すべてのおすすめ
散歩より帰りし犬の足を拭く
吾が顔のぞき されるがままに

くちなしの{ルビ香=かおり}ただよう くりやべに
千日紅の赤が寄り添う
「一番星はどこに」


風薫る陽だまりの中少女跳ね触れようとする新しい夏

どこへでも吹くなら吹けと夏風に弾む心と手に入れた恋

この海はいつかあなたと出逢う海一番 ....
扁桃腺腫らして臥せる吾が側に
苺食みつつ子等は饒舌

もの煮ゆる音も親しき独り居の
夜は気ままに猫の相手す

鄙びたる里を吹く風 豌豆の
からめる蔓をゆさぶりて過ぐ

くせのある ....
  宇治橋

夕霧にかすみつ渡る面影に
露けき花の色が重なる―――

  観月橋

しめやかに
欠け満たされぬ夕月の
心を以ってなぞる君の名

   ....
鈴の森触れては消える降るうたは触れては消える触れては消える



夜に泣く左目を知る鏡の子まなざし手繰る火の指の先



忌みの日の化粧のように白き喉うねりざわめく小径を照 ....
満たされぬ言葉想いて立ちつくす
足元に身をすり寄せる猫

故里のなまりやさしく語る友
友も故里をとく出でしなり

何着ても似合はずなりし我が年を
哀れがりつつせめて紅さす

故里の老 ....
ほこりせしゴムの鉢をば雨に打たせ
ついでに心もなどと思えり

梅雨明けの豊かになりし賀茂川の
水しわに照る夏陽が眩し

云ひわけの言葉聞くとき掌に
猫のまばたく感触も知る

忘れたき ....
加茂川に降る雨と共に昭和逝く
 何時もと変わらぬ景色まぶしく

編隊のかたちに鴉帰りゆく平成となる日の夕空を

永かりし昭和の御代も終焉となりて
小雨降る 夜となりけり

親しめぬ言 ....
  
   「いつか奇跡」

霧雨の向こうに遠い日の日記 差し出した手が迷い濡れてく

影送り透けて遠のく僕たちの眩ばゆいほどにピュアな夏の日

吹くはずのない甘い ....
君思ふわが名流るる滝つ瀬の
   はやき心をたれか止むらむ

紅の色に夏の葉かくす{ルビ山躑躅=やまつつじ}
   いでやかなしき人をぞみゆる

こころありや宵待草にあさつゆを
   ....
疾走す十六の夏が跳ね上げる飛沫に眩み光に濡れて

夢よりも大事なものもきっと夢何追エバイイ遣る瀬ないまま

迷うのは間違っているからじゃない 信じたいのはたったそれだけ

傷つけるばかりの ....
泣かしたり泣かされたりする夏来る蒼いパンツでさっと出かけな 春夏の夢にかけたる浮橋の
  途絶えに月をながめくらさる

五月雨にみかさ増したる川の瀬に
  月は流れでみづ音ぞ澄む

ひさかたの光をかへすはちす葉の
  浮けるみなもに波たつる風
 ....
頬つたう流れに小指吸われつつ鏡のなかの老いを見つめる



死にかけた小鳥を隠す藪はいま蕾の波に覆われており



窓たたく冬の名残りをふるわせて排水口をふさぐ髪の毛

 ....
吹雪舞ふ街並暗くなりゆきて
車の尾灯赤く際立つ


娘の買いしロシヤ民謡の低き声に
ほれぼれと聞く灯を消す部屋に


隣家に毎日来る左官屋の
両肩に今日 サロンパスあり


ま ....
「いまきたとこ。」笑って裂けた唇を何度も舌で撫ぜるチューリップ
 
 
 {ルビ辛夷=こぶし}です、わたしはずっと。咲き終わりの白木蓮じゃありません
  
 
 長身のあなたは隣にいないけ ....
苦しげな寝息鎮めるタンジェント同心円が深夜に浮かび

付添って車輪擦るリノリウム湿気が包む待合二人

軒下で雨垂れ滲み街灯の向こう岸から鼻歌静か
ささくれをさーってやって雲よりもほんわりしてるつもりでいるの


さいはてに天使の声であいさつを崩れはじめはこころのおんど


スペースはちゃんと白ではありません もっとひろがれレモンのか ....
ふいにまた一羽の鳥が飛び立ちて
    束の間の夢心をよぎる


街角でつがいの鳥の歌を聞く
    アナタナシデハ/アナタナシデモ


啼くな鳥涙ながすなうつむくな
    唇かん ....
「海をください」
衝動を燃やす手立てを海に聞く 冬の最中に血潮は熱く


「スピリタス」
屠殺の日 金が欲しいと振り下ろす きっと今日、今、君に会いたい


「光来る朝」
そのゆびが ....
恋い憂い
慣れた瞼に引く線を
やらかくなったと
母が微笑む


小春日の
朝その記憶胸に秘め
ともに嫁いだ三面鏡と


恋い憂い
朱をさす頬に
触れてみる
秘事は睫毛の
 ....
霜葉ふむ皮のブーツの小気味よさこのままいつか見知らぬ冬に


窓ガラスくもる吐息にだまりこむ人のしぐさのその残酷さ


冬{ルビ薔薇=そうび}あかい棘さす指先の血のにじむ{ルビ孤悲=こい} ....
「冬へ」
波の立つ浜で声を待っている 強くなる匂い 「わたしはここよ」



「神話 ?」
母眠る 零る血吸いし地下茎に 乙女は実りてそのときを待つ



「花を宿す」
管の中  ....
押入に夕闇はつと隠れてる
    「もういいかい」と「まあだだよ」とで


庭先にブランコだけがゆれていて
    昼のサイレン明日はとおく


陽のひかり障子にさせば心痛み
    ....
「憂国」
(次は右、今度は来てね約束よ)宛てなき知らせ流れて割れる


「橙火」
オレンジを投げつけ投げ捨て部屋の中 炎で胎を焼き尽くせたら


「岸」
春彼岸 何かを背負い行く乙女 ....
白黒の無声映画がきりきりと巻き戻されて冬が始まる


泣き方が子供みたいだ やわらかい頬に吹きつけられるあわゆき


バイエルの何番だっけゆうぐれに似合うつたないものばかり降る


 ....
「マーブル」
盗む手の平の中に赤溶ける机に隠した白い罪たち

「ラム」
砂浜に焼け跡残して乙女去る贄の羊が丘の上で鳴く

「頭痛」
病む棘は所詮誰にも分からない晴れた日曜泣きたい独り ....
夏をつれてくる妖精がいないから冷やし中華を初められない


泣きながら闇夜に響く帰り足コンクリートは{ルビ夏=プール}の青み


ウェディングドレスの中で夏に埋む指の日灼けを抱いて遠くへ
 ....
水深5キロメートルの恋に落ち プールサイドで墜落する午後




砂浜の午睡からうつら目を覚まし すいかの縞の波に溺れる




ピーラーで削がれ半裸になりしきみ 水にさらせば ....
未来機械、発明しました。何に使うかはいま思案中です。


赤いマントでメキシカン・ドリアを食べるルクセンブルクの怪人


白い壁に白い花咲く 誰に見つけて欲しくなかったのだろう
 ....
ピクルスさんの短歌おすすめリスト(75)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
平成十九年七月六日_十八時八分- むさこ短歌9*07-7-8
■共同作品■_絵日記- Rin K短歌16*07-6-30
22P_「短歌2」より- むさこ短歌16*07-6-23
京都八ツ橋- Rin K短歌35+*07-6-23
鈴森と鏡子- 木立 悟短歌807-6-19
10P_「短歌2」より- むさこ短歌13*07-6-7
9P_「短歌2」より- むさこ短歌11*07-6-6
12,13P_「短歌2」より_平成元年- むさこ短歌11*07-6-3
■共同作品■_カゲロウと花- Rin K短歌26*07-6-3
恋夏草(れんげそう)_______■古語の宴参加作品■- Rin K短歌28*07-5-28
ミセイネン_1999- Rin K短歌18*07-5-18
なごうござんした春- A-29短歌2*07-5-9
さつき待つ___________■古語の宴参加作品■- Rin K短歌20*07-5-2
冬と終わり- 木立 悟短歌11*07-4-11
6P_「短歌2」より_〜塩田より京都へうつる時_昭和三十四年 ...- むさこ短歌16*07-4-4
花三つ- ポッケ短歌2*07-3-26
雨の情景- 及川三貴短歌4*07-3-20
天使。しろく、ろ。。- たたたろ ...短歌6*07-1-14
五羽の鳥- 石瀬琳々短歌20*07-1-12
ミゼット(30〜36)- ミゼット短歌5*07-1-10
鏡合わせ- フユキヱ ...短歌6*07-1-3
【短歌祭】見知らぬ冬- 石瀬琳々短歌19*06-12-18
ミゼット(17〜29)- ミゼット短歌5*06-12-2
押入の夕闇- 石瀬琳々短歌17*06-11-24
ミゼット(11〜16)- ミゼット短歌3*06-11-23
スノーライン- ソマリ短歌2006-11-12
ミゼット(1〜10)- ミゼット短歌3*06-10-15
【短歌祭参加作品】ゆめのなかのこいびとたち- ピッピ短歌1106-7-28
【短歌祭参加作品】半透明の夏- 望月 ゆ ...短歌29*06-7-25
未来機械- バカ男短歌1306-5-4

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