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五月の橋の上で
生まれ変わったら
何になりたいと聞かれた
ねことか
とりとか
雨の日の林の中の
きのこ
なんてどうかなあ
ぷつぷつとうたうたう
春の腐植の土たち
立ち上がろ ....
銀のアルマイトのおべんとに
ちょっと焦げたハチミツ入りの卵焼きと
ちょっと焦げたウインナと
焦げてないきゅうりのお漬物とバナナをつめて
ピクニック
ようちゃん
自慢できるものはある ....
欄干のすぐそばでゆれていた緑の長い葉を
頭上でちぎって歩くと
いつの間にか橋は終わっていて
下り始めるその道のはじめに
モリヤ商店はたっていました
コーラを買ったり
買わない店の奥の暗 ....
汚れたうさぎ色の空から
アスパラの雨が降る
雨は次々に根を潜らせ
背中から空へ白いまっすぐな筋を何本も何本も何本も
川の溜まりの鋼の渦に
くるくると浮かび上がるそのひとの「きのう」
....
おい
イタル
たかこぎするべ
といったら
うん
というので
チヨオ
しんぱんしろ
といったら
うん
おすなよ、うしろから
ぜったいに
うん
陽に ....
胸まである雑草を分けて歩いた。
蒸し暑い夜だった。
夜だったが妙に明るい。
藪を抜けて
野球場に出た。
グランドに白い照明があたっている。
白いシャツの男達が集まっている。
新しい野球チ ....