじめ服を着るのを嫌がるけれど、すぐに慣れてはしゃぎだすのが、いつものこと、ぴったりした服 .... 傷ついた黒板にチョークでキキキと悲鳴を書いた聴こえてますか?。


感情が通ります白線の内側までお下がりください「バカ!。」




口数の少ない入り口 ....
 わたしは、あなたが思うよりも深く、沈んで、いる。
 それは深海のようであり、深遠のようでもある。
 あなたはあなたが嫌いで、いつも誰かを、装って、いる。
 あな ....
弟が、
はじめて天体望遠鏡を買った夜のことは、
今も忘れない。
失われた母星を見ようと、
みんなでベランダに集まって、
家族で覗き合った。
結局、
あたし ....
昼過ぎに起きると、
もう太陽は強く、
高く昇っているのだ。
だから、
洗濯をする。
あいつのものは分けてある。
黒いものは黒いもの。
白いもの白いもの。
 ....
ひとりぼっちの教室から見上げるきみはどうしてそんなに青いの、




背高草。
飛び越え飛び越え高くなれ。
もっと誰よりきみよりも。


お腹が空い ....
裏庭で流木を見つけました。

流木なので、
どこからか流れて、
どこからかこの庭に、
流れ着いたのでしょう。
流木はぐっしょり濡れていて、
近づくと強い潮 ....
地球の重みも痛みも我に極まれり重力うなぎ喰らう夜。



蛍光灯冷蔵庫テレビハードディスク高周波四重奏団。




冷蔵庫に入れた頭痛を被り耳鳴りやり ....
閉じこめている。

憶えているのは、
十三階を過ぎてすぐ。
足下の地面の、
もっと下から震えだして、
おおきくおおきく震えだして、
そして、
がこんとおおきい音 ....
怪我をした。

硝子の破片を拾っていて、
怪我をしてしまった。
切れた指先から、
ぷくりと、
体液が盛り上がり、
やがて床に流れ落ちた。
染みになった。

 ....
ラジヲが壊れている。

夕べ壊れた。
村にひとつだけしかないラジヨなので、
あれが壊れると、
ぼくらはすごく困る。

それを聞いた、
村長さんは慌てふた ....
親愛なる、
あなたさまへ。

あなたは何時の夜も、
肝腎なことをはぐらかされます。
わたくしがどれだけ歯がゆい思いをしているか、
よくご存じのはず。

 ....
床に線を引いて、
彼女は国境を決める。
彼女はとても怒っているので、
とっても横暴に決める。

彼女は地図を作ったので、
ぼくらの部屋は地図になった。
彼 ....
女性の一人称で書くことが多い。
以前は「わたし」として書いていた。

すこし前から、
「わたし」ではなく、
「あたし」として書くようになった。

「あたし ....
おまえの醜さが好きだ。
嫉妬に狂ってわめき散らす、
おまえの顔が好きだ。

ものを投げる時に、
わざと割れないものを投げる。
おまえの計算高さが好きだ。
 ....
冷蔵庫を開けて卵を取り出す。
卵は冷えていて、
すこし硬い。

手の上で卵を転がす。
卵はなめらかで、
とてもすべすべしている。
頬に当てると、
ひんや ....
一。


わたしの壁にはきいろいしみがある。

しみはわたしが産まれる前からあったしみで、
わたしの父がこの家に婿に来る前から、
ずっとそこにあったしみな ....
この向こうに、
きみへの窓があると、
そう信じていた夏。

返ってくるはずのない、
手紙を書き続けていた。











 ....
わたしの余白には言葉を埋めないで、
どうかそのままにしておいて下さい。
あなたが埋める言葉はとても想いので、
ふたりはいつも沈んでしまいます。

句読点のない ....
鬼の葬列とは、
かくも美しいものか。


日の沈む、
餓えた幻野。
果てへと続く、
燐光の列。

櫻草の上、
風に撫ぜられ、
虚ろ漂うは、
鬼の魂 ....
封を切った宇宙からは、
懐かしい薫りがしました。

お久しぶりです。
と、
挨拶をして、
あなたを二匙。

ゆっくり沸かし、
ふんわり注ぎます。

 ....
濡れた月は、
この上ない美味である。
薄く雲のかかった、
十六夜月の、
あの豊穣さといったら、
想い出しただけで、
灰色の大脳が蕩けてしまう。

満月の ....
瞼の裏で、
魚が撥ねている。
なんの魚かは分からぬが、
確かに撥ねている。

目が合った。
すると魚の奴は、
ひときわ大きく撥ね、
瞼の水溜まりに消えた ....
お空のおふとん、
干しておいたから、
今夜はきっと、
ふかふかねむねむ。












           了。
 ....
ぐるぐる太陽の下、
ぼくたちは生まれて、
食べて寝て起きて、
また食べて、
生きて、
いる。

まいにちまいにち、
いつもまいにち。
食べて寝て起きて ....
ボウフラは夢を見る、
希望の果ての、
水溜を。

カゲロウは旅立つ、
蜃気楼の彼方の、
空を求めて。


カタツムリは、
無理をする。
せっかちなん ....
石瀬琳々さんのPULL.さんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_もこもこ。_」- PULL.短歌4*09-4-14
「_溺れる家。_」- PULL.短歌4*08-9-22
「_雨の日にはかなしみに服を着せ、_」- PULL.自由詩4*08-5-20
「_キキキ。_」- PULL.短歌5*08-1-13
「_あなたの中の、わたし。_」- PULL.自由詩20*07-11-1
「_チ玉人にはわからない。_」- PULL.自由詩9*07-7-29
「_さんさん、さん。_」- PULL.自由詩5*07-7-23
「_草原の教室。_」- PULL.短歌6*07-3-30
「_流木。_」- PULL.自由詩16*07-3-16
「_無音弦。_」- PULL.短歌7*07-2-12
「_こわちたのみっつめ。_」- PULL.自由詩3*06-12-19
「_こわちたのふたつめ。_」- PULL.自由詩4*06-12-19
「_こわちたのひとつめ。_」- PULL.自由詩4*06-12-19
「_血信。_」- PULL.自由詩10*06-11-20
「_まっぷす。_」- PULL.自由詩23*06-11-16
SATP.Vol.6,「_わたしからあたしへ。_」- PULL.散文(批評 ...6*06-11-7
「_うつくしくなんかない。_」- PULL.自由詩10*06-11-7
「_たららま。_」- PULL.自由詩8*06-11-6
「_きいろいし、み。_」- PULL.自由詩11*06-9-6
「_夏影薄命。_」- PULL.自由詩13*06-8-22
「_余白。_」- PULL.自由詩18*06-8-22
「_鬼火。_」- PULL.自由詩12*06-8-5
「_紅茶神の微睡む、_」- PULL.自由詩22*06-8-3
「_ひとくちの月。ふたくちの夜。_」- PULL.自由詩21*06-7-30
「_向こう、で。_」- PULL.自由詩12*06-7-25
「_じめじめ。_」- PULL.自由詩7*06-7-22
「_ナパパホパパ・ヘパ・ウパパヤ。_」- PULL.自由詩12*06-6-14
「_あめ。とも。だち。_」- PULL.自由詩10*06-5-19

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する