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各駅停車の鉄道がはたらいている
ひとの数だけ
想いの数だけ
星空のなかで
各駅停車の鉄道がはたらいている
天文学には詳しくない僕たちだけれど
きれいだね
しあわせだね
このままでい ....
肩が
うっすらと重みを帯びて
雨だ
と
気がつきました
小雨と呼ぶのも気が引けるほど
遠慮がちな雫が
うっすらと
もちろん
冷たくはなくて
寒くもなくて
そのかわり少しだけ
....
おかえりなさい、が あったのだよ
ひらけば其処に
おかえりなさい、が あったのだよ
そとから帰って
よごれた手も洗わずに
とってもとっても
温かかったのだよ
....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており
うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み
おやすみのふり
壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
思い出せる涙は
すべて
私のせいであるが故
思い出せる涙は
なんとか上手く
こころに
収まる
思い出せぬ涙は
だれのせいであったか
どん ....
君は変わったね
同じことを
君が言い出す前に
キスをしよう
全てが始まったあの日を眺めながら
全ての終わりを語る唇を
塞いでしまおう
傾く船にはもはや
救いの手立 ....
幼い日々
などというものは
これまでも
これからも
全く変わりありませんので
特筆いたしません
或るときから
うたに喜ぶようになって
泳法はままならずとも
流れゆく日々 ....
ミラーハウスで求め合わないか
前と
後ろと
右と左と
斜め、っていう曖昧な角度も
加えて
つまりはすべて
求め合う姿は
すべてに映るさ
求め合うふたりに
すべてを魅せる ....
四六時中の想いは
必要以上に
君と僕とが不可欠だから
必ず壊れてしまうよ
はぐらかそうって魂胆じゃなくてさ
短命に舌鼓は
哀しいなって思うんだ
ほのか ....
買い物袋から
オレンジが転がったのは単なる偶然で
私の爪の端っこに
香りが甘くなついたのも単なる偶然で
果実が転がり出さぬよう
そろりと立ち上がった頭上に
飛行機雲を見つけ ....
指先なんか不器用でいい
鍵盤が求めるものは
迷いを持たない、その
指先の重み
ねぇ、
清らかな雨の注ぎに
いつまでも耳を傾けていたいの、
私
おはよ ....
ふわり、風
ふわり、髪
いつかの夏の真昼の丘で
風にそよいでいたきみのこと
ふわり、風
ふわり、髪
いつかの夏の真昼の丘で
きみの光が思い出に捕らわれそうで
....