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ひとしずく、
ひと掬いの時。
誰も振り返らない。
人しずく、
ひと救いの時。
誰も振り返らない。
ほら、
また落ちた。
....
今も覚えてる。
素っ気ない茶封筒。
ボールペンで書かれた名前。
八枚と、一枚と、三枚。
四枚と、二枚。
一ヶ月はぺらぺらしていた。
時間について考えた。 ....
それが誰なのか、
記憶を探れば出てくるが、
誰が誰であったか、
この部屋では関係ない。
窓の向こうに手を伸ばそうとも、
扉の向こうに声を掛けようとも、
ひとつも ....
ついてゆけないから、
ここに座って、
みんな眺めているよ。
あれからずっと開いたままだから、
話がしたい時は、扉をノックをしてくれないか?。
ここに座っ ....
左腕に刺青がある。
16の冬に自分で入れた。
自傷って奴に夢中になっていた。
自分を傷つけて、
汚れた血を流したら、
綺麗になれる気がしていた。
穢れ腐ってゆく日々 ....
湿った風が頬を撫でる。
低層とはいえ、
屋上に吹く風は、
やはり地上より少し強い。
初夏の太陽のまなざしを受け。
はたはたと、
風に揺らめく白いシーツは、
恥 ....
太陽を盗んで、
穴に落ちて、
暗闇で、
空っぽで、
誰もいなくて、
誰もがなくて、
誰も待ってなくて、
遠くで、待って、くれなくて、
悲しくて、
苦しくて、
....