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わたしの影は
わたしの涙で
水色になりました
わたしがそっと足をつけると
ぴちゃっという音をたてます
わたしはくつをぬいで
服をぬいで
影のなかへ
沈んでいきます
 ....
新しく命が死んで
また少し地球は軽くなり
太陽に近づく

また一つ
また一つ

また一人分
また一人分
地球は軽くなる

時折生まれる新しい命は
重しのように ....
凍りついた重たい大気に圧されて
密やかに凍えるお前を
私はそっと抱きしめる
けれどお前は
私に触れられた瞬間
はっとしたように
すうっと空気に溶け込み
私の指の間をすり抜け ....
ほらご覧坊や、あれが人間よ
はしたない行為に身を委ね
年がら年中鳴き声がうるさい
勝手な快楽で
勝手な繁殖を
やつらを喰う物が現れたら
食べる物には困らないわね

ねえマ ....
坊や、雪が降っているよ
桜はまだ、咲かないの
ご覧もう咲いているよ
真っ白な雪桜が

坊や、雪が降り続いているよ
椿はまだ、咲かないの
ご覧もう咲いているよ
みどりいろの ....
わたしは死んだ
あんたはさぞかし喜んでいるやろう
あんたは周りにいっぱい女の人こさえて
家にも帰って来うへんで
月に一回お金だけ落としていって
なんかの義務みたいにわたしを抱いて  ....
一夜の頃
初めてあなたと離れた夜
一人の夜は何か不思議で
夜の音を聞いている間に
過ぎてしまいました

二夜の頃
あなたがいないことに慣れてしまった夜
何をしていいか分か ....
おはようインソムニア
今日も聞かせておくれよ
僕等が眠っている間に存在した
続きの世界のことを

ねえインソムニア
君が目を閉じたとき
僕等の世界は
終わるんだろうね
 ....
太陽が真上に輝くとき
私の影は死にました

影は本当の私でした
影が本当の私でした

私はいつも笑っています
笑っていれば許されます

影は時折泣いています
影は時に嘲笑います
 ....
なあダーリン

悲しいときもあるやろ
寂しいときもあるやろ
辛くて
訳分からんなって
死にたくなるときもあるやろう

けどな
あたしは止めるよ
あんたが死のうとして ....
そこのけ、そこのけ
彼女が通る

男前のあんたらも
富を振りまく殿方も
国を動かす権力者も
彼女の前に道をお作り

一人いれば可憐の花
二人そろえば羨望の眼差し、道が空 ....
彼は世界を作った

新しい世界を作る前の日に
彼から久しぶりに連絡があった

元気かい

久方振りだね

今度新しい世界を作ろうと思うんだ

そうかい

世界を ....
世界は終わった

何十年か生きてきた僕も
昨日生まれたばかりの彼も

世界と一緒に終わった

やっと終わったね

待ちくたびれたよ

少し寂しいかい

そうでも ....
世界が終わる日に出会った人は
世界が終わる日に生まれた人だった

残念だけど君は今日一日しか生きられないよ

知ってるさ

彼は答える

一日ありゃ十分さ
世界なんて  ....
憂い顔の蝶が舞う
襖に描かれた青、赤、緑
添い手を離せば
連れて行ってしまわれる

あちら
こちら
ひらり
舞う蝶

停まり葉は枯れ落ち
夜雨(よさめ)に羽根が ....
年を経り我を育てた人は我を見離す
己の欲望を満たさんとし
理想の女に育てた彼の人は
遺恨の場所に我を遺し
嗚呼何処へ

周りを見渡せど
雄の臭いを振り回す獣以下の殿方が
 ....
あはれ女の妖かしは
されど現の恋か知らん
まるで豚の子を産んだ
素知らぬ顔の母の様
嗚呼待てど暮らせど来ない人
足が地へとへばり付く
そこから地下へと根が生えて
私の血が水 ....
偽りを欲した時、私はまだ幼くて
月夜の美しさも、怖ろしく感じていたのでした

しかし幼いとはとても都合のよいことで
私はそれゆえに今よりも遥かに
残酷でいられたのでした

偽り ....
アダムとイブが
神様の庭を追われた一週間後
アダムにもしものことがあったとき用に造られた
もう一人の落ちこぼれのアダムは
目を覚ました

神様には
目覚めたときに
優秀な方のアダムがい ....
良い人たちが国を造った
とりあえずの法律と
良い人たちだけの政府を造った
僕らはその人たちに
従えばそれでいい

悪い人たちは
殺してしまえばいい
良い人たちは口をそろえ ....
月は泣く
また一人だけ
真っ暗闇に照らされて

遠い遠い昼間の
あの太陽へ

手を伸ばせども
届かない
もし辿り着いても
か弱い彼女の体はきっと
丸焼けになってしま ....
し んさんのなかがわひろかさんおすすめリスト(21)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白い影の住人- なかがわ ...自由詩14*07-5-19
命と地球- なかがわ ...自由詩3*07-5-11
如月- なかがわ ...自由詩9*07-2-8
人間園- なかがわ ...自由詩6*07-2-7
雪花(ユキバナ)- なかがわ ...自由詩6*07-2-2
わたしが死んだ後に- なかがわ ...自由詩15*07-2-2
夜離り声- なかがわ ...自由詩7*07-1-31
インソムニアの眠り- なかがわ ...自由詩4*07-1-30
私の影- なかがわ ...自由詩4*07-1-30
生き死に(いきしに)- なかがわ ...自由詩7*07-1-29
ザ・女子高生〜最後のサムライよ〜- なかがわ ...自由詩10*07-1-28
世界のはじまり- なかがわ ...自由詩5*07-1-27
世界が終わった日- なかがわ ...自由詩2*07-1-27
世界が終わる日に出会った人- なかがわ ...自由詩5*07-1-26
舞蝶〜踊り子と一人の紳士〜- なかがわ ...自由詩4*07-1-24
紫君- なかがわ ...自由詩1*07-1-23
狂女、ここにあり- なかがわ ...自由詩3*07-1-22
偽夜- なかがわ ...自由詩5*07-1-12
もう一人のアダム- なかがわ ...自由詩11+*07-1-11
良い人の国- なかがわ ...自由詩14*07-1-5
月が泣く夜に- なかがわ ...自由詩5*06-12-28

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