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記憶の奥に忘れられた記憶が
ひっそりと泣いていた
色あせしていた僕が君を書いた
似顔絵は何も言わずこっちを見て
ほほえみかけている
君が一生懸命育てた花は
枯れてい ....
分かった
愛って
失うことが怖いこと、なんだ
だからこんなにもいとおしくて
せつないんだ
たいせつ、なんだ
体中が引き裂かれ
魂が喉を枯らし
血潮のよう ....
消え入りそうな街の灯り
止まらない時の中で
その中で
僕たちは出会った
僕も君も寂しくて
何かに飢えていた
止まらない時の中で
その中で
僕たちは求め合った
君も僕も ....
私、とても卑怯。
泣くこともしない
笑えない
君の姿に焦がれてばかりで
いざ、自分の実力が試されることに
ひどく怯えてる。
どうしてあなたは今もそこで
ずっと動かないの
ず ....
タバコに火をつけて
この世界の片隅の
哀愁ってやつを感じながら
春の風に吹かれている
自分に自惚れている瞬間
こんなときには
こんな自分でも
物語の主人公にな ....
雨粒に触れて 膜は破れた
私の巡ったしるしの中に
遠く、緑が燃えた
児戯の様、六番目の足を伸ばす
かそけき予感は 手のひらの中
(水盤を御覧よ、花が 踊る ....
春雷が鳴る度に
回廊に籠もるので
駕篭かき風情が
と
嫉まれている
回廊を出たら
富士山が見えた
のろのろ歩いていたので
後方からの
人力車に抜かれて
お客さんに叱られる
抜 ....
社会の中にある牢獄
自由を満喫しているようで
操られている
僕たちはいったいどこにむかうのか
季節は僕たちの味方になってくれない
遠い憧れの町がある
今の僕には遠すぎ ....
朝日に気が付き
のろのろと起きあがりカーテンをひらき
頭をかきながら洗面所に向かい
顔を洗い適当に歯を磨き
トーストを2枚焼きマーガリンを塗って
サクッと食べた
そ ....
拝啓
蓮の花は水の上に生涯を浮かべ
蓮の花は水の下に生涯を落とす
今日も一枚水の下で眠りにつく
地面の上で僕ら人は生涯を生きる
永い眠りにつく時は地面の下
....
クロスした横断歩道の
ちょうど真ん中で
僕は歌を歌い続けた
誰にも聞かれずに
無視と軽蔑を繰り返されて
僕の存在は
人間として否定され続けていた
何のために歌 ....
本棚のそばから窓際に移るときは
下敷きになった光線を襞にして
持って行かれそうになる
首の下が 大事で
いつでも首の下が大事
ドッグリールの向こうにしか見えない橋へ
束になった空を ....