真夜中の
骨の色素が熱を帯びて
暗く
暗く蒸発してゆくのです
未だに守れぬ約束へと

恐ろしく白い
わたしの骨は
いったい何を支えている
夢か幻か否現実か
未来は己で決める

 ....
自分が全て悪いことは理屈では分かる
でも言い訳を探さずにはいられない
弱さを覆い隠したい

自分でも自分の心が分からない
でも誰かに分かって欲しいと願う
甘えている

自分のことをどう ....
暗闇に咲く白い花は風に散り {ルビ蝶=ちょう}の羽となり

  ゆるやかに宙を舞い

残された葉の一枚も一本の細い茎を離れ

  ひらひらと

豪雨の過ぎた激しい川の流れに飲み込まれて ....
木がねむると
木のなかに
ほんとうの木がうまれて
風にふれようとする

風がねむると
風のなかに
ほんとうの風がうまれて
空にとどこうとする

空がねむると
空のなかに
ほんと ....
薄暗い廊下の突き当たり
古い鍵を回せば
きらきらと埃が舞うだけの部屋

東のカーテンは色褪せ
ピアノの音色は床に転がって
ソナチネの楽譜も気付かぬふり

窓の外には
金木犀がほろろ零 ....
手のひらに感じる暖かさがあれば
他には何も要らない


日々思い出を積み上げても
それは単なる一里塚
それは儚い夢幻
振り返れば跡形もなく
積んだ記憶さえ残ってはいない


手の ....
ものすっごく嫌な事あって ものすっごーーく怒れる事があっても
何ひとつ上手くいかない それなのに前に進めない
辿り着くべき場所はある どうするかもわかってる 
けど予定外の 大量の透明な板にはさ ....
例えば過去の自分は別の人間で、それは完結した物語
進行形で人はどこへ歩いていくの?
古傷は痕だけ残してる
何を見て痛がってるの?
もうすっかり治ってる
それは遠い昔、別の人の話だよ
気にし ....
ほんとうは
たぶん
もっと話していたかったのに
どうしても辛くなって
回線を
遮断した

意のままに
ならなすぎる自分に
腹を立て
落胆して
でも
全部自分のせいだから
やつ ....
どろどろになった夜が
行き詰まる

収束された光が逃げ場を探しながら
飲み込まれていく

限りなく肥大した闇が舌を延ばして
ひとつ
ずつ
街灯を吹き消していく




誰も ....
 暑くもなく
 寒くもなく
 それでいて静かで
 おいしい御飯食べて
 体調よくて

 一人であっても
 寂しくもなく
 気楽で
 明日は仕事もなくて
 借金があるわけでもなく
 ....
線路脇に建つ家に生まれて
ずいぶんと長い間 そこで暮らしたせいか
今でも 5分おきに
からだを揺らしてしまう


そうやって揺れているうちに
いつしか わたしは
窓ガラスの
3メート ....
空があんまりひくいので
きりんのくびは
つい空から突き出してしまった

そして見たくないものを
見てしまった

あああんなにうつくしいものを見てしまったら
もうぼくは
なにをみてもう ....
切られた地形図を渡された。その地図を貼りあわせて目的の場所行くようにといわれた。それは計算によって探すしかないと、地図を渡してくれた人がいう。ぼくは計算しながらあることに気がついた。この地図には隠 .... くもっていく
息をすればするほど
生きれば生きるほど
くもっていく

もう見えない
それが外か内かわからないけれど
気にしても仕方がない
もう見えない


途方にくれていたら
 ....
微笑みの日
それは 
秘法を会得した日

蔓薔薇の刺さえ愛しく
降る雨が 香油のように感じられる日

カーテンの隙間から
きっとあなたの部屋を訪れよう

あなたの胸に ....
 僕は季節の花を知らない
 風に乗って飛んでくる 
 その日その日の荒波の日常
 生きていくのに四苦八苦

 でも死に憧れるほどでもない
 それほど深刻でもない
 共有する時間だけが ....
葉っぱの影に
潜むのはコビト

小人のような
生きものが
住み着いて
いるのです

風が吹いて
葉が揺れて
小人の顔も
笑ってる

秋が来て
葉が落ちて
冬になり
色の ....
母が零した水がテーブルに広がる
その小さな湖にナプキンペーパーを投げ込むと
木の葉みたくひらりと堕ちた

着地した瞬間から水を吸い始め
自らを濡らしていく
染みは生きているように
時に速 ....
けれどもただ個性的というだけでは認められないから
自分を偽ったりもするでしょう?

ひとりぼっちは多分たいしたことではなくて、
誰かが決めた価値観に沿って生きるよりも
自分で納得のいく自 ....
突然の雨に驚き
空気が動き
生まれた風は
生まれたときから不機嫌でした


埃っぽい路が
陽や曇を浴び
濡れた光を浮かべ
空を見つめているのでした


蜘蛛でも ....
恵みは 希望を膨らませ
たわわに 蓄えられて行く

根ざす 大地は暖かく
不自由さに 逆らうことも無く静かだ

希望は満ちながら 腕から零れ落ちて
一面に 撒き散らされる

帰ること ....
しにゆくものなんです
ぼくらは
それだけなんです
ぼくらは
それしかじょうけんが
ないんです
そんなにむづかしいですか

かいひはいりません
しにゆくものということだけなんです
わ ....
2個で150円、
の うたい文句につられて買ったそれは
避暑地の出来事のように
ふわふわと軽く
わたしを照らし
黄色く、寄りそうのでした


夏の酸味と
ひとくち目の
甘い、甘い、 ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
 ねじまげられた心の滑走路
 遠くまで飛べなくなってしまった
 黄色い太陽はタマゴのキミ
 一度食べようとしたらやけどした
 大きな荷物を背負って
 友人は異国に旅立った
 誠実で唯一 ....
最後まで
君の心のシグナルが
わからなかったボクを許して

その
深い瞳の色が
止まれ であるのか
進めで いいのか
点滅なのか
それとも
拒絶

ブラウスの
ボタンがひとつ ....
自殺を考えたことがあります
いいえ、「考えた」のではなくって、「しようとした」と言ったほうがいいのかな
毎晩電話をかけてくる女の子がいまして、タイプじゃなかったんですけど、
いろいろお話するうち ....
吹かれるように手を振る
ススキの群れの中に
枯れて埋もれていきたいと
いや、そんな最期のために
生きていきたいのです


西風が波を走らせて
遠泳の息継ぎのように
{ルビ水面=みなも ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
いとやんさんのおすすめリスト(78)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
虚空の骨- こしごえ自由詩16*05-10-15
自分- 未詩・独白205-10-14
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秋の椅子- 銀猫自由詩10*05-10-14
路傍のひと花- 恋月 ぴ ...自由詩17*05-10-14
祈り- hao自由詩205-10-13
君へ- hao未詩・独白205-10-13
会話- きっこ自由詩305-10-13
最果て- tondemon自由詩805-10-13
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揺れない時間- 望月 ゆ ...自由詩26*05-10-12
空があんまりひくいので- ZUZU自由詩2105-10-12
地形図に隠された地図- 殿岡秀秋自由詩105-10-12
ガラス、心- 自由詩5*05-10-11
微笑みの日- まどろむ ...自由詩5*05-10-11
この星の片隅で- 炭本 樹 ...自由詩10*05-10-11
コビト- あおば未詩・独白4*05-10-11
母と木の葉- 士狼(銀)自由詩7*05-10-10
生きるということⅣ- as自由詩305-10-9
午後のはじまり- 木立 悟自由詩905-10-9
椎の木- しらいし ...自由詩13*05-10-8
しにゆくものたちへ- 石川和広自由詩5*05-10-8
グレープフルーツ- 望月 ゆ ...自由詩12*05-10-8
眠りのシステム- 塔野夏子自由詩35*05-10-5
夜への用意- 炭本 樹 ...自由詩9*05-10-5
流星夜- umineko自由詩9*05-10-5
飛ぶのが怖い- クリ未詩・独白11*05-10-5
わたり- たりぽん ...自由詩14*05-10-4
恋の捨て方- 恋月 ぴ ...自由詩32*05-10-4

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