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何時も意気込んで失敗する私だから
誰に何を期待されて求められても、
自分の歩行ペースで歩けば、人とどれだけ遅れても
成功はしなくても、失敗もしないんだ。
そしてなにかを得る事が出来るんだ。
....
ひとり
朝の駅
ぽつり
ひかり
カーテンが優しく包む
私は優しく包みあげられた歌をうたう
細々とした生きる音の息吹
生きていてほしいんだ今日 きみに
星の降る丘めざし
街灯が照らすアスファルトの道を
凛と涼しい顔で
背骨をしゃきんと伸ばし
おいしい空気を吸いながら
一歩一歩足を進めていく
リズムをとりながら
バ ....
受話器越しに溢れる沈黙が暖かい
私があなたに別れを告げる時
きっと私はあなた以上に誰かを愛することができるようになったか
あなた無しでも生きていける強さを手にいれたんだろう
ごめんね、どち ....
『どうしても,というなら今宵
あなたに未来を見せてあげよう』
あの場所で
あたたかくもないベッドに腰掛けて
いつも手を繋ぎたいと思っていたよ
気まぐれな貴方とわたしは
眠たくなったら眠 ....
ある人が君に言った
愛というものはダイヤの原石
諦めずに磨き上げなさい
今投げ出せば
唯の石ころ
と
そして君は
僕にこう言った
愛は綺麗で美しくなければ
誰も価値を見出さない ....
黒い犬と黒い猫が
畑の真ん中でにらみ合っている
起きぬけの太陽はまだ寝惚けているが
それでも息だけは白くなる
――パジャマの胸ポケットは
何のために付いているのだろう?
外刃の ....
汚れてしまったプールの水
まだ空は晴れぬまま
夏が零れるのはまだ先
桜もまだ咲いていないのに
あなたなら気が早いと
笑うのだろうか
あなたを失う夢を見るたび
私は自分を捨て置いてでも ....
雪が降る道で
ぼくは初めて孤独を知った
いつもならぼくのすぐ横に
肩を並べていた君は
いまはぼくじゃない
男と肩を並べて歩いているのかな
しょうがないね
ぼく ....
蒸気の壁
そのあちら側
そこにきみがいることを知っていた
煤で汚れた手を伸ばして
薄暗い空間を弄る
立ち入り禁止のボイラー室で
僕らは少し
ロマンティックに恋をしたかった
様々な機械の ....
さびれた館の馬像の陰から
子供が数人こちらを見ている
塀は陽に照らされ指にやわらかく
その上で子供のひとりが
虫喰いの木洩れ陽を目にあてて笑う
水たまり ....
闇の強弱
白濁の線
消えていく水中の渦巻きよ
途切れない声
砂画の雪
新たな汚れと共に降る
野生の宇宙
Gの付く人工自然
この泡だちに名を与えてはいけな ....
なつかしい歌を
久しぶりに聴いたから
あの頃読んだ詩の一節を
ふっと思い出したから
永遠だと信じてた時間が
いつの間にか
過ぎ去ったことに気付いたから
絶え間なく変わり続ける ....
何処へ行こうか
何処へでも
何処までも
ひらかれた未来は
少し顔を上げて ほほえむ人の
涙も隠さずに生ききろうと する人の
幸せを 高くかかげて
見守っている
夢見る自由は
....
おかえりなさい と
響いていた
泣きながら 来た時も
微笑んで 来た時も
胸にしまった たくさんの色も もう
知っているよ と
さあ おいで と
両手を広げて
命を 抱きしめる
寛容 ....
少女は 骨を 折る
少年は 骨を 折り
骨の中には
亡骸がある
折った試しはなく
ゆったりとした 服の中では
骨が
ざわめく
あの 男
どこに 行ったのだろうか
....
いつかの君とひたすらに逢いたくて
五線譜に綴ったふたりの情愛の記憶を
休止符に挟んだ花水木の栞で辿れば
蘇る感情の起伏に今も戸惑ってしまう
それは仕組まれたエチュードの調べ
震える指 ....
星はひとつづつ
オルゴォルのピンのよう
ゆっくりと巡って
光の楽譜をなぞる
昼に
雪を降らせるのは雲で
夜に
雪を積もらせるのは月だと
指揮棒で譜台をたたく
....
すべては夜に
言葉でさえも
すべては音に
私ではなく
ひとつのひびき
ふたつのひびき
みっつのひびき
私ではなく
光を投げかけ
器を揺るがし ....
大きな扉のような窓に頑丈な格子があり、青い大男と黄色い小人が棲んでいる、青い大男は冒険者の物語を愛し、常に快楽を渇望している、黄色い小人は世界と神の歴史の真実を語り、常に高邁な書物に埋れている、その部 ....
読みかけの本をパラパラめくった
消毒液の匂いがした
自由に生きたいともがいていた
その時からもう自由だった
山積みの本を全て燃やした
文字の嵐が襲ってきた
生きるのは僕 ....
散歩中に
鳴りだす
メロディ
口ずさみ
何度も
繰り返し
取りこぼす
ぽろぽろ
ジグソーパズル
完成なんてしないで
いつまでも
夢の
隣
涙が嫌いでも
泣かずにいられないときは
雨に打たれに飛び出そう
雨の歌声に
君の嗚咽はかき消され
雨の雫に
君の涙は雨になる
君が泣いていることは
雨しか知らないから
だ ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、
はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
....
涙が出てきたんだ
じわっと目の下が
熱く溢れて
風の音を聞いていたのさ
明日は雪になりそうだから
寒くなると引っ越しするのが
当たり前だってママが言ってた
みんな ....
無理やり触れた
あなたの唇は
少し乾いていて
まるで私を拒絶するような
まるで私を試すような
そんな眼をしていた
頬に触れた
あなたの手のひらは
驚 ....
君が行った
「愛してる」って言葉で
どんなに勇気が湧いてきたことか
これほど人に勇気をくれる魔法は
この世にはないだろう
君はプリンセス
城に閉じこめられたかわいそ ....
雨の中一人立ちすくむ
きみの声が頭にこだまする
あの時僕はどうすればよかったの
きみの言うとおりにしていれば
今もきみは傍にいてくれた
僕のために傘をさしていてくれた ....
いつからかはずされた指輪
あんなにも色々と探して決めた指輪を
それは
自分の本当の気持ち心にしまっておけなくなった頃から
大切にしまったはずの指輪を
傷だらけの変形してしまっ ....
ぎゅってして
どこか遠くに飛んでいかないように
あなたの手が私に触れて
ものすごく幸せで
ものすごく気持ちよくなって
なんだかどこかに
飛んでいきそうになるから
だからちょっと怖 ....
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