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うすい意識のなかで、
記憶の繊毛を流れる、
赤く染まる湾曲した河が、
身篭った豊満な魚の群を頬張り、
大らかな流れは、血栓をおこす。
かたわらの言葉を持たない喪服の街は、 ....
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夥しいひかりを散りばめた空が、
みずみずしく、墜落する光景をなぞりながら、
わたしは、雛鳥のような足裏に刻まれた、
震える心臓の記憶を、柩のなかから眺めている。

(越 ....
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十二月の眠れる月が、遅れてきた訃報に、
こわばった笑顔を見せて、
倣った白い手で、ぬれた黒髪を
乾いた空に、かきあげる。
見えるものが、切り分けられて――。
伏せられ ....
     1 序章

慎ましい木霊の眼から、
細い糸を伝って、子供たちが、
賑やかに、駆け降りてくる。
溺れている海の家の団欒は、
厳格な父親のために、正確な夕暮れを、見せている。
見開 ....
       一

観葉樹が、かぜに揺れて、嬉しそうに笑いかける。
笑いは葉脈のなかに溶けて、
世界は無言劇に浸る。
映像のように流れる無言の織物。
かぜが、喜劇に飽きるまで、永遠を飽きる ....
やまびとの散文詩・断片1

春の息吹が、空から地面から次々と芽吹いて、
美しい山々の栄光は、
わたしたちの赤い血液のように循環する貨幣と、
太陽の動きと星々を絶えず観察して、
それを文字や ....
るかさんの前田ふむふむさんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蒼い微光- 前田ふむ ...自由詩25*07-2-28
不寝番—みずの瞑り__デッサン- 前田ふむ ...自由詩28*07-1-3
廃船——夜明けのとき__デッサン- 前田ふむ ...自由詩29*06-12-16
夜を夢想する海の協奏- 前田ふむ ...自由詩27*06-11-9
浄夜——遊戯する断片_デッサン- 前田ふむ ...自由詩18*06-10-9
やまびとの散文詩(一)_- 前田ふむ ...自由詩5*06-4-4

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