すべてのおすすめ
金魚の尻尾を
一匹ずつ
親指と人差し指とで
摘まんで
西の空へかざして
流れる空に赤を重ね見た
どうでもいいような思い出が
西の空へ吸い込まれ行く金魚の
開いたり閉じたり
開いた ....
たろうを眺めるたびに
こそばゆくなる
こそばゆい
こそばゆい
こそばゆい
くうらんの何にも入っていないあそこから
押し寄せる
大群
真っ赤な
魚
のわたし
たろうを眺める ....
雨おじさんが、
今日もたくさん教室の窓に張り付いて、
にやにや にやにや
わたし達を見ては、
弾けたり潰れたり消えていったり
雨おじさんが、
窓にたくさんたくさんの雨おじさんが、
....