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{ルビ夥=おびただ}しく降り注ぐのは
湿り気のある眼球たち

あまりにも優しい成分なので
それらは
{ルビ容易=たやす}く踏み潰せてしまうのだが
悲鳴に私は恐怖する

オアシスはすぐ其 ....
空いている電車に乗り 席に座る
駅に停まり 駅を通過し
また駅を通過し 駅に停まり
車内は次第に混んでくるが
他の席はどんどん埋まってゆくが
私の隣はいつまでも空いたまま
誰も座ろうとはし ....
響いた翼はためかせて
風の声へ飛び続ける

閉ざされた約束の傷
脈打つ光へさらして
こえられない私をみつめる
罪色の翼に歌う

{ルビ現在=いま} 解き放つ時
押しつぶされそうな空へ ....
兄、あるいは姉と呼ぶべき
生まれなかった命にむけて

もしかしたらこの時代は
貴方たちの手で変えられたかもしれないと
そんな期待を寄せるわたしは
我が侭だとわかっています

 ....
乳白色の
血を流す
草の名を忘れてしまい
野原にからだをうずめた

満天の星の鎮魂歌を
あすの朝の火に{ルビ焼=く}べて
壊れた時計の可燃率とともに眠る

忘却は
時を経るごとにや ....
あの日を境に
世界は明らかに下り坂に入ったんだ
たとえばさ

えらい人が逮捕される時ってあるでしょう?
あれね
時代劇の捕り物みたいに、突然いっせいに取り囲むってことは
実は ....
しずかにたたずむ ひとは
風の流れる さやかな笑みを
薄紅色の肌ですいこみ
未練なく放熱し
終りをうちあけて

やわらかに傾いた
音色の日差しにつつまれ
緑は青青と奇声を発しながら
 ....
      潮風にのって白髪が
      飛散するのを
      じっと 
      唇をかみ締めて
      耐えていた、
      (藤壺を舐める舌の痺れ)
     ....
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
――――――――――――――――――――
昔日の思想は僕の手に形をあたえる。指先を
くるむほとびた皮膜に沙漠のイマージュをな
がしこむと、僕の手指は草の葉をつまむこと
ができる。内臓の液化して ....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており

うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み 
おやすみのふり


壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
もう
鋭いところまで、
来てしまっている。

人々は、
気付いているのであろうか。
虚空は、
妖しく、うねりながら明滅している。
あさっての老人は、
{ルビ落葉=おちば}に手を合わせ ....
痛々しいほどの
朱をさらけだして
鶏頭が咲く

傷口は
季節が変わっても
じゅくじゅくと疼き

癒す言葉など
持ち合わせてはおらず
ただ唇を乞う

ツバメが
ひととき ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
私には保証書がない
雨は灰を帰すから
空が大地が、きらめいている
くやしい
鮮やかすぎる日中

それでも静かにお茶する。
珈琲の苦さが、じんわりと重みのなかを通過して沈み広がる
夏でも ....
追われてゆく、陽の速度に倣って、大気は燃えている。すべての失われた魂を鎮める夏。その高温へと連れて行かれる。靴の紐がほどけている間に、素早く足裏をさらけ出し、女の後ろ髪がほどかれる間に、どうにかいまを .... 末端の夜で
日常にある
輪郭のない
さびしさを
手繰り寄せる

その顔は
か細くゆがみ
青白い灯火に
照らされて{ルビ寝=い}
さまざまな角度で欠けている

ほおいほおい
呼 ....
帰ってくるよ
夏が帰ってくるよ
この火で埋められた季節に
死者たちが帰ってくるよ



ただ白いだけの変な鳥がいます。暑い夏の日差しを受けて、きらきらとその翼が輝いています。飛んでいる ....
遠のいていく
夢の終りの予感

連続する瞬間の
寓話的イノセンス
遠のいていくわ

音楽的無添加な透過

指の形良く
挟んだ煙草と
くゆる
正視の冷却
覚めてゆく未知数
 ....
幼い日々
などというものは
これまでも 
これからも
全く変わりありませんので
特筆いたしません



或るときから
うたに喜ぶようになって
泳法はままならずとも
流れゆく日々 ....
わたしがむやみに数えるものだから
蛍はすべていってしまった


わたしが思い出せるものは
ひとつ
ふたつ

美しい光

いつつ
むっつ

美しい光

けれどもそこ ....
私の
家の裏には
杉林があって
その向こうには
すこしばかりの空があって
夏になれば
蝉時雨が満面に鳴り響いているのです
しばらくそれを
みつめていると蝉の声が深く
静かに命を説いて ....
第一章 権利

 君をみたす酸素分子はさだめられた方角を見失うとき、霧となる。池のおもてで朝日が砕かれてゆくのを、君は燃える指でなぞる。どこまでが記憶なのだろうかと、問うこともしない。背後にあいた ....
ああ、旅をしているんだな。
揺れるクレマチスの青い花。
ああ、ひとりでいるんだな。
夏が、終るとするにおいが、
今日はしているのだけれど、
どうしてなんだろう。はて、
どこへ行こうとしてい ....
サワレナイという女の子がいました
何を贈られてもそれに触れないでかなしそうに笑うので
そう呼ばれていたのです
サワレナイはある朝、さみしい夢に目を覚ましました
そして、毎朝そうやって起きていた ....
グラスの縁を滑り落ちる
雫のまるい膨らみの中に
千切りそこねた夏景色
麦藁帽子の少女の幻を閉じ込めて

氷の欠片をもてあそぶ指先の
すこし伸ばした爪は
太陽と同じ色に染められて
行き場 ....
皮膚が邪魔だ
熱だけが祭りのようで
街灯までが青白く貫く

ああ、皮膚が邪魔だ
この世界と私を
容赦なく隔てる

この外套を捨て去ってしまえば
多少は見苦しい液体を
ばら蒔くかも知 ....
夜の野を
羊たちは走る
帰るところなく
羊たちは大群となって
夜の腕の下を疾走する
月の微笑に照らされる夜
野の果ては地平線で切断されている

  人はひとり凍えて横たわる
  夜は ....
 あなたは、荒れ狂った、広大な砂地に足を埋めて、飛ばされないように、大時化で、ドロドロとした朝の、ドロドロとした波に打たれて、気絶する、泥土の景色のようだと、あなたは言うから、ねえ、あなたは帰 ....
前田ふむふむさんの自由詩おすすめリスト(2022)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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